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評価:
黒田 研二
実業之日本社
¥ 650
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【あらすじ】大型スーパー「デイリータウン」に勤める袖山剛史はとある客に悩まされていた。毎日のように嫌がらせのクレームをつけてくるのだ。先日は、彼の買っていったペットロボットが病気になったので、温めてやってくださいと回答したところ、電子レンジで温め壊れてしまったとクレームが入った。常識的に考えてそれは壊れるだろうと呆れ果てる袖山であったが…。
【感想】
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☆接客業も大変だなぁと
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電化製品を扱った売り場で働く男性が主人公の物語ですね。
そういう売り場で働く人達って、基本、「売ること」が主な仕事なのかなーってイメージがあったんですが…
単に「売るだけ」じゃなくて、「クレーム対応」と「万引き防止」も立派な仕事だったんですね(^_^;)
「電化製品を電子レンジで暖めたら壊れた!」とか、「説明書にそんなこと書いてなかった!!」とか
明らかに使用者の不注意で起こったであろう理不尽なクレームに対しても相手を怒らせないように適切に対応しつつ、
その一方で、不審な行動をしてる人は、万引きされないようにも気をつける…。
うーん…なんか思った以上に接客業の皆さんって大変なんだなってのを感じました(^_^;)
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☆こわーいクレーマー
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で、この作品には、「こわーいクレーマー」が出てくるんですが…そのハンパなさが凄まじかったです(^_^;)
ペットロボットが壊れてしまって、タダでは直せないと言われると「人殺し!」呼ばわり。
それでも謝罪や無償修理をしてくれないとなると、今度はお店で彼の誹謗中傷のビラをばらまいたり、インターネットで悪意のこもったサイトを公開したり。
それでも彼のクレームはとどまることを知らずにどんどんエスカレートしていってさらにはあんなことやこんなことまで!!!…って感じなので読んでいてゾクゾクっとするような感じでした。
ほんと、なんか頭のおかしいような客に絡まれるのって怖いですよね(^_^;)