映画と本の備忘ログ

映画・本・テレビなどの個人的な感想などを載せてます。
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読書記録「願いながら、祈りながら(乾ルカ)」

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【感想】
北海道にある廃校間近の分校に赴任することになった新米教師と、その生徒たちのお話ですね。

よくある学園モノ?と思って読んでみたんですが…

思った以上に、深い心理描写が描かれていて、興味深く読めました。

田舎で育った生徒=素朴!なんて勝手に思い込んじゃだめですよね。やっぱり(笑)

田舎で育ったからこその悩みに苦しむ先生と生徒たち。

そんな彼らがなんかリアルに浮かび上がってきて面白かった作品でした。


あと、ラストにでてくるあれにはちょっとびっくりしました。

ここでそれを登場させちゃいますか。。。

なくても良かったような気がするものの、作者的には入れたいネタだったんですかね(^_^;)

ちょっと続きが読みたい感じの終わりかたかなーって思った作品でした。

(でも結構好きな作品でした!)


以下、印象的だったお話の感想です。
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☆ひとりのせいで
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分校の女子生徒が、本校の女子生徒と一緒に修学旅行に行く、というお話。

社交的な性格だったら、他校の子と一杯おしゃべりできる!楽しみ!ってなるんでしょうけど…

そうじゃないとしたら、知らない学校の、知らない子たちのグループに混じって修学旅行に行くなんて苦痛でしかないですよね(^_^;)

一緒にいるのに、いないのも同然。

同じ場所にいるのに、空気のような扱い。

話しかければ嫌な顔をされ、勝手な行動を取れば文句を言われる。

「修学旅行楽しみだねー」なんて好き勝手行ってくる大人たちに「うざっ」って思ってしまう気持ちが妙に共感できたお話でした。

ちなみに、僕も彼女とおんなじ感じで、修学旅行行きたくねー!って思ってサボった人間です(笑)

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☆特別の条件
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平凡な自分に飽き飽きして、「特別な自分」を作り上げてしまうちょっとイタい子のお話。

自分は予知能力があるのっ!って大騒ぎして、回りから引かれて行く彼女。

自分は頭もよくないし、スポーツもできないし、かわいくもないし、「平凡でつまらない子」!なんだけど…

でもでも、「本当の自分」はこんなんじゃない(はず)だし、みんなにもっと注目されたいのっ!って思ってしまう彼女。

僕もさすがに、回りの注目を集めたくてたまらないのっ!っていうような願望まではなかったですが…

回りの人たちとは違うんだからっ!みたいな妙なプライドは昔持っていたので、こちらもまたまた妙に共感できたお話でした(笑)

全然大したことないふつーの人間なのに、変なプライド持ってたりすると、回りの人は扱いにくくてたまったもんじゃないですよね(笑)
 
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読書記録「四龍海城(乾ルカ)」

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評価:
乾 ルカ
新潮社
¥ 1,728

【あらすじ】
吃音が激しく友人もなく、家庭も上手くいっていない健太郎。そんな彼は、ある日引き潮で現れた道の途中にキラキラ光る物体があるのを見つけた。あれはなんだろう?そう思った健太郎は、道に向かって歩き始めるのであったが、やがて潮は満ち、帰り道は閉ざされてしまうのであった…。

【感想】
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☆謎なお城に監禁されて…
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北海道の東に、実際に存在しているものの、公式には「存在しない」ことになっている「四龍海城」。

そんな「四龍海城」に監禁されてしまった人々を描いた作品ですね。

間違えてたどり着いてしまったが最後。

日本に帰ることは許されず、例外として「出城料」を払ったものだけが帰国を許されるという謎のお城。


もし、そんな場所があるとしたら、一度見てみたい気もしますが…

残りの一生をずっとそこで暮らさなくてはいけないってのはなんか気が滅入りそうで嫌ですね(^_^;)


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☆城人化とか
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また、この城の中での用語で「城人化」ってのが出てくるんですが、これまた一種の洗脳っぽくて嫌だなーって感じでした。

城から出られないことに慣れてしまって、やがて出ようとも思わなくなり、なんにもやる気が湧いてこなくなっちゃうこの現象。

城の人間の言われるがままに奴隷のように働き、それでいて何も文句も言わず、泣きもせず、笑いもしない人間になっていくことなんですが…

国や会社に言われるがままに働き、勝手にルールを変えられて搾取され続けているのに、怒りもせず素直に搾取され続ける日本人の姿に重なって見えてしまってなんか悲しい印象を抱きました。。。

何を言っても無駄だから!で何も考えなくなってしまうんじゃなくて、自分の頭でちゃんと考えて自分の足で行動すること!それがとっても大事なことなんじゃないかなぁと思いました。
 
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読書記録「向かい風で飛べ!(乾ルカ)」

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評価:
乾 ルカ
中央公論新社
¥ 1,620

【あらすじ】
父親の都合により、北海道の田舎町へと引っ越すことになったさつき。彼女は、新しい学校でもなかなか馴染むことができないのであったが、ある日、クラスメイトの理子から「ジャンプ」を見に来ないかと誘われた。「ジャンプ」なら、「ワンピース」が私も大好き!そう思ったさつきは、理子の誘いに乗り、スキー場へとやってきたのであったが、理子が誘ったのはもちろん「ワンピース」が載っている「ジャンプ」ではなく…。

【感想】
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☆スキーのジャンプ
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スキーのジャンプを舞台にした作品ですね。

スキーのジャンプといえば、オリンピックの時以外はあんまり馴染みがなく、普段はどういう練習してるんだろう?と疑問だったんですが…

そこんところが結構細かく描かれていたので、なかなか興味深く読むことができました。

やっぱり、その競技に情熱を捧げてる人は、小さいころから年がら年中トレーニングを繰り返してるもんなんですよねぇ。。。

僕の住んでるところは、雪が身近ってほどでもないので、冬の間ずっと雪が積もってるっていう感覚がちょっとよくわからないですが…

雪の上を思いっきり飛び跳ねる感覚、ちょっと味わってみたいなって思ってしまいました(笑)


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☆ジャンプの特殊さ
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あとは、「ジャンプ」という競技の特殊さが上手く現れていて、そこんところは面白かったなーって思いました。

「ジャンプ」は「跳ぶ」という競技だから、身長とか体重とか、体のバランスが重要になってくる競技なんですね。

他のスポーツみたいに、大人になって体格がよくなれば、それだけで単なる子供よりも有利になる…

というわけではなく、大きくなれば大きくなっただけ、空気抵抗が大きくなったり、バランスを取りにくくなったりする。

子供から大人へと成長しつつある過程で、大きなスランプが待ち構えている可能性があるってのもなかなか大変だなーって思いました。

好きだから続けられる!ならいいですけど、順位がすべて!みたいな方針でやってると、成績が下がってきた時はすごく辛いでしょうね。。。

オリンピックに出てるような人たちは、そういう苦悩を乗り越えてあそこまで辿り着いたのかなーとちょっと思ってしまいました。
 
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読書記録「プロメテウスの涙(乾ルカ)」

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 【あらすじ】
精神科医の涼子のもとに奇妙な患者が訪れた。普段はいたって正常なのだが、突然、人が変わったかのように奇声を発し、怪しげな行動をするというのだ。検査をしてみても特に変わったところは見当たらず、涼子は学生時代の親友で、アメリカで医師をしている祐美に助けを求めることにしたのであったが…。

【感想】
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☆謎の奇病の少女と死なない男
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何かに取り憑かれたかのように突然奇声を発する少女と、殺しても死なない男の話ですね。

まぁ少女の方はおいておいて…

殺しても死なない男っていうのがこれまた不気味でインパクトがでかかったです。


拳銃でアタマを撃ったのに、出血多量になっただけで死なず...

頸動脈を切ってみても、これまた出血多量になっただけで死なず...

心臓を突いてみても、相手を苦しめただけで死なない男。

身体は傷だらけだし、がん細胞は体中に転移してるし、苦しくて苦しくて、ほんとなら、死んでるはずの状態!なのに死なない。


苦しくて、辛くて、死にたくて、そんな患者さんを医者が殺す安楽死には賛否両論あるかと思いますが…

もがき苦しんで生きているのがツライだけなんだったら、そういう患者さんを楽にさせてあげることも時には必要なんじゃないかなって思ってしまいました。。。

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☆雰囲気的にはホラーです
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それから、少女が奇病を発症した原因と、男が死なない原因についてですが…

この辺はなかなかホラーめいていてなかなか気味が悪かったです(^_^;)

映像化したものを夜中に見たら…眠れなくなりそう(T_T)

この作品、決してつまらなかったわけじゃないんですが...

どっちかっていうと、乾ルカさんには、もっとほのぼの系の話を書いて欲しいなって思いました(^_^;)

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読書記録「蜜姫村(乾ルカ)」

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評価:
乾 ルカ
角川春樹事務所
¥ 1,575

  【あらすじ】
大好きなアリの研究のため、山奥の農村にしばらく暮らすことにした山上と和子の夫婦。麓の街とはあまり接点がないその生活に、彼らは驚くのであったが、それ以上に、村人たちが彼らによそよそしいところが彼らには気になった。どうやら村人たちは何かを隠しているらしい。そう彼らは感じるのであったが…。

 【感想】
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☆ミステリーか、ホラーか?
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引っ越してきた山奥の村はよそ者には知られてはならない秘密があった…っていう話ですね。

よそ者である主人公たちにはいつもよそよそしい村人たち。

よそ者は足を踏み入れてはいけないという謎の場所。

高齢者だらけの村のはずなのに、医者にかかってる人はいなくて元気な人ばかり。

なんかナゾだらけでミステリアス〜な感じが読んでてなかなか面白かったです。


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☆いや、ファンタジーなのか?
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ただ、途中まではこんな感じのミステリーというかホラーっぽい雰囲気を醸しだしているんですが…

途中からガラリと雰囲気がかわってファンタジーっぽくなってるのが印象的でした。

村人たちがひたすら隠していた村の秘密が明らかになったとき、その真相がなにやらファンタジーめいてるんですよね…

こんな山奥にこんなものがいて、こんな信じられない生活をしているなんて!!

描写はややグロかったり、エロかったりする描写が多くて、なんか今まで読んできた乾さんとは雰囲気違うなーって思ってしまったんですが、

なかなか迫力があってよかったなって思います。


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☆いやいや、ラブストーリーかも
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で、驚くべきところは、ファンタジーかと思って読み進めて言ったら、今度はまさかのラブストーリーに突入してるところ。

なんなんですかね、このめまぐるしくジャンルが変わるありさまは!(笑)

愛する人を守るためなら、自分なんかどうなったっていい!

そんな生き方がすごいなって思いました。


見方によってはものすごく迷走してるような気がしなくもないんですが…

なんかこういうのもありかなって思いました。


紹介してくれた、ゆいこさん、かめさん、ゼルエルさん、どうもありがとうございました。

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読書記録「てふてふ荘へようこそ(乾ルカ)」

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評価:
乾 ルカ
角川書店(角川グループパブリッシング)
¥ 620

 【感想】
とある「てふてふ荘」というおんぼろアパートには、お化けが住んでいて…っていう話ですね。

お化けが出てくる〜っていうとなんか怖そうって思ってしまうかもしれないですが、ところがこの作品は、怖い!というよりは読んでてほのぼのするような感じだったので読後感が良かったです。

得体のしれないお化け〜だったりすると確かに怖いかもしれないですが、姿形がハッキリ見えて、普通に会話もできちゃったりするお化けだと、あんまり人間と変わらないから怖くないのかもしれないですね。

ちなみに、ここのお化けたち1部屋に1人(?)ずついて、それぞれの部屋の住人たちと同居(?)しているんですが、それぞれ個性的なメンツで読んでて楽しかったです。

陽気で一緒にお酒を飲んでくれたり、可愛くて元気をもらえたり、落ち込んでたらはげましてくれたり、そんなお化けだったら、身近なところにいてくれてもいいかなーなんてちょっと思ったりしました。


以下、印象的だった短編の感想です。
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☆一号室
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とある悩みを抱えた大学生がてふてふ荘に引っ越してきたら、部屋には可愛い女の子がいて…っていう話ですね。

冴えない大学生と、元気で可愛いお化け。

この設定だけでなんとなく話がわかっちゃうような気がしなくもないですが…うん。面白かったです。

落ち込んでる人を元気づけてあげられる、そんな人っていいですねー(正確には人じゃないけど(笑))

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☆三号室
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ムショ上がりの男性と、事故死してしまった女性タレントのお化けの話ですね。

こちらは、運の悪い男と女の話なんですが…あまりにも不運すぎてちょっと笑えました。

でも逆境にもめげずにがんばって…っていう展開だったので、読んでてなんか励まされました。

つらいときに身近に応援してくれる人がいるっていうのはいいですね。

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☆六号室
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イラストレーターの男性と小学生のお化けの話ですね。

で、この部屋の話だけ、お化けの小学生が男性を殺そうとしてくる!というちょっと他とは違った雰囲気だったんですが…

小学生のお化けがなぜこうなってしまったのかっていう真相はちょっと切ない真実でちょっと共感しちゃいました。

同居人を呪い殺す!っていうのは穏やかじゃないですが、なんとなくわからなくもなかったです。その気持ち。


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本 【乾 ルカ】 | comments(2) | -

読書記録「六月の輝き(乾ルカ)」

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評価:
乾 ルカ
集英社
¥ 1,470

 【あらすじ】
親友だった美耶の能力を美奈子が知ったのは小学生の時だった。美奈子が美耶の持っていたカッターで怪我をしてしまい、その怪我を美耶が治してしまったのだ。美耶は怪我を治してしまう能力を持っている。そんな噂は瞬く間に街中に広がり、美耶と美奈子の間には徐々に溝ができはじめていくのであった…。

【感想】
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☆特殊能力を持った少女の話
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怪我や病気を治すことができる(らしい)という特殊能力を持った少女の話ですね。

「特殊能力」っていうと、人とは違ったことができて、なんかちょっとうらやましいなぁ〜なんて思ってしまいそうなイメージがあったんですが…

この作品は、「特殊能力」を持ってしまったが故に、人生が歪んでしまった少女の話なので、特殊能力があるってのもなかなか大変なんだなってのをまざまざと見せつけられてる感じで、なかなか読むのが辛かったです(^_^;)

父親は娘の特殊能力を金儲けに使おうと考え、母親は娘のそんな能力を疎ましく思い、親友はいざというときに助けてあげられずに不仲な関係になってしまう。

なんの特殊能力もなければ普通の家庭で普通の友達に囲まれて暮らせて行けただろうに…そう思ってしまうとなかなか切ないストーリーでした。

芸能人とかスポーツ選手とかでもそうかもしれないですが、特殊な才能があるが故に波瀾万丈な人生を歩むことになる…っていうのは結構多いのかもしれませんね。


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読書記録「夏光(乾ルカ)」

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 【感想】
「め・くち・みみ」「は・みみ・はな」をテーマに扱ったホラー小説ですね。

今まで読んできた乾ルカさんの作品、「ばくりや」「メグル」「あの日にかえりたい」がなかなか読後感のいい感じの面白い小説だったので、今回もそんな感じなのかなーって勝手に思ってたんですが…

思った以上にホラー色が強くてグロい感じだったのがちょっとツラかったです(^_^;)

具体的には、ちょっと変な能力を持った人たちが出てくるんですが…その能力の描写と、その人の容姿がちょっと生々しいんですよね。。。

特殊能力ってちょっと持ってみたいなーって思ったこともあるんですが、こういう能力で、こういう容姿になってしまうのであればちょっと遠慮したいなーって感じでした。


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☆百焔
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見難くて難の取り柄もない姉が、美しくて何をしても様になる妹に嫉妬して…っていう話ですね。

幼い頃から妹と比べられ、褒められるのはいつも妹ばかり。

何か新しいことを初めても、後から妹が真似をして、結局妹の方が上手くなってしまう。

楽しいことはみんな妹に奪われて、妹は幸せそうなのに、自分は楽しいことなんて何にもない。

そんな姉の妹に対する執念がなかなか生々しいなーって感じでした。

当然、こんな感情を妹に対して抱いていれば姉妹の間で上手くいくわけもなく、とある事件が起こってしまうんですが…

同じ血を分けた姉妹なのに悲劇的な運命をたどってしまうことになるふたりの関係がなかなか切なかったです。

ラストの読後感こそそんなに悪い感じではなかったですが…姉さんの思考回路が暗くて読むのがしんどかったですね。。。


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☆は
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友人から得体のしれない魚を食わされて…っていう話ですね。

食べてる途中にその魚の正体をぽつぽつと語られることになるんですが…

その魚が一体なんだったのかっていうのを語った描写がなかなか生々しくてグロくてちょっと嫌な感じでした。。。

まさか、普通の○○だと思ってたものが、実は○○を☓☓て、▲▲を□□して、●を☓☓て、最後には◎◎まで☓☓てしまうような魚だったなんて!!

↑伏字だらけで未読の方はわけがわからないかと思いますが…この魚の正体…すごかったです(^_^;)

ある意味続きが気になって一気読み状態だったんですが…食事前には読まない方がいいのは間違いないなーって思いました。



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読書記録「ばくりや(乾ルカ)」

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評価:
乾 ルカ
文藝春秋
¥ 1,575

 【あらすじ】
「ご不要になったあなたの能力お取り替えします」と書かれた謎のチラシ。思わず手にとってしまったそのチラシであるが、なにやらそれは「ばくりや」というお店のチラシらしい。いかにも胡散臭そうなチラシではあるものの、日頃自分の特殊な能力を何とかしたいと考えていた彼らは、思わずそのお店に足を運んでしまうのであった…。

【感想】
自分の持ってる特殊能力を、他の誰かの特殊能力と交換してくれるーって話ですね。

特殊能力っていっても、目から光線が出せたり、空を飛べたり、未来が予知できたりとかそんな大仰なことではなくて

女にモテまくるとか、雨男だとか、運が悪いとか、ちょっと探せばどこかにありそうな能力を持った人たちの話なのでちょっと身近に感じました。

自分では特殊能力だなんて思ってないことでも、他の人からみたら手が出るほど欲しい特殊能力だって思われてることって案外あるのかもしれないですね。


では、以下、印象的だった短編の感想を書いていきます。

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☆逃げて、逃げた先に
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女にモテてモテてモテまくって困ってしまう。って男の話ですね。

モテない男からしたら、なんて羨ましい特殊能力なんだ!!って思ってしまいますが…

行く先々で、女に振り向かれ、ラブレターやプレゼントを渡され、告白され、ストーカーされ…ってなったら確かにたまったもんじゃないですね(^_^;)

好きな子からモテまくるってならまだしも、好きでもないどうでもいい人たちからモテまくっても、あんまりうれしくはないかもなぁってのを感じました(^_^;)

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☆雨が落ちてくる
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究極の雨男で、ちょっとでも市外に出ようもんなら、大雨に見まわれ、交通機関はマヒ。飛行機なら墜落寸前な状態に。…っていう男の話ですね。

遠足とか何かイベントの日とか、雨になりやすいっていう程度の人ならまぁそこそこいそうな感じがしますが、どこにも市外に出られない。出たら命の危険がある…っていうのはとてもじゃないですが欲しくない特殊能力ですね(^_^;)

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☆キリの良いところで
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なんかやたらとキリ番に縁がある人の話ですね。

生まれた時から、市内○番目の赤ん坊だったり、動物園とかそういうところに行けば、いつも○万人目のお客様!

大規模なイベントだったりしたら、新聞に載ったり、テレビに出ちゃったり。

こういうのが好きな人だったらうれしい特殊能力なのかもしれないですが…

目立ちたくない人からするとうざいとしか思えない能力ですね(^_^;)

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読書記録「メグル(乾ルカ)」

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評価:
乾 ルカ
東京創元社
¥ 1,680

 【感想】
ある大学の学生部で紹介されるちょっと変わったアルバイトにまつわる短編5編ですね。

どれも思った以上に凝った内容で、色々訴えてくるものも強かったので読んでいて面白かったです。

結構どれも面白かったんですが、特に印象に残った2編だけ感想を書いておきます。

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☆ヒカレル
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亡くなったお婆ちゃんが、近しい人を「引いて」行ってしまうというお話。

…と書いてしまうとホラーっぽくなってしまうんですが、ホラーっていうより心あたたまる話でした。

大好きだったお婆ちゃんが亡くなって、でも、ちょっとだけ生き返って自分もあの世に一緒に来てほしい…なんて言ってきたら。

そんな境遇に自分が陥ったとしたら、もしかしたら自分も一緒に付いて行っちゃうかもなぁなんてちょっと思ったりしました。

でも、自分の親(おばあちゃん)が死出の旅道連れに自分の子供(孫)を連れて行っちゃったら、子供(父母)としたらたまったもんじゃないですよね(^_^;)

「お母さん、美香だけは勘弁してください」というセリフが印象に残りました。

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☆モドル
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脳出血を起こして体が不自由になってしまった父と、そんな父の世話をする母とその娘の話。

暖かくて楽しかった家族も、誰かが病気で倒れて、介護が必要になっちゃうと、一気に重苦しい空気になったりしますよね。

今まで普通に生活できてたのが、できなくなって、病気した本人もストレスが溜まるだろうし、

世話してる方も、一生懸命やってるのに、出てくるのは感謝の言葉じゃなくて文句ばっかりでイライラが募る。

そして、それは他の家族にも伝染して、もはや家族は落ち着ける場所ではない。

うちの実家も、それほどひどくはないんですが、若干介護が必要なレベルで、うちの母親、相当ストレス溜まってるようです(^_^;)

僕はおばあちゃんっ子なので、早く死ねばいいのに

…なんてことは思えないんですが、うちの両親もそろそろ結構な年なので、さすがに可哀想だなって思ってます(^_^;)

誰かを介護するのって、介護する方も、介護される方もなかなか大変ですよね。



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