|
評価:
喜多 喜久
中央公論新社
¥ 660
|
【感想】化学オタクの准教授が大学内外で巻き起こる怪事件を解決する!っていう話ですね。
大学の准教授が事件を…っていうとドラマでも有名な某作品と似ているし、
扱ってるテーマも「人体発火」とか「クロロホルム」とか「ホメオパシー」とか若干化学寄り(?)のものを扱ってたりするので、
やっぱりどことなーく某作品に似てるなーって思わなくもなかったんですが…
全体的な作品の下地はやっぱり喜多喜久作品!って感じのするほのぼの系が入ってたりするので僕は割と好きな感じでした。
化学ってなんか難しそう。。。
…って思っちゃう人でも、そんなに専門用語のオンパレードって感じでもないし、ちょっとおバカな要素も入ってたりするので読みやすくていいかなって思いました。
以下、印象的だった短編の感想です。
--------------------------------------
☆化学探偵と奇跡の治療法
--------------------------------------
レメディと呼ばれる砂糖玉を摂取することによって、ガンが治る!という話ですね。
あんまりホメオパシーってよく知らないんですが…
数百万円もする砂糖玉を摂取するだけでガンが治る!とかって…どう考えても胡散臭いですよね(^_^;)
普通の薬でも治るかどうかわからないのに、砂糖玉で治るなんて!
しかも、砂糖玉が数百万円もするなんて!!
まぁ病気になってしまった人はわらにも縋りたい気持ちで何にでも頼りたくなっちゃうのかもしれませんが…
病気の人相手に、こんな詐欺臭い商売してる人もいるのかと思うと、ちょっと許せないなーって思いました。
まぁ中にはホンモノ(?)のホメオパシーができる!って人もいるのかもしれませんが…
やっぱりこういう怪しげな人たちにはお近づきになりたくはないですねー(^_^;)
--------------------------------------
☆化学探偵と悩める恋人たち
--------------------------------------
同棲を始めたものの、彼女は肉体関係どころか手も握らせてくれない…という男性のお話。
まぁ結婚するまではそういうことはしない!という女性もいるのかもしれませんが…
そういうカップルがいるのであれば、何故同棲はOKなの?って気がしなくもないですね(^_^;)
しかも、同棲するにつれて、どんどんストレスを溜め込んでいっているように思える彼女。
折角同棲にまでこぎつけたのに、彼女が全然楽しくなさそうで、むしろ嫌がってるように思えたら…男としては悲しくなっちゃいますね(^_^;)
一応、彼女にもそれなりの事情があるので、こういう行為に及んでいるんですが…
これはちょっと男性の方が可哀想かなって思いました。