映画と本の備忘ログ

映画・本・テレビなどの個人的な感想などを載せてます。
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小説「誘拐症候群」

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評価:
貫井 徳郎
双葉社
¥ 700
Amazonおすすめ度:

 【あらすじ】
ネットで知り合った「ジーニアス」という男から、子供を預かる仕事を引き受けて欲しいという依頼を受け、何度か子供のお世話をしたことのある磯村咲子は、やがて、その子供達がどんな家庭から預けられたのか知りたいと思うようになる。ひょんなことから、預かった子供の父親らしき人物が行っていた日記を発見した咲子は、その日記を読んでみることにしたのだったが、その日記が、咲子が子供を預かった日以降更新されていないことに気づく。自分のしていたことはもしかして誘拐だったのではないかと不安になった咲子は、日記の父親にメールを送ってみることにしたのだった。

【感想】
あらすじで書いた誘拐事件と、別件で発生している誘拐事件の2重の誘拐事件の話です。2件の誘拐事件を扱っているのだから、もうちょっと相互に関連しあってもよかったかなーと思ってしまうんですが、リンクのし具合がちょっと物足りなかったですね。あと、特殊工作チームがが活躍するシリーズモノかと思うんですが、そもそもその特殊工作チームの出番が少なかったような気がします^^;全体的になんかあっさりしすぎてたのが勿体無いですね。

本 【貫井 徳郎】 | comments(0) | -

小説「悪党たちは千里を走る」

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評価:
貫井 徳郎
集英社
¥ 780
Amazonおすすめ度:

 【あらすじ】
しょぼい詐欺で生計を立てていた高杉と園部は、ひょんなことから、美人詐欺師の三上と手を組み、豪邸に住んでいる「ペット」を誘拐し、多額の身代金を奪ってやろうという計画を立てるのだったが、何故かその計画は、豪邸に住んでいる息子の巧にばれてしまうのだった。計画はパーになってしまったと諦める3人。しかし、なんと巧は、ペットではなく自分を誘拐して欲しいという。何かの罠なのではないかと訝しがる高杉だったが、巧の話に共感し、これなら上手くいくのではないかと期待してしまうのであった…。

【感想】
誘拐モノの小説は沢山出ていて、大きくわけてコメディっぽいものと、シリアスなモノがあるかと思いますが、こっちはコメディっぽい誘拐話ですね。コメディなので、各キャラクターが個性的で、ドタバタドタバタした展開がユニークで面白かったです。ただ、展開としてはもう一捻り二捻りあってもよかったかなぁっていう印象でした。キャラクターはよかったんですが、なんか物足りなさがちょっと残ってしまいましたね。

本 【貫井 徳郎】 | comments(0) | -

小説「愚行録」

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評価:
貫井 徳郎
東京創元社
¥ 735
Amazonおすすめ度:

 【あらすじ】
エリートサラリーマンの夫・美人の主婦、そして娘と息子の4人家族という
ごく普通の家庭に何者かが押し入り、一家4人をメッタ刺しにして
殺害するという事件が発生した。
事件の真相を追究する為、事件関係者に次々とインタビューをしてみるのだが…

【感想】
色んな人にインタビューをすることによって、事件の被害者、そして
事件の真相が段々と見えてくるようなタイプの推理小説ですね。

まぁ人間誰しも好き嫌いがあるので、人によって、その人物の印象っていうのは
大分変わってきてしまうのは割と当たり前なのかもしれませんが、
どんな人なのかを知るには、複数の人の話を総合的に聞いてみて判断しないと
全然実態とは異なる人物像が浮かんできてしまうんだなというのを感じました。

「いい人」「悪い人」の基準は人によって違うだろうし、
どれだけ親しいかによっても、印象は違ってくると思いますしね。


また、この本の中には会社の中で、あいつはどこどこ大学卒だから…
といって、母校によって差別をする学閥だとか、
大学でも、小学・中学からのエスカレーター組と、入試合格の外部組で
差別していたりだとかいう話が出てくるんですが、
そういうのはなんか怖いなって思いました。
大手企業とか一流大学ではそういうのは当たり前なんでしょうかね^^;
僕は全く縁のない世界ですが…。

「実家が名家」「大企業の社員(又は、その妻)」「一流大学卒」
「美人(又は、その配偶者がいる)」「年収が多い」「子供がいる」
のがいわゆる勝ち組の家庭で、それ以外は負け組。
なんかそんなコンプレックスがひしひしと伝わってくる一冊でした。
そんな世の中なんか嫌ですよね。
そういうコンプレックスを抱えている人は多いかと思いますが…。

本 【貫井 徳郎】 | comments(0) | -

小説「転生」

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評価:
貫井 徳郎
幻冬舎
¥ 680
Amazonおすすめ度:

 【あらすじ】
心臓移植手術を受けた大学生の和泉。
無事に手術も終わり、日々回復していく彼であったが、
彼は自分の変化に戸惑いを感じていた。
まるで、別の性格が乗り移ったかのように、社交的になり、
興味のなかったクラシック音楽や絵画に興味を持ち、
食べたいと思わなかった肉やお菓子を好むようになったのだ。
もしかして、ドナーの性格が影響しているのではないか・・・
彼はそんな疑問を抱くようになったのだが・・・

【感想】
僕は心臓移植なんてしたことがないし、
もちろん、他人の性格が自分の中に入ってきたりしたことはないので、
この作品の主人公の気持ちなんてわかりようはないですが
もし、そんなことが現実に起こりえたら、
こんな心理状態になるんだろうなっていうところを
すごく上手い雰囲気で描いている印象を受けました。

元気になっていくのがうれしい気持ちと
なんか自分が自分じゃないような不安な気持ちというか・・・
そんな感情の変化や心理描写が上手いなって思いました。

誰かわからない他人の性格が自分の中に
乗り移ってくるっていうのはちょっと気持ち悪い気もしますが、
性格が明るくなったり、音楽や絵画の技能が向上する
といったプラスの面での性格変化だったら、
ちょっと体験してみたいような気がしますね〜。
人生変わりそうで。

本 【貫井 徳郎】 | comments(0) | -

小説「迷宮遡行」の感想

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評価:
貫井 徳郎
新潮社
¥ 580
Amazonおすすめ度:
 【あらすじ】
突然いなくなってしまった妻・絢子を探すため、方々を探し回る迫水だったが、
明らかにヤクザと思われる強面の男に尾行されたり、
脅迫めいた電話がかかってくるようになってしまった。
どうやら絢子は重大な事件に巻き込まれているようだったが、
絢子のことを守りたいと思っている迫水は調査を継続するのだった...

【感想】
絢子は一体どんな事件に巻き込まれているのか。
何故、ヤクザが絡んできているのか。彼女は一体何者なのか。
謎が謎を呼び、ヤクザが絡んでくるスリリングな展開が
なかなか面白かったです。

ただ、難を言えば、ラストの終わり方がちょっと(かなり?)
後味がよくないことですかね...
文庫化ということで大分書き直したらしいですが、
なんでこの終わり方なんでしょうか…^^;

もっといい終わり方ができただろうに…勿体無い。

本 【貫井 徳郎】 | comments(0) | -

小説「慟哭」の感想

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評価:
貫井 徳郎
東京創元社
¥ 780
Amazonおすすめ度:
 【あらすじ】
連続する幼女誘拐殺人事件。
その事件を解決すべく、佐伯警視を初めとする警察は
捜査に全力を注ぐのだが、その成果は虚しく
連続殺人を食い止められずにいた...
一方、大きな悲しみを抱えた男、松本は、偶然声をかけられた
新興宗教に希望を見出すようになり、深みにはまっていくのであった。

【感想】
警察のリーダーからの視点と、新興宗教にのめりこんでいく男の
二つの視点から物語の真相に迫っていくタイプのミステリですね。

警察側の話は…まぁさほど特筆すべき点はないような気がしますが、
後者の宗教団体にはまっていく男の方の話は、
なんだか生々しくてちょっと引きそうな雰囲気ですね^^;
まぁ宗教にはまっていく人っていうのは、こういう風に
段々とのめりこんでいくんだなぁってのがよくわかるので
その辺はまぁ面白かったとは思うんですが。
(宗教団体の詳細の描写はよく取材してるなぁって思います)

あと、ラストは衝撃の展開!なんですが...
本当の真犯人が誰なのかが明らかになっていないので
その辺はまたちょっとモヤモヤ感が残ってしまうのかもしれません...
本 【貫井 徳郎】 | comments(0) | -

小説「プリズム」の感想

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評価:
貫井 徳郎
東京創元社
¥ 700
Amazonおすすめ度:
 【あらすじ】
小学校教師のミツコ先生が誰かに殺された!
担任の先生の急な死に驚いた児童達であったが、
小宮山、山名、柴野、村瀬の4人の児童達は
親の情報網を利用し、自分達で事件の真相を暴こうと考える。
そして、同僚の南条先生が怪しいと考えるのだが・・・

【感想】
4部構成になっていて、それぞれ、事件関係者の視点から
事件の真相について追っていくという形になっていて、
1部では、上記のあらすじの小学生・小宮山君、
2部では、ミツコ先生の同僚の桜井先生、
3部では、ミツコ先生の元カレの井筒、
4部では、1部の小宮山君のお父さんが
それぞれ主人公になって話を進めて行きます。

それぞれの視点から犯人を追っていって、最後には収束して
真犯人にたどり着く・・・ってパターンなら割とよくある
ミステリのタイプのような気がしますが、
この作品はちょっと一味違っていて、
それぞれ違った犯人にたどり着くのが面白いです。
しかも、それぞれそいつが犯人だ!!って思ってしまうんですよねぇ。

結局最後まで読んでも、誰が犯人かっていうのは読者の判断に
ゆだねてしまっている(もしかしたら真犯人にすらたどり着いていない?)
ので、人によっては若干モヤモヤ感が残るかもしれないですが、
僕はかなり面白かったですね〜。

本 【貫井 徳郎】 | comments(0) | -

小説「失踪症候群」の感想

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評価:
貫井 徳郎
双葉社
¥ 650
(1998-03)
Amazonランキング: 103965位
Amazonおすすめ度:
「症候群」シリーズの第一作。

若者を中心とした謎の失踪事件を謎を追うミステリ。

失踪事件の真相は…割とすんなり想像がつくし、
ラストもさほど驚くような展開でもない…。
主役のチームはなかなかユニークだとは思うけれども、
ややちょっと物足りないかな…という印象でした。

ただ、読んだの2回目なので、やや辛口な
意見になっちゃってるかな…とも思いますが(笑)

初回はもうちょっと面白かった記憶があるので、
☆はもいっこ多いかもしれません(笑)
本 【貫井 徳郎】 | comments(2) | trackbacks(0)

小説「被害者は誰?」の感想

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被害者は誰?
被害者は誰?
貫井 徳郎

個人的評価:★★★★★

犯人が誰かわからなくて、容疑者を探して推理していく…
…といった感じのミステリならばよくある話ですが、
この作品は一風変わっていて、犯人はわかっているけれども、
被害者が誰かわからない・・・というような作品になってます。

主人公は美形で売れっ子作家でなんでも推理しちゃう天才と
ちょっぴり冴えない若手刑事の二人組。
若手刑事が事件で解決できないのを、天才作家の力を借りて
なんでも事件を推理して解決しちゃう!ようなお話です。

ちなみに、表題の被害者探しの話だけでなくて、
他の謎解きミステリも含まれた短編小説集になってるので、
割と気軽にちょっとずつ読めると思います。
しかも、けっこう奥が深いのできっと満足できるはず。
ミステリ好きな人におススメです♪

本 【貫井 徳郎】 | comments(0) | trackbacks(0)

小説「殺人症候群」の感想

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殺人症候群
殺人症候群
貫井 徳郎

個人的評価:★★★★☆

貫井さんの「症候群」シリーズの第3作目。
ストーリーは、未成年の少年、あるいは、精神障害者によって
家族を失った人々に代わって、その恨みを晴らすため、
殺人を行う男と女の物語。

「未成年」や「精神障害者」による殺人…
法律では、あんまり重い罪にはならないようになっていますが…
やっぱり家族を失った人からするとそれでは救われない感じなんですかね。
だからといって復讐の殺人がいいとはいえませんが。

そもそもなんで「未成年」は重罪にはならないんでしょう??
少年だからって何をしても許されるわけでもないだろうし…
んー。なかなか重いテーマですね^^;

あと、心臓病の息子のために、ドナー登録してる若者を
次々に殺していくおばさんも登場するんですが…
こちらもちょっと怖いですね…。
善意であるはずのドナー登録が殺人の標的になってしまうとは…。
ううむ。おそろしや。


ちょっとテーマが重過ぎる気もしますが、
なかなか読み応えがある一作じゃないかと思います。
興味があったらぜひどうぞ♪
本 【貫井 徳郎】 | comments(0) | trackbacks(0)
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