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評価:
重松 清
新潮社
¥ 704
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【感想】どこにでもいそうな12組の家族(恋人含む)の日常を描いた短篇集ですね。
12編も入ってたので、それぞれ短い話なのかなって思って読んでたんですが、意外とボリュームがあって読むのに疲れました(^_^;)
家族の話とか恋人同士の話は読んでて面白かったんですが、父と息子の話とかは、まだ自分が独身なせいかイマイチピンと来なかったのが多かったですね(^_^;)
以下、印象的だった短編の感想です。
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☆チマ男とガサ子
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几帳面で細かいことが気になって仕方がない「チマ男」と、細かいことはどうでもいい大雑把な「ガサ子」のカップルの話ですね。
僕はどっちかっていうと細かいことはどうでもいい「ガサ子」タイプで、部屋なんか散らかり放題なんですが…
細かいことまでイチイチ言ってくる「チマ男」タイプの人と付き合うってのは…想像するだけでゾッとしました(^_^;)
こういう性格が真逆なカップルって…上手く行く場合ってあるんでしょうかね??
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☆桜桃忌の恋人
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熱烈的太宰ファンの彼女と付き合うことになって…って話ですね。
普通に文学的に太宰治が好き!ってだけなら特に問題はないかと思うんですが…
この彼女、ちょっと度が過ぎていて、太宰が入水した日には、自分も必ず入水して自殺を図るってくらいのファンなのでちょっとアブナイ感じでスリリングでした。
主人公と付き合うことによって自殺はやめるのか、それとも、主人公を巻き込んで心中してしまうのか。
なんかちょっと怖いお話でした。
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☆寂しさ霜降り
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お父さんが家を出ていってしまってから太りに太りまくって90キロを超えてしまった姉の話ですね。
で、お父さんが余命3ヶ月だということを知り、お父さんに最後に会うために3ヶ月で40キロのダイエットを決意するんですが…
3ヶ月で40キロ減ってのはかなーり怖ろしいですよね。。。
1ヶ月で1キロ落とすのだってしんどいのに40キロなんて。。。
実際にダイエットに成功してお父さんに会えたのかどうかは読んで下さいってことにしておきますが、なかなかすごい話でした(^_^;)
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☆すし、食いねえ
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とあるテレビ番組の企画で高級お寿司屋さんに行く事になった普通の家族の話ですね。
僕はそんな高級お寿司屋さんなんて行ったことないのでよくわからないんですが…
食べる順番とか食べ方とかいろいろ「お作法」があるんですね。。。
でも、折角お寿司を食べに来てるのに、自分の食べたいものを頼めないで自分の好きなように食べられないなんてなんか堅苦しくて嫌ですよね。。。
一流な人からするとマナーがなってない!とかって怒られるのかもしれないですが、やっぱり食べ方とか順番とかそういうのはどうでもよくて
みんなが好きなものを楽しく食べられた方がいいなぁって感じてしまいました。