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評価:
瀬尾 まいこ
メディアファクトリー
¥ 490
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【感想】作家をしながら、「せんせい」の仕事を続けていた3年半を描いたエッセイですね。
瀬尾まいこさんっていえば、癒し系でほのぼの系で暖かい作風がすごく印象的な作家さんなんですが…
そんな瀬尾さんが普段どんな教師生活を送っていたのかーってのが描かれていてなかなか面白かったです。
癒し系な作品を書いてるだけあって普段から癒し系なんだろうなーってイメージもあったんですが…
京都の田舎町で、純朴な教え子たちと和気あいあいとした毎日を送ってるあたり、まさに想像通り!って感じでしたね(笑)
運動苦手なのに駅伝大会に出場して金メダルを取っちゃったり、生徒に好き嫌いしないように!って言ってるのに自分は鯖が嫌いだったりと、なかなかお茶目な面もある瀬尾さん。
性格の方もなかなかユニークな個性を持ってる方だなーって思いました(笑)
以下、印象的だったエピソードです。
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☆修学旅行
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教え子たちと修学旅行に言って、ホテルに泊まった際、オートロックだから鍵を忘れないように!と注意したのにも関わらず、自分が鍵を忘れてしまって入れなくなってしまった!という話。
なんかどこぞの漫画の世界でよくありそうなネタではあるんですが…実際にやっちゃう人もいるんだなーってのが面白かったです。
しかも、やっちゃうのが生徒じゃなくて先生の方!
生徒にバレたら先生の面目丸つぶれですねー!なんて思っちゃったんですが…
こんなエッセイのネタにしちゃうくらいなんで本人は全然気にしてなさそうなあたりもなかなか素敵でした(笑)
ただ、この本、教え子の親たちに読まれたらどう思われるんだろー?とちと思いました。
この先生面白いわねー!で済めばいいんですが、こんなマヌケな先生にうちの子は任せられん!…なんてことになっちゃったら大変ですね(^_^;)
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☆超思春期
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教え子は中学生!ということは、もちろん相手は思春期真っ只中!デリケートな問題(?)がややこしい〜って話ですね。
性的なネタに敏感なのか、「感じる」とか「いく」とか「やる」とかいう言葉尻を捉えては大騒ぎする彼ら。
当時20代の若手教師な瀬尾先生にとってはなかなかやりにくそうだなーってのを感じました。
ただ、お相手が若い女教師だからこそ、大騒ぎしてみたい!ってのもあるんでしょうねー。きっと。
男子生徒が着替えてる側を通りかかったら、覗かないでエッチ!みたいなことを言われたり、逆に、ケータイに自分の写メールを送ってきたり(笑)
おバカな男子生徒との日常、なんだか読んでてほんわかしました(笑)
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☆誕生日
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もうすぐ30歳の誕生日を迎える…ということで、未だに結婚していない自分に生徒たちが大騒ぎする!というお話。
世間的には30歳なんてまだまだ大丈夫!な年齢かと思うんですが…
教師なんてやってると、生徒たちの質問攻めはなかなか大変そうな感じはしますよね(^_^;)
先生結婚しないのー?とか彼氏いないのー?とか。
既婚だったり、完全にタブーだったりするとその辺は空気を読んで(?)何も質問しないのかもしれませんが…
こういうのにも付き合わなきゃいけないってのはなかなか大変だなぁって思いました。
逆に結婚します!なんてなったら、喜びもひとしおなんでしょうけどね〜。