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評価:
山田 敏弘
筑摩書房
¥ 882
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【感想】日本語のプロが送る、ちょっとイラッとする日本語について語った本です。
具体的には…
「何飲みたい?」「コーヒーでいいよ」の「で」
「この料理、見た目はいいね」の「は」
「まあ、がんばって」の「まあ」
「行けたら行くけど」の「けど」
などなど。
僕も何気に結構使ってるような気がするんですが、確かに、この辺りの言葉遣いってちょっとイラッとしますよね。
「コーヒーで」ってなんだよ!じゃあ何が飲みたいんだよ!とか、
「見た目はいいね」って見た目以外は悪いっていいたいのかよ!とか
「まあがんばって」ってどうせ無理だろうとか思ってるんだろ!とか
「行けたら行くけど」って行きたくないなら来なくていいよ!とかとか(笑)
できれば使わないほうがよいと思われる「余計な一言」
一応、なぜイラッとするのかを、丁寧に解説してくれているので、ちょっとむずかしかったですが、勉強になりました(笑)
以下、印象的だったところのメモです。
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☆「でも」「しかし」で打ち消されると悲しくなる
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会話とかしててもこういうのが口癖の人っていますよね。
他人の会話を何でもかんでも否定してきたり、自分の話に持っていくやつ。
「このお店おいしそうだね」「でも流行ってないよ」
「これ面白かったよね」「でもあそこがだめだったよ」
「ちょっと太ったかなぁ」「私はやせたよ」
まぁ自分の意見を持つことは大事なんだとは思いますが、人がせっかく気持ちよく喋ってるのに、そこを容赦なくぶった切るのはちょっとどうかと思いますよね。
こういう対応されると、さすがに僕もかなりイラッとします(^_^;)
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☆私なんか、どうせという卑屈なつぶやき
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すみません。僕もたまにこんなつぶやきしてるような気がしなくもないですが…
なんかこういうのってやっぱり聞いてる(読んでる)方も気が滅入ってくるのが嫌ですよね(^_^;)
「私なんかなにをやってもだめだし…」
「どうせ僕なんかができるわけないし…」
「またこんな嫌なことがあったし…」
あー、なんか例題を書いてるだけでもイライラしてきますね(^_^;)
僕もネクラなタイプなので、こんな感じのダークなつぶやき、しないように気をつけたいと思います(^_^;)
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☆パンツで外を歩くなんてみっともない!?
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最近の「パンツ」という言葉がややこしいというお話。
確かに、なんか下着の「パンツ」じゃなくて、ズボンの意味の「パンツ」って普及しましたよねー。
ただ、ズボンのことをパンツなんて呼ぶなんてけしからん!ということではなくて…
時代が変わるにつれて言葉は変わっていくものだ〜みたいなことが書かれてました。
ただ、同じ言葉なのに、意味が違ったものが存在する…っていうのはややこしくて嫌ですね(^_^;)
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☆その他
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今までは、割と軽めな例題を書いてみましたが、もちろん、難しいところも書いてありました。
最近流行りの「〜させていただく」の使い方とか、「れたす言葉」とか「らぬき言葉」とか。
結構なんにでも「させていただく」とかつけちゃったりしますけど、よく見ると違和感があるのも混じってますよね?こういうのとか。
車に乗らさせていただく。
車に乗らせていたく。
メールを送らさせていただく。
メールを送らせていただく。
薬を飲めれる。
薬を飲める。
英語の文章を書けれる。
英語の文章を書ける。
にんじんを食べれる。
にんじんを食べられる。
やっぱり日本語って難しい。。。