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【あらすじ】
現代の文明を持った人類の多くが滅んでから数百年が経過した時代。
世界には、超能力を持った一部の人間のみが生き残り、
小規模ながら集落を作って生活を営んでいた。
そんな中で生まれた少女、渡辺早季は、同じ集落で生まれ育った
仲間達と共に成長していくのだが、ある事件をきっかけに
この世界には重大な秘密が隠されていることを知る。
【感想】
主人公・渡辺早季が成長していくにつれて、章がわかれているような
物語の構成になっているのですが、それぞれの章の印象がかなり
違っているのが印象的でした。
序盤の章で、早季が幼稚園生だった頃の話は、ちょっとした
田舎町での怪談話っぽい雰囲気だったのに対して、小・中学生に
なってくると、和風ハリポタみたいな学園ドラマ風な雰囲気、
もうちょっと進むと、仲間と一緒に未知の世界を旅して
敵と戦っていくような冒険ファンタジー、さらに成長すると、
複雑な人間関係が入り組んで、戦国時代とか三国志の時代のような
戦記モノのような雰囲気になって、奥が深かったですね。
また、SFというべきか、ファンタジーというべきか
ホラーというべきかなんか迷ってしまいそうな作品ですが、
膨大な設定にも関わらず、その世界観がオリジナルで
すごく魅力的に描かれているのには驚きでした。
悪鬼とか業魔とかバケネズミとか、不浄猫といった
オリジナルな生き物(?)はもちろん、
なぜ人類は滅びたのかや、なぜ超能力が仕えるのか、
現代にはいない生き物がなぜ存在しているのかなど
細かい設定部分までよく考えて作られているなぁと思いました。
ページ数こそ多いですが、読んで損はない、そんな感じの大作です。
ハリーポッターとかのファンタジーが好きな人はたぶん楽しめると思います。
人はいっぱい死んじゃうのでその辺はちょっと衝撃が大きいかもしれませんが…。
評価:
貴志 祐介 角川書店 ¥ 780 (2007-10)
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910位
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