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評価:
竹内 真
双葉社
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【感想】
突然、学校司書をやることになってしまった女性のお話ですね。
思わぬ所からやってきた、学校司書をやってみないかというお話。
資格もないし、自分にそんなことできるだろうか?って最初は不安だった主人公が…
司書のお仕事を通じて、学校の生徒たちと仲良くなったり、本を通じて自分の視野を広げて、活き活きと働いていく感じが、なんかすごく前向きな気持ちにさせてくれました。
あと、やっぱり自分も本が好き!ってのもあるんですが、こういう本にまつわるお仕事ってなんか楽しそうでいいですねぇ。
生徒たちに、オススメの本を読んでもらうべく、啓蒙活動に励んだり、校内イベントを企画して読書の機運を高めたり。
自分の好きな本を勧めることによって、他の人も読んでくれて、なおかつ、その人もその本を好きになってくれたら…本好き冥利に尽きますよねぇ(笑)
とりたてて事件が起こるような内容ではないですが、ほのぼのまったりとした雰囲気が心地よい良作でした。
以下、印象的だったお話の感想です。
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☆司書室のキリギリス
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校長先生が「円花蜂」というペンネーム(?)で本を寄贈してきた。「円花蜂」とは一体どういう意味?というお話。
言葉をよく知ってる人なら、すぐに、あ!そういうことか!って気づいちゃう人もいるのかもしれませんが…
円花蜂が何者なのかよく知らなかった僕からすると、意外性があってなかなか面白かったです。
●●●●●●●に出てくる△△△△△△が円花蜂って意味だったとはねぇ。
なんかちょっとトリビアっぽくてムフフ。な感じでした(笑)
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☆図書室のバトンリレー
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生徒たちが中心となって、本を紹介しあう「ブックトーク」本トークを繰り広げる「ブックテーブル」が開催される、というお話。
僕もよく読書会に参加してるのでわかるんですが…
本について語り合える!っていうのは、本好きからすると結構楽しかったりするんですよね〜。
自分の好きな本について、これでもかっ!ってくらい話してても、周りは興味を持って聞いててくれるし、運が良ければ同じ本が好き!って人に出会える!なんてこともあるし。
他の人が紹介してくれる本について聞いてるだけでも、これ面白そう〜♪って本がたくさん見つかって、次々読んでみたくなるし。
そして、本好き同士!ってこともあって、仲良くなりやすかったりするし(笑)
今まで読書会とかに参加したことがない人でも、読書会ってこんな雰囲気なんだろうなーなんて、そんな空気を感じてもらえる、そんないいお話でした。