映画と本の備忘ログ

映画・本・テレビなどの個人的な感想などを載せてます。
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小説「プリズンホテル4 春(浅田次郎)」

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 【あらすじ】
 人気極道作家の木戸孝之介が文壇最高権威である「日本文芸大賞」の候補になった。しかも、2作品同時にである。しかし、孝之介は喜んでばかりもいられなかった。義母である富江が、これでもう思い残すことはないと言い残し、失踪してしまったのだ。もしや、叔父の経営する「プリズンホテル」に行ったのではないかと考えた孝之介は、「日本文芸大賞」の結果も待たずに、プリズンホテルへと向かうのであったが・・・。

【感想】
 プリズンホテル完結編です。

 今までは、恋人の清子や義母の富江に暴言を吐きまくったり、乱暴したりで、正直言ってこの主人公の木戸孝之介をあんまり好きになれなかったんですが・・・今作では、まるで人が変わったかのような性格になっていて、富江のことを心配したり、清子のことを大事に思ったり、意外といいやつじゃん〜みたいな部分がたくさん見られたのが印象的でした。

 ちょっと捻くれた性格ではあるものの、なんだかんだで周りのみんなのことを大事に思っているし、まわりのみんなからも大事に思われてるんですよね。

 家族愛というか、仲間の絆というかそういったものが感じられていいなって思いました。



 あと、クライマックスの部分・・・さすがに4部作の完結編なだけあって、なかなか訴えてくるものがあるなって感じました。

 4部に渡って読んできたわけだから、登場人物たちにもそれなりに愛着が湧いてくるし、そんな彼らとの「お別れ」のシーンが最後なので、なんか泣けてくるんですよね・・・。

 寂しいけれども、旅立ちのときだから、泣いてちゃいけない。そんな寂しいけれども前向きな雰囲気を味わうことができたので、すごく良い読後感を味わえました。



 「プリズンホテル」個々の物語としても面白いですが、なんか作品の醍醐味としてはやっぱり全部読んで見ないと味わうことはできないのかなってのを感じました。


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小説「プリズンホテル3 冬(浅田 次郎)」

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 【あらすじ】
 「仁義の黄昏」シリーズの作者である木戸孝之介は、ある日、突然やってきた編集者の荻原みどりから逃げるため、叔父が経営する通称「プリズンホテル」に逃げることにした。そこは、普通のホテルではなく、さすがに編集者もそこまで追っては来れないだろうと思ったのだ。だが、その「プリズンホテル」はやはり普通のホテルではなく、木戸の他にも曰くありげな客達が集まっていたのであった・・・。

【感想】
 プリズンホテル3作目です。

 1、2作目は割とドタバタ劇っぽい雰囲気が強かったんですが、今作はちょっとそれが鳴りを潜めた感じでしょうか・・・。末期で助かる見込みのない患者を、医者は殺していいのかとか、自殺志願者を無理に生きさせるのとか、命がどうのこうのとちょっと重いシリアスなテーマを扱っていたので、ドタバタした感じが少なくなっていて、あのドタバタ感の方が好きだった自分としては、ちょっと物足りなさが残ってしまったような感じでした(^^;(木戸の叔父である仲蔵だけはなんか1人で騒いでたような気がしますが)

 あと、気になったのは・・・やっぱり主人公木戸孝之介の傍若無人ぶり。愛人(?)である清子のことが好きで好きでたまらない…のに、口に出てくるのは相手を罵る言葉と暴力ばかり。清子は清子で、それでも孝之介が大好きで、どんなことをされても一緒にいられるだけで幸せ〜みたいな感じで、カップルとしては一応成り立ってるんですが、なんかどっちも可哀想な感じで、ちょっと切なかったです。大好きなのに、素直に想いを伝えられない、大好きだから、何をされても平気…っていうのはなんか哀しいですね・・・。

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小説「プリズンホテル2 秋(浅田次郎)」

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【あらすじ】
 任侠一家が経営するホテルがある。通称プリズンホテル。そこは、普段はわけありの人物が多く利用するホテルであったのだったが、ある日、何の手違いか、警視庁の団体が慰安旅行として宿泊することになってしまった。運悪く、それと同じ日に、任侠大曽根一家も宿泊を予定している始末。何かトラブルが発生するのではないかと、青ざめる支配人であったが・・・。

【感想】
 夏編に続いて2作目なんですが、前作に引き続き、なかなかドタバタ劇っぽい雰囲気が楽しくて良かったです。今回は、ヤクザ一家と警視庁の警官、この水と油のように思える二組が同じ宿に宿泊したら・・・といった設定だったんですが、当然の如く、そんな宿泊が平穏無事に収まるはずもなく、他にも、売れない元アイドルやら、その愛人やら、指名手配犯やら、いわくありげな他の宿泊客まで巻き込んで、みんな入り乱れてのドンチャン騒ぎ・・・といった展開で、この騒々しさというかハチャメチャな感じが良かったです。

 あと、前作では嫌なやつだなーとしか思えなかった主人公の木戸孝之介なんですが、今作ではちょっとほっこりするようなエピソードがあったのが良かったです。前作では、孝之介のパートナーとして、恋人(?)の清子が一緒にホテルについて来たんですが、今回は、ばーちゃんが病気のためお休みなんですよね。で、代わりに、清子の娘であるミカが孝之介について来ることになって、嫌な性格の孝之介はいつもの如く、孝之介は傍若無人に振舞うんですが・・・最後まで嫌なやつで、ミカを苛め抜くのかと思いきや、クライマックスの部分で、意外なことに、ちょっと孝之介とミカの心が近づくような、そんな暖かいエピソードが入っていたので、その辺はちょっと良かったなって思います。なかなか不憫な境遇な子どもなので、今後の展開で、幸せになって欲しいなって思いました。


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本 【浅田 次郎】 | comments(0) | -

小説「プリズンホテル1夏(浅田次郎)」

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 【あらすじ】
 極道小説「仁義の黄昏」シリーズがそれなりにヒットし、日記作家として名前が売れている木戸孝之介は、ある日、叔父であり、シリーズの主人公のモデルでもある仲蔵叔父から、自分が経営をはじめたホテルに遊びに来いという誘いを受けた。ヤクザである叔父と交流するのはあまり気が進まない孝之介であったが、唯一の親戚である叔父が亡くなれば、ホテルは自分のものになることに気づいた彼は、一度ホテルに遊びに行ってみようと思うのであったが、極道である叔父が経営するホテルが普通のホテルであるはずがないのであった・・・。

【感想】
 ヤクザがホテルを経営!?というギャップ感はなかなかユニークで、そこに集ってくる従業員もお客さんも、色々と訳ありな人たちが揃っているので、その人たちが繰り広げるドタバタ劇みたいな雰囲気がなかなか楽しくて良かったと思います。

 で、個人的に好きだったのは、みんなが止まってるこの「プリズンホテル」にお化けが出るぞ〜みたいな展開なところ。お化けが苦手でキャーキャー騒ぎ出す従業員と、お化けを一目見たくて探しに行く従業員。それから、お化けだと気づかないうちに、普通のお客さんだと思って普通に会話しちゃってて、あとからびっくりするお客さん。なんかそんなこんななバタバタした感じが楽しくて良かったです。登場人物とか結構たくさんいるので、その人たちが同じホテルの中でゴチャゴチャ入り乱れて騒ぎまくる・・・そんなコメディっぽい雰囲気はやっぱり好きですね。

 従業員も外国人がいたり、極道がいたり、訳アリのホテルマンがいたり、お客さんも、性格の悪い小説家がいたり、自殺願望のある家族がいたり、離婚の危機を迎えた夫婦がいたり。色んな事情を抱えた人が集まってきているので、その人たちのやり取りもなかなか面白かったです。ただ・・・この中で小説家だけは、性格悪すぎで好きにはなれませんでした(^^;自分の義理の母親とか連れの女性とかを自分の奴隷のように扱って殴ったり中傷したりするんですよねぇ〜(^^;そういうのってちょっと嫌いなのでそこはちょっと受け付けませんでした(^^;実際、彼は他にも、実の母親絡みのちょっとホロリとするような哀しげなエピソードとかもあったりするんですが・・・やっぱり性格悪すぎだったせいで、こいつだけは好きになれませんでしたね(^^;

 まぁそれはさておき、とりあえず、夏は読み終わったので、秋に進んでみることにします。でもなんで夏から始まってるんでしょうね?春からじゃないのはなんでなんだろう???

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本 【浅田 次郎】 | comments(0) | -
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