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評価:
桐野 夏生
新潮社
¥ 1,470
Amazonおすすめ度:
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無人島に流れ着いた31人の男と1人の女。
初めは助けが来るのを期待していた彼らであったが、
助けは訪れないまま時が流れる。
そして、やがて彼らはその島を自分達の故郷にちなんで
「トウキョウ島」と呼ぶようになる…。
果たして彼らはこの島から脱出することはできるのか…。
無人島の中で32人もの人間が何年も生活する…というわけで
人間の本質というか、ドロドロとした面が多く描かれています。
特に、唯一の女性である主人公「清子」の変貌振りは恐ろしいです。
31人の男の中に女がただ一人という状況から、
性欲の捌け口として利用される一方、唯一の女性ということで、
何をしても許されるという異常な環境で、そうならざるを得なかった
という面もあるのかもしれないですが…性格悪すぎですね。彼女は。
この主人公に感情移入できなかったし、全体的にグロいので、
正直言って面白かったかどうかは微妙なところなんですが…
人物描写や物語の展開はさすがに上手いので
グイグイと引き込まれて結局一気読みです^^;
ラストも上手くまとめてますしね。
まさかこういう終わり方になるとは思いませんでした。