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評価:
初野 晴
角川書店
¥ 672
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【感想】吹奏楽部に所属する、ハルタとチカが送るハルチカシリーズ第4弾です。
読んだと思ってたのに、どうやら読んでなかったらしいので、文庫版を買って読んでみました。
今作はちょっと番外編みたいな感じなんですね。
今までは、ハルタとチカが吹奏楽の大会を目指して、それに関連する事件(?)を解決して仲間を増やしていくって感じだったんですが…
今作では、ハルタとチカはやや脇役モードになって、文化祭で起こった事件を他人目線で見ていく感じがなんか楽しかったです。
しかし、なんだか次から次へと事件が巻き起こって、そこにハルタとチカが巻き込まれていく感じがなんかすごいですねー。
しかも、同時間軸上でいくつも事件が起こっちゃってるので、ふと客観的に見てみると、あっちでわちゃわちゃして、こっちでわちゃわちゃして、なんだか忙しいなーと(笑)
まぁ文化祭なんてそんなもんなのかもしれませんが、一言で文化祭って言っても、いろんな場所でいろんなドラマがある!
そんなのを感じさせてくれた、なかなか面白い作品でした。
以下、印象的だった短編の感想です。
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☆エデンの谷
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祖父が孫娘に遺した鍵を探すお話。
祖父は明らかに孫娘に鍵を渡したはずなのに、孫娘はそんなものは祖父からもらっていないという。
もらってないって言ってる鍵がどこにあるのかを探すっていうのはなかなか難易度の高い問題なような気がするんですが…
最終的に見つかった鍵の在処はなかなかユニークで面白かったです。
まさかの思いがけない結末。おじいちゃんなかなかステキ!でした。
↑ちょっと読んでない人には意味不明ですね。すみません。
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☆失踪ヘビーロッカー
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文化祭でライブを行う予定だったバンドのボーカルが、何故か学校前までタクシーでやってきたのに、すぐさまタクシーでいなくなってしまったという話。
しかも、タクシーの運転手の話によると、学校に来るまでは見た目こそパンクな格好をしていたものの、礼儀正しい好青年だったのに、
学校についた途端に豹変して、言葉遣いも荒くなって、行き先も言わずにこの街をグルグル回れとかわけわかんないことを言い出したんだとか。
ボーカルは何故学校前まで来たのにタクシーに乗って去ってしまったのか。
何故、タクシーで街をグルグル回るなんてことを咄嗟にはじめたのか?
なかなかミステリアスな事件ではありますが、こんな話を聞いたら、理由を知りたくなっちゃいますよねぇ?
僕も結構答えが気になって、これは一気読みしちゃったんですが…
なかなか独特な真相に、ちょっとビックリでした。
まぁありえないっちゃありえない話ではありますが、このボーカルさん、漢だなぁと思いました(笑)
↑こちらも読んでない人には意味不明ですね。すみません。。。