映画と本の備忘ログ

映画・本・テレビなどの個人的な感想などを載せてます。
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読書記録「手のひらの京(綿矢りさ)」

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評価:
綿矢 りさ
新潮社
¥ 1,512

【あらすじ】
おっとりした長女・綾香。恋愛に生きる次女・羽依。リケジョの大学院生の凜。そんな3人は京都に生まれ京都に育ち、それぞれの人生を歩んで来たのであったが…

【感想】
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☆3姉妹の生き方
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京都に住む、3姉妹のお話。

長女はアラサーの結婚適齢期で、結婚は考えているけれど彼氏がいない女性。

次女は20代で美人でバリバリ働いているけれども、その一方で人間関係は苦手で、何故かいつもドラブってしまう女性。

三女は大学生で、毎日楽しく過ごしているけれども、京都で生まれ京都で育ち、一生京都から出られないのではないかと思ってしまっている女性。

姉妹とはいえ、個性がバラバラな三人の生き方がなかなか面白かったお話でした。

まぁ自分は男なので女性の気持ちはあんまりよくわからないですが…

結婚について悩む、人間関係で悩む、将来について悩むのはみんな一緒ですね(笑)

そこんところは共感できました。

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☆京都な感じ
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あとは、舞台が京都なだけあって、京都っぽい雰囲気がいいなーって思いました。

ちょっと琵琶湖まで遊びに行く〜とか、

自分の家から大文字焼きが見える〜とか、

初詣は伏見稲荷で〜とか。

自分は旅行でしか行ったことないんで、そこら辺に住んでる〜っていう感覚があんまりわからないんですが

やっぱり、東京とはちょっと(かなり?)習慣とか考え方は違うんでしょうね。

大阪とか奈良とか滋賀が近場で東京はすごく遠く!って感覚、なんか不思議な感じでした。

(あたりまえなんだけど)

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読書記録「大地のゲーム(綿矢りさ)」

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評価:
綿矢 りさ
新潮社
¥ 1,404

【あらすじ】
時は21世紀終盤。原発は既になく、煌々と輝くネオンライトもない時代。誰も経験したことがない大地震が大都市を襲来した。建物は倒壊し、都市としての機能を失ってしまう大都市。そして、さらにそれと同規模の大地震が再度発生するとの予測に、人々は大都市を捨て疎開を始めるのであったが、そんな捨てられた大都市にある大学では、敢えてそこに残って生活しようとする人々も現れるのであった…。


【感想】
大地震により、崩壊が始まった大都市にある大学が舞台の作品ですね。

近いうちに、同レベルの大地震が再来すると噂され、避難勧告が出ている大都市。

都市を捨て、他県へと疎開してしまうものも多数いるのに対し、残ったものはカオスな状態で毎日を生活している!って設定なんですが…

SFというかファンタジーというか、なんか今までの綿矢作品とはかなーり毛色が違った感じになっていたので、読むのが戸惑いました(^_^;)

大人が見捨てた大学に残った大学生たちの間で流行る宗教。ドラッグ。権力抗争。そして、恋。

何やらきっといっぱい書きたかったことがあるんだろう!と推測はしますが…

166ページという割と少なめのページ数に詰め込むにはちょっと無理があるんじゃないかなぁって思いました(^_^;)

何やらよくわからないままに話が進んでいき、何やらよくわからないまま終わってしまった印象です。

最近のちょっと捻くれためんどくさい系の女の子の話、面白かったので、もっとそっち系を書いてほしいなーと思ってしまった作品でした(笑)

 
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読書記録「憤死(綿矢りさ)」

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評価:
綿矢 りさ
河出書房新社
¥ 1,260

【感想】
綿矢りささん初の連作短編集だという作品集です。

正直なところ、読んでみて、実際どこが「連作」短篇集だったのか全く理解ができなかったんですが…

雰囲気的に「ダーク」なところが「連作」なのかな?

ちょっと、読んでみた方、答えを教えて欲しいなって思いました(笑)


それはさておき、綿矢りささんってそんな「ダーク」な作品ってあんまり書いてなかったような気がするので、その点では読んでて新鮮でした。

意外にも、ホラーめいた作品もあったりして、まさかの展開に突き進んでいくあたりがなかなか面白かったです。

個人的には、ひねくれた女の子を書いてくれた方が面白いなって思うんですが、こういうのもたまにはいいのかもしれないですね。


以下、印象的だった短編の感想です。
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☆おとな
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わずが5ページの短編ながら、絶大なインパクトを残してた作品です。

どんな内容なのかっていうと、幼いころに見た夢の話。

具体的には、幼いころに預けられた家で、おじさんとおばさんが裸でまさぐってて、それを主人公のりさちゃんが見ているという夢の話なんですが…

主人公の名前が「りさちゃん」だったり、読み方によっては自分のことを語ってるように読めなくもなかったりで、もしかしたら著者も昔そういう経験が…?と思わず想像してしまいそうな、ちょっとゾッとするようなお話でした。

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☆トイレの懺悔室
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小学生の頃に、近所のおじさんにトイレに連れ込まれて「懺悔」をさせられたというお話。

別に、おじさんに変なことをされちゃった!というわけではないので、そういう系のお話ではないんですが…

その「懺悔」がきっかけで、その少年たちに変化が訪れて…っていうストーリーがなかなかホラーめいてて怖かったです。

人間何十年も経てば、幼いころとは人格がだいぶ変わってしまってもおかしくはないかと思いますが…

変な方向に人格が歪んでしまった人間っていうのは、過去を知る人からするといろいろ複雑だろうなぁって感じました。

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☆憤死
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プライドの高い女の子が、飛び降り自殺をして、骨折してしまったというお話。

作中で、「憤死ってどのような死に方だろう?」って描写があるんですが…

確かに、身近で「憤死」したって話はあんまり聞かないですよね??

怒り狂って血管が切れてそのまま死んでしまう。なんて事態は、なくはないだろうけど、そんなに頻度は高くなさそうで。

でも、そんな「憤死」という言葉がぴったりくるような、そんな場面がなかなかユニークで面白かったです。

歴史上の人物が「憤死」するのとはまたちょっとニュアンスが違うような気がしなくもないですが、こっちの「憤死」はそのシーンが頭のなかに浮かんできてしまってちょっと笑えました(笑)
 
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本 【綿矢 りさ】 | comments(0) | -

読書記録「ひらいて(綿矢りさ)」

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評価:
綿矢 りさ
新潮社
¥ 1,260

 【あらすじ】
普段は無口で地味な彼。いつの頃だろうか、私は、そんな彼のことが気になるようになった。ある日、私は、そんな彼が誰かからの手紙を隠れて読んでいるところを見つけてしまった。一体誰からの手紙だろう?彼のことが気になって仕方がない私は…。

【感想】
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☆こじらせ系女子!
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最年少芥川賞受賞で一時期話題になっていた綿矢りささん。

それが原因なのか一時期小説を書けなくなってしまったそうなのですが…

最近なにやら「こじらせ系」で復調してきてるらしいです。


個人的にはこの作品がその「こじらせ」が際立ってる作品なのかなって思ったんですが…

好きな男の子にストーカーまがいの行為をして...

彼が付き合ってる彼女に接近して友達になって…

挙句の果てには、彼や彼女にあんなことやこんなことまで!!

ってな感じですごいことを次々にやっちゃう主人公がかなりこじれていて(壊れていて?)なんかすごかったです。


まさに何この女こわーい!な展開なので、普通に読んでるとちょっと引いてしまうかと思うんですが…

何かに吹っ切れてしまったのか、なんかかなりぶっ飛んだ感じになってるので、逆に読んでて楽しくもありますねー(笑)

ちょっとエロ系でもあるので、そういうの苦手な人にはオススメできませんが、壊れかかった(?)綿矢ワールドを味わってみたい人はチャレンジしてみるのもいいかもしれないなって思いました。

デビュー当時と比べると、ちょっとびっくりするかと思いますよー(笑)


本 【綿矢 りさ】 | comments(0) | -

読書記録「かわいそうだね?(綿矢りさ)」

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 【感想】
綿矢さんの中編「かわいそうだね?」と「亜美ちゃんは美人」の2作が入った作品です。

どちらも女性が主人公なので、女性の方が共感しやすいのかな?と思いました。

男の自分が読むと…こういう人いるよねー。…な感じかな?

とりあえず、それぞれ感想を書いてみます。

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☆かわいそうだね?
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なんだかよくわからないけど元カレの家にちゃっかりと居座ってしまった元カノと、

当然の如くそれが面白くない今カノと、そんなふたりに挟まれて苦悩するカレの三角関係の話ですね。


住む所もお金もなくて、他に誰も頼れる人がいなくて、「仕方なく」元カレを頼ってきたという元カノ。

そんな「元カノ」に出てけ!!!と一蹴するのは、オニババのごとき行為なのか?と彼女は悩むんですが…

なんかそんなことで悩んでる彼女がある意味可哀想でした(^_^;)


そういうシチュエーションは早々ないかと思いますが…結局のところ、どういう選択をするのがベストなんですかね??

もし、突然、元カノ(元カレ)が自分を頼ってやってきたら…

あるいは、彼氏彼女の元カノ(元カレ)が、彼氏彼女を頼ってやってきたら…

あーーなんか考えるだけでめんどくさいですね(爆)


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☆亜美ちゃんは美人
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誰もが目を引く美人でいつもみんなの人気者の亜美ちゃんと、いつもそんな彼女の引き立て役されてしまう友達のさかきちゃんの話ですね。


亜美ちゃんは美人だから、放っといてもいつも周りに男子が寄ってくる。

さかきちゃんはいつも亜美ちゃんと一緒だから、必然的に何かあるとさかきちゃんも呼ばれる…んだけれども、

男子たちのお目当てはいつも亜美ちゃんだから、さかきちゃんはほとんどいないも同然。


亜美ちゃんと会話してるときとさかきちゃんと会話してるときの男子の差がありまくりで…なんだかなぁって感じでした(^_^;)

相手の見た目で態度を変えてくる人って…なんか信用できなくて嫌な感じですよね(^_^;)


でも、美人だからみんなにいつもちやほやされて、男に不自由したことなんてないけれども、実はそんなに幸せというわけでもなく…ってな展開がなかなか面白かったです。

下手に美人だから普通の人生は送れなくなってしまう人って…意外といそうな気はしますよね(^_^;)



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本 【綿矢 りさ】 | comments(0) | -

小説「勝手にふるえてろ(綿矢りさ)」

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 【あらすじ】
江藤良香26歳。彼氏なし。でも本当は彼氏候補(?)が2人いる。イチ彼は中学生の頃の同級生で、勝手に「天然王子」と読んでいる彼。もう何年も会っていなかったが、最近同窓会で再会した。ニ彼は、同じ会社の営業マン。どうやら私に興味があるらしく、私に告白してきた。結婚するならイチ彼じゃなくてニ彼なんだろうなと思いつつ、まだ付き合う返事は出していない。そんな2人の間を行ったりきたりする宙ぶらりんな私が選んだのは…。

【感想】
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☆メンドい女とニブい男とバカな男...
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他人の恋愛なんてハタから見たらみんなそんなもんなのかもしれませんが…

メンドい女とニブい男とバカな男の三角関係の滑稽さが際立っててなかなか面白かったです(笑)

中学時代の理想の彼を追い求めて現実逃避し続けて現実を見ることが出来ないヨシカに、そんな一途なヨシカの思いに全く気づかないイチ。

そして、そんなヨシカに好意を抱きつつも空回りしまくりなニ。

そんな彼らの話なので、三角関係なのにドロドロしてるーというよりは、ぶっ飛んでるストーリー展開だったので楽しかったです。


てか、ラブストーリー(のはず)なのに、展開がおかしすぎですね(笑)

途中までは割りとフツー(?)な展開だったのに、途中からヨシカ壊れすぎで。

なになに?綿矢さんどーしちゃったの?みたいな感じで。

彼女の奥底に潜んでる気持ちはわからなくもないですが、実際にこんなことを行動に移しちゃう子ってそうそういないと思うので、彼女のイタさが結構痛快で良かったなーって思います(笑)


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☆理想の王子様
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「この人はきっとこうに違いない!」って勝手に決めつけて、勝手に恋をして、勝手に王子様に仕立て上げて...

実際に会ってみると想像していたのとは違って、勝手に幻滅して、勝手にこんなの私の王子様じゃない!みたいに勝手に失恋して。

自分一人の中で恋愛が完結しちゃってるので、まぁ害がないので放っとけーって感じかもしれませんが...

やっぱりなんだかめんどくさい女だなーって思いました(^^;


まぁ初恋の人の思い出が美化されて、いくつになってもキラキラと輝いたままーになってしまうのもわからなくもないですけどねー。

やっぱり思い出は思い出のままにしておく方がいいですよね。

いつまでも過去になんてしがみついてちゃいけない。現実を見よう。そう思いました(笑)


あ、けっこうボロクソに書いちゃいましたが、ヨシカのキャラクター、めんどくせーって思いましたが、嫌いじゃないです(笑)



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小説「夢を与える(綿矢りさ)」

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評価:
綿矢 りさ
河出書房新社
¥ 1,365

 【あらすじ】
小さい頃から「かわいい」と言われ続け、物心つく頃には子役タレントとしてCMに出ていた夕子。彼女は素直に育ち、なんの違和感も感じずにテレビにCMにドラマにと活動の幅を広げていったのであったが、中学から高校に上がったある日、転機が訪れる。そう「ブレイク」してしまったのだ。仕事量も一気に増え、学校も疎かになる日々が続く夕子。しかし、そんなブレイクした日々も長くは続かないのであった…。

【感想】
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☆インストール、蹴りたい背中と比べて…
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久しぶりに綿矢作品を読んだんですが…

「インストール」とか「蹴りたい背中」とかああいう作品と比べると、ちょっと大人びた印象を受けました。

あっちは結構ライトな感じで読みやすかったりするんですが、こちらは結構重厚な感じなんですよね。

まぁ今回は扱ってるのが、一人の少女の半生記…みたいな感じで重みがあるせいかもしれませんが…。

売れないアイドルっぽい時代の話とか、売れてからの学校生活の話とかは、結構興味深く読めました(´・ω・`)


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☆芸能界ってやっぱり怖い…
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で、ストーリーの方は、幼い頃から芸能界で活躍し、一世を風靡して、それでも輝かしい時代は瞬く間に過ぎ去り、真っ逆さまに転落していく少女の話なんですが...

読んでると、なんか加護ちゃんを思い出しちゃいますね(^^;

あんなに人気者で、子供たちにも大人気だったのに、落ちるときはほんとあっという間…。

で、なんとか復帰したかと思っても、その時は既に痛々しい感じで…って感じで。


飲酒とか喫煙とか恋愛だとか、普通の高校生だったら、やったとしてもさほど問題にはならないのに、未成年の人気タレントだったりしたら、致命的...ってのはやっぱりちょっと可哀想な感じがしました(^^;

清純派がウリのアイドルとか女優とかだったら、ある程度は仕方ない部分もあるのかもしれませんが、

この程度のことで引退とかに追い込まれてしまうのはやっぱりちょっと残酷かなーって思っちゃいますね(^^;

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本 【綿矢 りさ】 | comments(2) | -

小説「蹴りたい背中」の感想

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蹴りたい背中
蹴りたい背中
綿矢 りさ


綿矢りささん作の芥川賞受賞作品です。

ストーリーは…
クラスに溶け込めないでいる女子高校生の主人公と、
同じくクラスに溶け込めないでいるにな川くんのお話…

ラブストーリーなのかと思いきや
あんまりそういう小説ではなかったような…?


でも高校生活を描いてる作品だったから、
雰囲気はすっごくさわやかで懐かしい感じがしました。
ちょっと暗い感じがしなくもないけど、
まぁ文章も読みやすいし、こんなもんでいいのかな…
正直言うとちょっと物足りない感じがしてるんだけどw


あと、「蹴りたい背中」ってネーミングはなんかすごいな…
背中って蹴りたくなるもんなのだろうか??

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