|
評価:
相沢 沙呼
角川書店
¥ 1,620
|
【感想】
男子高校生の柴犬くんを従順な下僕として従えるマツリカさんと、そんなマツリカさんの言いなりになっている柴犬くんのお話2冊めですね。
前作はマツリカさんと柴犬くんの迷コンビっぷりが読んでてなかなか楽しかったんですが…
今作でも柴犬くんを弄んで楽しんでるマツリカさんが蠱惑的で素敵でした(笑)
ワッフルを食べて手が汚れてしまったから、お舐めなさい。と命令するマツリカさんと、ドギマギする柴犬くん。
舐められないなら、スカートの中に入ってるティッシュを取りなさい。と、スカートの中に手を入れることを命令するマツリカさんと、さらにドギマギする柴犬くん。
そして、柴犬くんが、解けなくて困っている問題のヒントをあげるために、ブラウスのボタンを外しはじめるマツリカさんと、ますます動揺する柴犬くん。
誘惑してみてもなんにもしてこないのをいいことに、純情な男心を弄ぶマツリカさん。ほんと、ドSですねぇー(笑)
なんか前作よりもやることがエスカレートしてるような気がしなくもないですが…
過激なマツリカさんと、弄ばれる柴犬くんコンビがなかなか楽しかった今作でした。
以下、印象的だったお話の感想です。
--------------------------------------
☆落英インフェリア
--------------------------------------
写真部の期待の新入生が、こつ然と姿を消してしまった!
各クラスを覗いてみても、見学に来てくれていた女子生徒の形跡はなし。
もしかして彼女は、1年生に紛れ込んで現れるという「1年生のりかこさん」というお化けなのか!?っていう話なんですが…
ホラーなのか、ミステリーなのかをさまよっているような展開がなかなか面白かったです。
ただ、この事件(?)の真相はなかなか切なかったですね(^_^;)
こういう生徒って案外いたりするのかなーってちょっと思ってしまった作品でした。
--------------------------------------
☆墜落インビジブル
--------------------------------------
マツリカさんの命令で、ロッカーの中に隠れていたら、ロッカーの前にいたはずの女子生徒が消えてしまったというお話。
消えてしまったのはもしかして「1年生のりかこさん!?」ということで、また上の話と絡んでくるんですが…
その話の内容云々以前に、「ロッカーの中に入れられる柴犬くん」のインパクトが強烈なお話でした(^_^;)
ロッカーの中に入れられてるところを誰かに見られたら…大変なことになっちゃいますよね(^_^;)
ほんとはそんなことしたくないのに、マツリカさんの言いなりになってロッカーに入っちゃう柴犬くん。
マツリカさんがドSなら、柴犬くんはほんとドMだよね…と思ってしまったお話でした(^_^;)
--------------------------------------
☆おわかれソリチュード
--------------------------------------
大好きなマツリカさんが消えてしまったというお話。
なんか、すごい弄ばれてたけど、柴犬くん、マツリカさんのことがほんとに好きだったんだなぁと感じられるお話で、ちょっぴり切なかったです。
なんだかやたらとあの人が出てくる話が多いなーって思ってたら、こういう結末に持って行きたかったんですね。。。
ちょっとさみしい気もするんですが、マツリカさんに出会うことで、柴犬くんも成長したなーと思えるような、そんな終わり方がなかなかいいなって思えたお話でした。
この記事に対するコメント