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評価:
西澤 保彦
講談社
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Amazonおすすめ度:
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【あらすじ(Amazonより抜粋)】
どうしても殺人が防げない!?不思議な時間の「反復落し穴」で、甦る度に、また殺されてしまう。渕上零治郎老人―。「落し穴」を唯一人認識できる孫の久太郎少年は、祖父を救うためにあらゆる手を尽くす。孤軍奮闘の末、少年探偵が思いついた解決策とは。
【感想】
同じ日を9回繰り返すことができるという謎の能力を持った少年久太郎。
そんな彼は、彼の祖父の後継者を決める為に一族が集った新年会で、
祖父が殺されるという事件に遭遇する。彼は、「たまたま」その日が、
9回繰り返される特別な日であった為、事件を阻止しようとする。
同じ日を繰り返せるというタイムトラベルモノと、殺人事件が起こるという
ミステリの要素を組み合わせた、SFミステリになってるんですが、
同じ日にち(パターン)を繰り返すっていうのと、ちょっとした行動の変化で、
その後の展開がガラっと変わってしまうっていう点が、
「かまいたちの夜」みたいなサウンドノベルを体験してるような
感覚で面白かったです。
(もちろん音楽はないので、サウンドノベルではないですが…)
そして、何度久太郎が、どんな方法で犯行を阻止しようとしても、
結局最後にはお爺ちゃんが殺されてしまうというバッドエンドに
たどり着くのも、サウンドノベルっぽい雰囲気でいいですね。
最後の最後にどうなるかはネタバレなので伏せておきますが、
ラストまで目が離せない展開で面白かったです。
ミステリが嫌いじゃなかったらオススメです。面白かった!
西澤保彦さんの作品は初めてだったんですが、
他のも読んでみたくなりました。