映画と本の備忘ログ

映画・本・テレビなどの個人的な感想などを載せてます。
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小説「カラスの親指」

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評価:
道尾 秀介
講談社
¥ 1,785
Amazonおすすめ度:

 
【あらすじ】
借金取りを行い、債権者を自殺させてしまったという
暗い過去を持つ武沢は、ひょんなことから知り合った
テツさんと一緒に詐欺師の仕事をするようになっていた。
その日も、詐欺の仕事をしようとターゲットを探していると、
少女がスリを働いて男に追われるという事件現場に出くわす。
同業者のよしみもあり、彼女を助けることにしたのだが、
なんとその少女は、武沢が自殺させた債権者の娘だった…。

【感想】
前に読んだこの作者の「向日葵の咲かない夏」という作品が、
異様にダークな世界観で、気分が悪くなるくらい
捻くれている性格の登場人物が多かったので、
今作もそういった雰囲気の作品なのかなと思って
読んでいたのですが、いい意味で裏切られました。

主人公の職業が詐欺師なので、やや設定が暗い面もありますが、
「向日葵の…」で出てくるようなグロいシーンや、
嫌〜な性格なキャラクターはほとんど皆無、
前向きで明るい登場人物が多かったのでよかったです。

それに、何故かちょっぴりホームドラマっぽい
アットホームな雰囲気すら感じるシーンがあって、
なんかちょっと微笑ましい展開が多かったですね。
(何故ホームドラマっぽい展開なのかは、読んでみてください)

ラストもミステリらしく、どんでん返しが待ち構えていて、
詐欺師の話らしく、「騙された!!」って感じなんですが、
こちらも「向日葵の…」と比べると爽やかな感じで
終わってくれたので、読後感もスッキリしていい感じでした。

なんか何をとっても「向日葵の…」と正反対なので、
ほんとに同じ作家さんが書いてるのかと疑わしくなってしまうのですが
それだけ魅力のある作家さんだということなのかもしれませんね。

一気にファンになってしまったので、ぜひ他の本も読みたいです。

本 【道尾 秀介】 | comments(0) | -

小説「屋上ミサイル」

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評価:
山下貴光
宝島社
¥ 1,470
Amazonおすすめ度:

【あらすじ】
屋上が好きでたまたま屋上に集まっていた
辻尾アカネ、国重嘉人、沢木淳之介、平原啓太の4人は、
屋上を愛するもの同士ということで「屋上部」を結成した。
「屋上の平和を守る」ことをモットーに活動することとしたのだが、
ある日、屋上に「謎の死体の写真」と「拳銃」が持ち込まれた。
謎を解明するために調査を行うこととしたのだが…

【感想】
ちょっと変わった高校生4人組がちょっと変わった
「屋上部」なんてものを結成して、
様々なトラブルに巻き込まれていく
ドタバタ青春ミステリって感じの物語ですね。

「このミステリーがすごい!」に選ばれているだけあって
目まぐるしく展開していくストーリーの構成と
実は、登場人物のこの人とこの人が実は知り合いで…
みたいに複雑に絡み合った人間関係が魅力で、
なかなか凝っていて面白いなぁって思ったんですが、
その反面、ちょっと読みにくいなぁって部分も
けっこうあったのでその辺は残念でした。

大まかな物語の筋はすごく面白かったので、
腕のいい監督さんかなにかで映画化されたら
面白い映画ができあがりそうな気がしますね。

あと、物語のポイントとして「ミサイル」が
キーワードとしてちょこちょこと出てくるんですが、
最近は某国が実際に飛ばしちゃったりしてるので、
その辺はなんか生々しく感じちゃいますね^^;

本 【山下 貴光】 | comments(0) | -

小説「盤上の敵」

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評価:
北村 薫
講談社
¥ 620
Amazonおすすめ度:

 【あらすじ】
マスコミの仕事をしている末永純一は、ある日、
家に戻ると、家が警察官に包囲されていることに気づく。
何事があったのかと驚く末永であったが、
なんと、自宅が猟銃を持った強盗に占拠され、
妻が人質に取られているという。
なんとかしたい末永は苦肉の策を思いつくのだが…

【感想】
北村薫さんの作品はけっこう暖かい感じの作品が多い気が
するのですが、この作品にはけっこうダークな登場人物が
登場しているので、その点は驚きでした。

ただ、この登場人物、なんでそんな行為に及んでいたのか
という人物描写の部分がほとんどなく、ホラー小説の中に
でも出てくるかのような異様さを持ち合わせた性格の
キャラクターになってしまっていたので、その辺も
もうちょっと描いてくれていたらよかったかなと思います。

ストーリーの部分に関しては、本格的なミステリになっていて、
ラストには衝撃の事実が明らかになったりするんですが、
物語としての本当の結末はわからないまま終わっているので
こちらもなんかちょっと残念な感じです。
ミステリとしての謎解きの部分は無事に終わっているので、
その部分に関しては消化不良ってわけではないのですが、
物語のクライマックスの部分が抜けてしまっていて、
エピローグに突入してしまっているのは、なんか
ちょっとモヤモヤ感が残ってしまいますね…。

本 【北村 薫】 | comments(0) | -

小説「奇跡の人」

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評価:
真保 裕一
新潮社
¥ 780
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 【あらすじ】
23歳の時に大きな交通事故を起こしてしまった相馬克己は
植物状態もやむをえない重態に陥っていたのだが、
母の懸命な介護もあって、8年のリハビリを経て
奇跡の復活を遂げたのだった。
しかし、完全に回復したのではないため、
23歳以前の記憶は全くなくなってしまっていた。
昔の自分は一体どんな人物だったのか。
何も教えてくれないまま亡くなってしまった母には
もはや聞くこともできない為、自分で自分の
過去を調べることにしたのだが…

【感想】
「奇跡の人」というタイトルからして
きっと感動的な話なんだろうなと思いつつ
読んでみたのですが…
なんか想像していたのとは大分違いました^^;

主人公の性格が異常に悪くて、全く共感できなかったので、
感動したというよりは、読んでいて
イライラすることの方が多かったですね^^;

本 【真保 裕一】 | comments(0) | -

小説「ファミリー・ポートレイト」

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評価:
桜庭 一樹
講談社
¥ 1,785
Amazonおすすめ度:

 【感想】
マコとコマコ。母と娘の人生期みたいな話だったんですが、
なんかちょっとドロドロしすぎて読んでいて
あんまり共感はできませんでした。

娘のコマコの人生はすごく不幸で、かわいそうだなって
いうのはすごく感じたのですが…。

 

 

本 【その他】 | comments(0) | -

小説「変身」

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評価:
東野 圭吾
講談社
¥ 620
Amazonおすすめ度:

【あらすじ】
ごく普通の会社員をしていた成瀬純一は、ある日強盗に合い、
脳を損傷してしまう。奇跡的に脳移植が成功し、
普通の生活を送ることが出来るまで復活したのだったが、
彼は自分に対して違和感を感じるようになった。
自分の好みや性格がそれまでと異なっているのだった。
病院に不信感を抱き始めた純一であったが…

【感想】
脳移植がきっかけでだんだんと別人になってしまう話です。

自分がだんだん自分でなくなってしまう…
痴呆症も一種のそういう症状なのかもしれませんが、
完全に別人格になってしまうとしたら
それはすごく怖いことですよね。
そんな恐怖感を上手く描いていると思います。

ただ、ラストがちょっと後味が悪いですね。この作品。
ハッピーエンドとまではいかないにしても
もうちょっと上手い具合に終わらせて欲しかったなと思うんですが…。

本 【東野 圭吾】 | comments(0) | -

小説「ラン」

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評価:
森 絵都
理論社
¥ 1,785
Amazonおすすめ度:

 【あらすじ】
次々と家族を亡くしてしまい、天涯孤独の身となってしまった環。
彼女はある日、自転車屋さんと仲良くなり、とある自転車を譲り受ける。
乗り心地もよくお気に入りの自転車となったのだが、
ある日、その自転車は暴走を始め、彼女を意外な所へ連れて行く。
なんと、そこは、死んだはずの両親や弟、叔母がいる世界だった。
感激する環だったが、本来は自転車ではなく、走ってくる場所だという。
両親や弟、叔母にこれからも会うために、環はマラソンを始めるのだが…。

【感想】
「ラン」というタイトルから、マラソンとか
そういうスポーツの話なんだろうという想像は
していたのですが、まさかそれを始める動機が
亡くなった人に会うためっていうのは想像外でした。

マラソンの部分だけでも、変なコーチやら、天敵のおばさん、
病弱な少女に小太りな大学生など個性豊かな登場人物が多くて、
それだけでも充分小説として面白かったと思うのに、
それに加えて、自転車のエピソードとか
亡くなった家族のエピソードとかが加わっていて、
すごく独特の世界観が出来上がっているので、面白かったです。

しかし、自転車に乗って(あるいは走っていって)
亡くなった人の世界に遊びにいけるっていう設定はすごいですね。
普通の小説だと思って読んでいたので、こういう展開なのは驚きでした。
なかなかこういうユニークな設定は思いつかないですよね。


また、個性豊かな登場人物が印象的で、続編も作りやすそうな
感じがするので、ぜひ続編も書いて欲しいなって思います。

本 【森 絵都】 | comments(0) | -

小説「僕のメジャースプーン」

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評価:
辻村 深月
講談社
¥ 800
Amazonおすすめ度:

 【あらすじ】
僕の幼馴染にふみちゃんという女の子がいる。
頭がよくて優しくて、ウサギが大好きな女の子だったのだけど
ある日起こったウサギ惨殺事件を目撃してしまって以来、
心を閉ざすようになってしまった。
なんとかして閉ざされたふみちゃんの心を元通りにするため、
僕は自分が持っている秘密の力を使うことにしたんだけど…。

【感想】
一時期よく流行っていたウサギ惨殺事件と
そのことが原因で心に傷を負ってしまった子供の話です。

「僕」は超能力が使えるので、その力を使って
犯人を懲らしめるような単純な話なのかと思ってたら
思っていた以上に哲学チックで奥が深い話でした。

何が悪で何が悪ではないのか。
虫を殺せるのにウサギはなぜ殺せないのか?
食べる為には豚や牛を殺しているが、
ウサギを殺すことは何故悪いのか?
食用の為ならば殺してもいいのか?
人間を殺しては何故いけないのか?

何の為に復讐するのか?
反省させれば気がすむのか?
それとも殺さなければ気がすまないのか?
殺したいのは自己満足のためなのか?
殺せば被害者は救われるのか?

などなど、ちょっと簡単には答えが出てこないような
やりとりを主人公と、その先生が繰り広げていくような話でした。
考えることも大事だとは思いますが、ちょっと
読んでいて疲れてしまうような、そんな一冊でしたね^^;

本 【辻村 深月】 | comments(0) | -

映画「重力ピエロ」

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評価:
---
角川エンタテインメント
¥ 3,550
Amazonおすすめ度:

 【あらすじ】
とある事情により、決して平凡とはいえない環境で
育った泉水と春の2人の兄弟。
容姿も才能も全く似ていない2人であったが、
愛情溢れた父と母と共に育てられ、
家族の絆は決して誰にも劣らないと自負していた。
そんな2人はある日、市内で起こっている連続放火事件と、
同じく市内各地で突然描かれるようになった落書きに
関連性があることに気づく。

【感想】
連続放火の謎に迫るミステリでもあるんですが、
そっちがメインじゃなくて、家族の絆が
テーマになっているような作品でした。

ちょっと重くて深刻な展開なので、気楽に映画を楽しみたい
…って人は違う映画を見た方がいいかもしれませんが、
主役をしている加瀬亮さん、岡田将生さんが
好演していて、その苦悩具合がすごく伝わってくるので、
色々考えさせられる映画でした。
詳細は書きませんが、どういう事情であれ、
何が起ころうと全て信頼してくれて
受け入れてくれるような家族っていいなぁ
兄弟っていいなぁって思えてくる映画でしたね。

満足度:★★★★☆

映画(邦画:その他) | comments(0) | -

映画「セブンティーン・アゲイン」

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評価:
---
ワーナー・ホーム・ビデオ
¥ 2,916
Amazonおすすめ度:

 【あらすじ】
子供には相手にされず、妻には離婚を突きつけられ、
仕事の昇進のチャンスも逃してしまった30代の男
マイクはこんなはずではなかったと後悔していたのだが、
ある日、謎の渦巻きに巻き込まれ、気がつくと
17歳の頃の自分に若返っていた。
何が起こったのかわからないマイクであったが、
人生をやりなおすチャンスだと考え、子供達が
通っている高校に編入することを決意するのだった。

【感想】
あの頃に戻りたい。そういう考えはきっと誰しも
一度は考えたことがあるかと思いますが、
もしそれが実現してしまったら…というお話ですね。

ただ、普通は、若返ることができたのなら、
自分の青春を謳歌してしまいそうな感じがするのですが、
この主人公は、自分の為に生きるのではなくて、
自分の息子や娘に近づいて家族を影から守るために
生きていくので、なんか暖かかったです。
息子がいじめられていたら助けたり、
娘が悪いやつと付き合っていたらそれを阻止したり。

そして、基本この映画はコメディなので、
笑えるシーンも多くてよかったです。
イケメンな男子と年頃の女の子が接近すれば
恋愛に発展するのがお約束(?)な通り、
パパと娘の禁断の愛に発展しそうになったり、
若くなってもママのことを愛しているので、
青年とおばさんの年の差恋愛みたいになったり。
見た目は17歳だけど、中身は中年なので、
セリフが明らかにおじさんだったり(笑)
結構ドタバタコメディが展開していくので面白かったです。

最後に…ザック・エフロンさんの魅力たっぷりな映画なので、
彼のファンな方は必見な映画ですね。

満足度:★★★★★

映画(洋画:SF) | comments(0) | -
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