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評価:
宮部 みゆき
光文社
¥ 620
Amazonおすすめ度:
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【あらすじ】
自由に炎を操ることのできる、パイキネシスという
特殊能力を持って生まれてしまった青木淳子は、
その能力を活かし、極悪な犯罪者たちを葬ることを
自分の使命だと言い聞かせて生きていたのだったが、
ある日、彼女は、とある工場跡で、殺人現場を目撃してしまう。
彼らを許すわけにはいかないと彼らを殺害することを
決意する淳子であったのだが…。
【感想】
特殊能力を持って生まれてきてしまったが故に
苦しんでいる人間の生き様を描いた作品ですね。
漫画とかだと、特殊な能力を持った人間は、
ヒーローになって悪者をやっつけるってパターンが
多いと思いますが、普通に考えると、悪者といえども
殺してしまっては単なる殺人鬼なわけで、
そういう部分の苦悩っぷりがよく描かれていると思います。
ただ、ちょっとストーリーが長すぎな感じがするのと、
後半から急展開でクライマックスに向かってしまったのが、
ちょっと残念な感じがしますね。
なんか奥が深そうな秘密組織やら、他の特殊能力を持った
登場人物やらがでてきて、スケールがもっとでかい話に
向かおうとしている矢先に、ブツっと途中で
終わりにさせられてしまったような感じだったので、
その辺はなんかすごくもったいないなぁって思いました。
まぁドンデン返しがすごい!ってのは感じたんですが、
(序盤の大きな謎が解けてスカッとはしたんですが)、
もうちょっとなんかいい終わり方ができたのでは…って思いました^^;