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評価:
宮部 みゆき
新潮社
¥ 540
Amazonおすすめ度:
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【あらすじ】
まだ12歳の少女であったおりんとその両親は、彼らの念願であった
料理屋を始める為、「ふね屋」へと越してきたのであったが、
越してきたすぐ後に、おりんは重い病に倒れてしまう。
生死の境を彷徨った挙句に、奇跡的に回復するおりんであったが、
それを堺に、おりんは、家族のほかに、見知らぬ人たちが、
「ふね屋」に住んでいることに気がつくのであった…。
【感想】
宮部みゆき作品は好きなんですが、時代物はちょっと
苦手意識があったので、なんだかんだで初挑戦でした。
やっぱり時代物だと、現代物と比べて言葉とか名前が違うので、
若干読みにくいなって感じることは多かったものの、
さすがは宮部みゆきさんって感じで、ストーリーは面白かったです。
簡単に言ってしまうと、おりんたちが引越してきた「ふね屋」には
元々成仏できなかった5人のお化けたちが住んでいたんですが、
おりんは何故か彼らの姿が見えてしまい、彼らと仲良く
なってしまうというような話です。また、5人の中には
少々問題のあるお化けもいるので、そのお化けが色々と「事件」を
起こしたりして、料理屋である「ふね屋」が大パニックに…
といったようなちょっとコメディっぽい雰囲気もあります。
登場人物はけっこう多いんですが、この、人とかお化けとか
いっぱい入り乱れて大騒ぎするようなシーンはなかなか爽快でした。
あと、お化け5人衆も個性豊かでなかなか好きでした。
「あかんべえ」をしてくるお梅、涙もろくて暴れん坊のおどろ髪、
色っぽいお姉さんのおみつ、按摩が得意な笑い坊、
そして、優しいお侍の玄之介。
なかなかユニークなお化けたちだったのが印象的でした。