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評価:
綾辻 行人
角川書店(角川グループパブリッシング)
¥ 1,995
Amazonおすすめ度:
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【あらすじ】
とある事情から、夜見山北中学という田舎の中学校へと転校することになってしまった榊原恒一は、そこで奇妙な光景を目撃する。教師も含めたクラスの全員が、とある女子生徒が存在しないかのように振舞っているのだ。恒一にはもちろん彼女が見えているし、話しかければ返事もする。何かのいじめなのかと違和感を感じた恒一であったが、ある日、恒一がいるクラスには「死んだはずの人間」が紛れ込んいるのだという噂を耳にする。まさか彼女は本当にお化けなのかという疑惑が頭をよぎる恒一であったが…。
【感想】
クラスメイトやその関係者がどんどん死んでいくという学園ミステリ(学園ホラー?)の作品なんですが、ものすごく面白かったです。雰囲気としては昔流行った「バトルロワイヤル」とか、辻村深月さんの「冷たい校舎の時は止まる」に近いでしょうか。学園が舞台で、仲間がどんどん死んでいく恐怖と、誰かが”犯人(お化け)”なんだという疑心暗鬼になってるような心理状態が上手く描かれてると思います。
結構前から綾辻行人さんのファンで、密室がでてくる「館」シリーズとかけっこう好きな作品は沢山あったりするんですが、この作品が、今まで読んできた中で一番良かったですね。綾辻ファンならばきっと誰でも満足できる出来になってるんじゃないかと思います。
ちなみに、まだ1月であんまり冊数を読んでいないのでなんですが、早くも自分の中で今年NO1の作品になりそうな気がします。久しぶりにハラハラドキドキするような小説に出会いました(笑)次々に人が死んでいくような話なので、そういうのが嫌いじゃなければオススメです。