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評価:
木下 半太
幻冬舎
¥ 1,470
Amazonおすすめ度:
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【あらすじ】
普段はホストという普通の人間のフリをしているものの、実際は人の血を吸うことを好む吸血鬼であるタケシは、ある日、絶世の美女である雪美に出会う。他人からの依頼で、代わりに復讐をしている「復讐屋」をやっているという雪美をひょんなことから手伝うことになってしまったタケシは、色々なトラブルに巻き込まれていくのであったが…。
【感想】
まず、主人公が「吸血鬼」!!…であるのに、ホラーっぽい雰囲気ではなく、普通の小説っぽいのに驚きでした。こわーい感じのキャラでもなく、どっちかっていうとマヌケでほのぼのとした感じの吸血鬼なので、キャラクター自体が笑えるんですよね。で、その相方が実は●●の雪美で、2人で手を組んで復讐屋をやるっていう展開もまたユニークで面白かったです。
で、ストーリーとしては一応(?)ミステリっぽい感じでもあるんですが、やっぱりここは作者お得意のドタバタ劇風味が強くて面白かったです。不幸を呼ぶ男…みたいな男が出てくる話があるんですが、その男が不幸を撒き散らしていく様子は、登場人物みんなで大騒ぎ〜みたいな感じなので、楽しくってよかったです。ドラマとか映画とか実写で見たいなーって思っちゃいました。
で、なかなか楽しめた作品でよかったんですが、難があるとすれば、ラストがちょっと微妙でした。色々伏線を張ってたんで、それを収束させて終わらせたかったのかもしれませんが、なんかちょっと無理矢理終わらせちゃった感じがするんですよね〜。ああいう風に終わらせるんじゃなくて、ぜひ続編も書いて欲しいなーって感じの作品だったので、なんかちょっと残念でした。