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評価:
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スタジオジブリ
¥ 3,200
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【あらすじ】
人間の家にこっそりと住み着き、必要なものをこっそりと持ち運んではひっそりと暮らしていると言われている借り暮らしの小人たち。徐々にその数を減らし、今ではもうほとんど残っていないと言われるまでに数を減らしていたのであったが、とある田舎の古民家には、まだアリエッティという14歳の小人の少女とその両親が3人でひっそりと暮らしていた。しかし、そんな平穏な生活は長くは続かなかった。アリエッティが人間の少年に姿を見られてしまったのだ。少年は決して彼らに危害を加えるつもりはなかったのであったが、アリエッティたち3人には確実に危機が迫っていたのであった…。
【感想】
序盤の田舎道を車で走ってるシーンとか、小人のアリエッティが庭を駆け回るシーンが、ちょっと「となりのトトロ」っぽい雰囲気だったり、病気の少年の翔が「耳をすませば」の聖司そっくりだったりで、いかにもジブリ映画だなって雰囲気は随所に見られたので、その辺は「あ〜ジブリだぁ」って感じがして良かったです。
でも、ストーリーの方はトトロみたいな楽しい感じではないし、耳をすませばみたいな清々しい雰囲気でもないし、思った以上にシリアスな雰囲気だったので、その辺は、他のジブリ映画とは違った雰囲気の作品だなって印象でした。
小人の視点なので、周りは全てが大きく見えて、カラスとか猫とかいったそういう動物たちが襲ってくるのは巨大な化け物が襲ってくるかのような雰囲気で描かれているし、夜中の家の中を探検する部分も、全てが大きくて薄暗いので、ちょっとホラーちっくなくらいの怖い雰囲気になっていました。楽しい雰囲気…ではないので、対象を子供にしてるわけでもないのかもしれないですね。ラストもあんまりハッピーエンド…という感じではなくて、むしろ途中で終わってしまった感があるので、この後どうなったの!?ってちょっと続きが気になってしまいました…^^;
また、人間の登場人物の小人に対する扱いが恐ろしいくらいに残酷だったのが印象的でした。アリエッティに対して「きみたちは滅びる種族なんだ…」とか言ってみたり、アリエッティの家を破壊して脅えさせたり…。ねずみ駆除の業者を呼んで駆除しようとしたり…。まぁ人間のゴキブリとかねずみに対する扱いってそんなもんかもしれませんが…なんか生々しかったですね…。
…とまぁちょっと酷評気味になってしまったんですが、全体的には割と好きな作品でした。特に、物語の中盤以降の、アリエッティ一家に降りかかる悲劇に関する部分は、結構ハマってしまったので僕は涙腺がウルウルきてました^^;シリアスな作品なので、それなりに感情移入しやすいと思います。宮崎駿監督作品と比較してしまうと、パッとしない感が大きいかもしれませんが、そんなに悪い作品でもないと思うので、ジブリが好きな方は見てみるのもいいと思います。
満足度:★★★★☆