映画と本の備忘ログ

映画・本・テレビなどの個人的な感想などを載せてます。
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7月総括

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 7月の総括です。

7月に読んだ本は21冊、見た映画は4本でした。

今月はちょっと経済学とか会計っぽい本をいくつか読んでたんですが、「スタバではグランデを買え」と「食い逃げされてもバイトは雇うな」が面白かったです。身近な事例を扱って経済学とか会計のことを解説してくれているので、世の中の裏側がちょとわかったような気になります。

小説の方は、ローカル鉄道の再生プロジェクトを描いた「D列車で行こう」、地域コミュニティの掲示板の常連さんの日常を描いた「六百六十円の事情」、カレー屋さんを開くために世界各地を飛び回った「カレーライフ」あたりが面白かったです。

映画の方は、「踊る大走査線」も楽しくて良かったんですが、何と言っても「トイストーリー3」が良かったです。おもちゃの世界を楽しんで、ふと気づくと涙。笑いあり涙ありの大作だと思います。アニメだと思って侮るなかれ。


[7月に読んだ本]
・★★★☆☆ 茜色のプロムナード(赤川 次郎)
・★★★★☆ 正義のミカタ(本多 孝好)
・★★★★☆ かたみ歌(朱川 湊人)
・★★★★★ D列車で行こう(阿川大樹)
・★★★★☆ 「食い逃げされてもバイトは雇うな」なんて大間違い (山田 真哉)
・★★★☆☆ 残念な人の思考法(山崎将志)
・★★★★★ 六百六十円の事情(入間 人間)
・★★★★☆ 千葉県立海中高校(青柳 碧人)
・★★★☆☆ 濡羽色のマスク(赤川 次郎)
・★★★★★ 食い逃げされてもバイトは雇うな(山田 真哉)
・★★★★★ カレーライフ(竹内 真)
・★★★★☆ 東京公園(小路 幸也)
・★★★★☆ 利休鼠のララバイ(赤川 次郎)
・★★★☆☆ うぐいす色の旅行鞄(赤川 次郎)
・★★★☆☆ 藤色のカクテルドレス(赤川 次郎)
・★★★★☆ カンニング少女(黒田 研二)
・★★★☆☆ 銀色のキーホルダー(赤川 次郎)
・★★★★☆ 使命と魂のリミット(東野 圭吾)
・★★★★★ クルマは家電量販店で買え!(吉本 佳生)
・★★★★☆ 人生を変えたければ「休活」をしよう!(大田正文)
・★★★★★ スタバではグランデを買え(吉本 佳生)

[7月に見た映画]
・★★★★★ トイストーリー3
・★★★★☆ 借りぐらしのアリエッティ
・★★★★★ 踊る大捜査線 THE MOVIE3 ヤツらを解放せよ!
・★★★☆☆ エアベンダー


評価:
阿川大樹
徳間書店
¥ 660
Amazonおすすめ度:

評価:
入間 人間
アスキーメディアワークス
¥ 641
Amazonおすすめ度:

月別お気に入り本・映画 | comments(0) | -

映画「トイストーリー3」

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評価:
トム・ハンクス,ティム・アレン,唐沢寿明,所ジョージ
ウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社
¥ 2,417


 【あらすじ】
 カウボーイのウッディや宇宙ヒーローのバズをはじめとするおもちゃたちは、アンディが幼いころには、よくアンディと一緒に遊んでいたのであったが、アンディも大きくなり、大学生になることが決まった現在には、全く見向きもされなくなってしまっていた。そして、アンディが家を出ていく日が決まり、おもちゃたちはどうするのかといった問題が生じるのであったが、ウッディ以外のおもちゃたちは謝ってゴミとして捨てられてしまうのであった。アンディに捨てられたことをショックに思ったバズをはじめとするおもちゃたちは、新天地を求めて託児所に行くことにしたのであったが…。

【感想】
 おもちゃの国の大冒険。トイストーリーシリーズはみんなそうなんですが、ストーリーが云々というよりも、おもちゃたちが動き回っているのを見ているだけでも楽しい…そんな雰囲気がありますよね。今作もそれに違わず、色んなおもちゃたちがわいわいがやがや動き回って、新キャラなんかもたくさん登場したりして、賑やかな雰囲気がすごく楽しかったです。(なんちゃってトトロも登場してましたね)

 で、「楽しい」を強調してしまったんですが、それに加えて、おもちゃ同士の「友情」が感じられるのもすごく魅力的でした。自分のことだけを考えているようなやつはウッディの仲間にはいなくて、ウッディは自分だけはアンディに連れて行ってもらえる状況だったのにも関わらず、みんなを助ける為に託児所に舞い戻ってくるし、バービーもバズも、状況次第では「託児所内で自分だけは優位な立ち居地に行ける」可能性もあったのにも関わらず、決して仲間を裏切らず、最後までみんなで助け合って逃げ延びる道を選んだ…ってところが感動的でした。どんなことが起こっても信頼しあえる仲間同士っていいですね。
 
 そして、最大のポイントであるクライマックスシーン。アンディ少年は、おもちゃたちに対してある決断をするんですが、そのシーンがすごく印象的でした。幼い頃におもちゃで遊んだ経験があって、大事にしていたおもちゃがあった人なら、絶対何かしら感じるものがあると思うんですよね。このラストは。おもちゃで遊んでいた頃を思い出して、ちょっと目頭が熱くなってしまうような、そんな映画ですので、ちょっと童心に戻りたいと思うような方は、ぜひ見てみるといい映画だと思います。


満足度:★★★★★

映画(アニメ) | comments(0) | -

映画「借りぐらしのアリエッティ」

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 【あらすじ】
 人間の家にこっそりと住み着き、必要なものをこっそりと持ち運んではひっそりと暮らしていると言われている借り暮らしの小人たち。徐々にその数を減らし、今ではもうほとんど残っていないと言われるまでに数を減らしていたのであったが、とある田舎の古民家には、まだアリエッティという14歳の小人の少女とその両親が3人でひっそりと暮らしていた。しかし、そんな平穏な生活は長くは続かなかった。アリエッティが人間の少年に姿を見られてしまったのだ。少年は決して彼らに危害を加えるつもりはなかったのであったが、アリエッティたち3人には確実に危機が迫っていたのであった…。

【感想】
 序盤の田舎道を車で走ってるシーンとか、小人のアリエッティが庭を駆け回るシーンが、ちょっと「となりのトトロ」っぽい雰囲気だったり、病気の少年の翔が「耳をすませば」の聖司そっくりだったりで、いかにもジブリ映画だなって雰囲気は随所に見られたので、その辺は「あ〜ジブリだぁ」って感じがして良かったです。
 
 でも、ストーリーの方はトトロみたいな楽しい感じではないし、耳をすませばみたいな清々しい雰囲気でもないし、思った以上にシリアスな雰囲気だったので、その辺は、他のジブリ映画とは違った雰囲気の作品だなって印象でした。
 
 小人の視点なので、周りは全てが大きく見えて、カラスとか猫とかいったそういう動物たちが襲ってくるのは巨大な化け物が襲ってくるかのような雰囲気で描かれているし、夜中の家の中を探検する部分も、全てが大きくて薄暗いので、ちょっとホラーちっくなくらいの怖い雰囲気になっていました。楽しい雰囲気…ではないので、対象を子供にしてるわけでもないのかもしれないですね。ラストもあんまりハッピーエンド…という感じではなくて、むしろ途中で終わってしまった感があるので、この後どうなったの!?ってちょっと続きが気になってしまいました…^^;

 また、人間の登場人物の小人に対する扱いが恐ろしいくらいに残酷だったのが印象的でした。アリエッティに対して「きみたちは滅びる種族なんだ…」とか言ってみたり、アリエッティの家を破壊して脅えさせたり…。ねずみ駆除の業者を呼んで駆除しようとしたり…。まぁ人間のゴキブリとかねずみに対する扱いってそんなもんかもしれませんが…なんか生々しかったですね…。

 …とまぁちょっと酷評気味になってしまったんですが、全体的には割と好きな作品でした。特に、物語の中盤以降の、アリエッティ一家に降りかかる悲劇に関する部分は、結構ハマってしまったので僕は涙腺がウルウルきてました^^;シリアスな作品なので、それなりに感情移入しやすいと思います。宮崎駿監督作品と比較してしまうと、パッとしない感が大きいかもしれませんが、そんなに悪い作品でもないと思うので、ジブリが好きな方は見てみるのもいいと思います。

満足度:★★★★☆

映画(アニメ) | comments(0) | -

小説「茜色のプロムナード」

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 【あらすじ】
 30歳になった杉原爽香は、新たに携わることになった老人ホームの建設プロジェクトの為、日々建設予定地の住民の元を訪れていたのであったが、その中の一人に門倉矢市郎という老人がいた。つい最近妻に先立たれた矢市郎に対して、常に親切にしていた爽香は、彼にはとても信頼されていたのであったが、彼の息子や娘婿たちは、矢市郎の財産を当てにしていたこともあり、老人ホーム建設の為の土地代を安く買い叩かれるわけにはいかないと反対運動を開始するのであった。
 一方、爽香の夫・明男に好意を抱いている舞はストーカーにつきまとわれて困っていた。以前は、ボーイフレンドがストーカーに刺されるという事件も起こっており、身の危険を感じつつあった舞は、明男にそのことを相談することにしたのであった…。

【感想】
 杉原爽香もついに30歳。立派な社会人っていう雰囲気が随所に見られて頼もしかったです。今回の話は、遺産を巡っての争いとストーカーがテーマ。普段は顔も見せないくせに、お金が絡んでくると必死に家族面をして、お金を奪い取ろうとする…こういう家庭が実際にどのくらいあるのかどうかは知らないですが、お金を巡って家族が対立するのっていうのはなんか嫌ですね。
 
 あと、この作品で、今までのレギュラー登場人物の一人が亡くなりました。登場人物が1冊で1歳年を取るっていうことは、誰かが途中で亡くなってもまぁおかしくはないんですが、作中でも時間が流れているということを改めて感じました。
本 【赤川 次郎】 | comments(0) | -

小説「正義のミカタ」

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評価:
本多 孝好
集英社
¥ 750
Amazonおすすめ度:

 【あらすじ】
 いじめられっ子であった蓮見亮太は、念願の大学進学を機に、いじめられっ子から脱皮し、大学生活を謳歌しようと躍起になっていたのであったが、最悪なことに、いじめの張本人である畠田も同じ大学に進学していたことを知る。僕の大学生活お先真っ暗だ…。そう絶望する亮太。しかし、そんな亮太の前に救いの手が差し伸べられる。桐生友一と名乗る謎の男が突然現れ、畠田をあっというまに蹴散らしてしまったのだ。「正義の味方研究会」という謎の組織に入っているという彼は、亮太もその組織に入らないかと勧誘してくるのであったが…。

【感想】
 物語の冒頭から中盤あたりまでは、いじめられっ子だった亮太が正義の味方研究会の仲間に出会って成長していったり、同じクラスの女の子とダブルデートみたいなことをしてみたりして、キャンパスライフを満喫していく様子が爽やかに描かれているので、なんか微笑ましい感じで読めました。大学生だったことがある人なら、きっと懐かしいと感じる場面がいくつもあると思います。また、「正義の味方研究会」の活動も、個性豊かな研究会の面子に加えて、悪いやつを懲らしめたり、悪事を暴くために潜入捜査を行ったりと、なかなかユニークな活動を行っていたので、その辺もなかなか楽しめました。
 
 ただ、テンポよく進んで爽快な雰囲気だったのは中盤あたりまでで、ラストあたりは色々と詰め込みすぎてしまった感があるのがちょっと残念でした。正義とは何なのか…を突き詰めてしまうと、そう簡単に結論なんて出ないってことなんでしょうけど、僕はちょっとこの終わり方は好きじゃなかったですね…^^;中盤までの雰囲気で最後まで突っ走ってくれたら良かったんですが…でもそれだと薄っぺらな話になっちゃうのかなぁ…。
本 【その他】 | comments(0) | -

小説「かたみ歌」

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評価:
朱川 湊人
新潮社
¥ 460
Amazonおすすめ度:

 【あらすじ】
 東京の下町にあるアカシア商店街。そこでは、たびたび不思議な出来事が起こると噂されていた。ある人は、死んだはずの猫の魂が自分のもとへやってきたといい、またある人は、他人の死期が見えるという。つまり、ここでは死に関する不思議な出来事がたびたび発生しているのだ。小さな古本屋「幸子書房」の芥川龍之介似の店主は、そんな出来事をたびたび耳にしていたのであったが…。

【感想】
 死んだ人や猫が見えたり、他人の死期がわかったりと、「死」に関連する不思議な出来事の話なので、若干ホラーっぽい雰囲気も出てはいるんですが、そんなに怖いわけでもなく、暖かい話もあったのでなかなか楽しめました。個人的には、見知らぬ誰かと古本屋さんの本を通じて文通する「栞の恋」と、死んだはずの猫が魂になってやってくる「ひかり猫」の話が良かったですね。
 
 また、「幸子書房」の芥川龍之介似の店主さんは、各話に登場するんですが、それぞれちょこっとだけ登場するなぞの人物として描かれているので、一体何者なんだろうという疑問がずっと湧いていたんですが、ラストにはちゃんと正体を明かしてくれたので、その辺もミステリとして面白かったです。
本 【朱川 湊人】 | comments(0) | -

小説「D列車で行こう」

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評価:
阿川大樹
徳間書店
¥ 660
Amazonおすすめ度:

 【あらすじ】
 とある田舎を走っているローカル鉄道・山花鉄道。過疎化が進んだことも影響して赤字経営が続き、ついには鉄道の廃線が決まってしまっていたのだったが、ある日、ひょんなことから山花鉄道に出会い、その魅力に惹かれた3人の男女がいた。一人は、元銀行の支店長というエリート。一人は鉄道オタクで元高級官僚。そして、もう一人は、MBAの資格まで備えた女性ミュージシャンという異色な3人ではあったのだったが、山花鉄道復活を心に誓った3人は、どんな困難にもめげずにチャレンジし続けるのであった…。

【感想】
 最初の方こそ、なんか淡々と進んでいくような印象で、物語の要であろう、鉄道復活プロジェクトの内容もなかなか明らかにされないという、じれったい状況がしばらく続くので、さほど面白いと思うような話ではなかったんですが…山花鉄道復活プロジェクトが本格的に始動する中盤以降は俄然面白くなってきました。

 最初のうちは、地元出身でもなく、どこの馬の骨ともわからないような3人組なので、全く相手にされないような状態からスタートするんですが、そんなゼロ状態からスタートして、3人の地道な活動が段々と伝播していって、理解者や協力者を増やしていって、やがてはローカル路線に改革を引き起こしていく…といった過程が読んでいて楽しかったです。特に、段々と協力者が増えていくシーンはなかなか素敵でした。ごく普通の農家のおばあちゃんが、協力してくれて、電車内で野菜を売るようになって鉄道のアイドルのようになっていく過程はユニークで微笑ましかったですし、ずっと敵対しているかのような態度を取っていた某登場人物が、理解を示して協力してくれるようになったシーンは感動的でした。他にも、やりがいをなくして燻っていたような人たちが、それぞれ自分の才能を活かして鉄道復活のために協力してくれたり、色んな人が助けてくれたりで、何かの為にみんなが協力してがんばるってのはなんかいいなぁって気持ちにさせてもらえました。また、どんどん盛り上がってきて、お祭り騒ぎ的な雰囲気になっていくところは、楽しそうでいいなぁって感じました。
 
 あと、物語のミソでもある部分かと思いますが、鉄道復活プロジェクトの内訳もなかなか斬新なアイディアがいっぱい詰まっていて面白かったです。離れてしまった地元の乗客をいかにして呼び戻すのか…ではなくて、新たな乗客をどうやったら連れてこられるかっていう発想なんですね。なるほどなって感じました。また、本業の「列車に乗客を乗せて運ぶ」という本業以外の部分でも収入を得ようとしたり、他のローカル路線との差別化をいかにして出していくかってところが興味深く読めました。本の帯にも書いてありましたが、確かに「鉄道版プロジェクトX」って感じがしますね。
 
 で、プロジェクトの成果のほうは…ちょっとうまく行きすぎな感じがしなくもないですが、まぁ失敗してやっぱり無理でした…って終わり方じゃ後味が悪すぎるので、成功して爽快な感じで終わってくれて良かったと思います。なんか、やりがいのある仕事がしたいなーって思わせてくれる1冊でした。
本 【その他】 | comments(0) | -

「食い逃げされてもバイトは雇うな」なんて大間違い 禁じられた数字〈下〉

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 【メモ】
・数字の達人は特になにもしない
たとえば、次の中で一番行きたい場所はどこかという質問があるとします。「ロンドン、パリ、ローマ、ハワイ」。で、結果はハワイが一番良かったとします。この結果を見て、ハワイが一番人気なんだなぁと納得…してはいけないそうです。よく見ると、質問の選択肢にされているのは、ヨーロッパの都市が3つにリゾート地は1つだけです。つまり、ヨーロッパに行きたいと思っている人は、「ロンドン、パリ、ローマ」の3つに分散され、リゾート地に行きたいと思っている人は選択肢がハワイしかないので、ハワイに集中するわけです。つまり、この結果はアンケートを作成した人に都合のいい結果が求まるような質問の仕方がされているというわけです。こういう類のアンケート結果って、意外とあちこちで見かけるような気がしますよね。そのアンケートの裏に隠された真実を見逃さないようにするのが大事なんでしょうね。

また、こんな求人広告があったとします。「工場勤務。時給1000円。月30万円可。寮完備。」これはお徳な仕事だと思うでしょうか?月30万円ももらえてお得な仕事だと思う人もいるかもしれませんが、時給1000円なのには違いありませんので、300時間働かないと30万円はもらえません。つまり、30日間休みなしで毎日10時間働かないといけない…というわけです。ちょっとした書き方次第で、見え方が全然違ってしまうもんなんですね。面白いです。

・天才CFOよりグラビアアイドルに学べ
会社の業績が計画よりも好調な場合でも、「業績を修正する」という行為が行われてしまう場合、会社の計画作成能力が疑われ、評価が下がってしまうことがあるそうです。また、急激に利益が上昇した場合、翌年以降はそれ以上の利益を出さないと会社の成長率が下がってしまうことになってしまい、ノルマがきつくなってしまう為、意図的に利益を減らそうとする動きを起こす場合もあるそうです。儲かりすぎて困るなんて話、どこぞのお金持ちの会社の嫌味かと思ってたこともあるんですが、そういう内部事情が隠されていたりもするんですね。

【感想】
 前作が『食い逃げされてもバイトは雇うな』というタイトルで、今作が『「食い逃げされてもバイトは雇うな」なんて大間違い」というタイトルなので、一見すると矛盾するような二つのタイトルになっているんですが、どちらにもそれなりの解釈がされていて面白かったです。また、それ以外にもクイズ形式で例題がたくさん載っていたりしてなかなか楽しめました。正直なところ、後半に進むにつれて段々と複雑になっていったので、全部理解できているのかと言われると正直微妙なところなんですが、こういうジャンルの話が会計に興味のない普通の人にも、興味を持ちやすいように書かれているってのはなかなかすごいことだと思いました。
本 【ビジネス・健康系】 | comments(0) | -

残念な人の思考法

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評価:
山崎将志
日本経済新聞出版社
¥ 893
Amazonおすすめ度:

【感想】
 「残念な人」というのがどういう人のことを指すのかは、この本を呼んでみるまではよくわからなかったんですが、読んでみると、著者がどのような人のことを「残念な人」と呼んでいるのかよくわかりました。要はまぁがんばっているのに、努力が報われない…というか、がんばっている方向がずれている残念な人ってことなんでしょうかね。行列ができて、さぞかしおいしいお店なんだろうと期待して入ったら、単純に、料理を作る要領が悪くて、料理を作る時間がやたらとかかっているだけだったり、顧客を獲得するチャンスが目の前に転がっているのに、それに気づかずに、何のアクションも取らない営業マンとか。本人は一生懸命がんばっているんでしょうけど、ちょっとの改善でもっとうまくいくのに、それに気づかないってのはやっぱりもったいないって感じてしまいますね。まぁ、自分ではそういうのは気づきにくいのかもしれませんが。
 逆に「残念じゃない人」の例は、なるほどなーって思うことが多くてよかったです。例えば、何かあって行くたびに洗車サービスをしてくれる某ディーラー。ほんのちょっとした用事に行っただけでも洗車してもらえたそうです。洗車って自分でするとけっこう大変だろうし、やってもらうにしても普通はタダでやってくれるものではないので、そのサービスをいつもやってもらえるっていうのは、他者との大きな差別化ができているんでしょうね。その分コストは多くかかってるんでしょうが、顧客を他者に逃がさない為の手段としては非常に有効だろうなって感じました。

本 【ビジネス・健康系】 | comments(0) | -

小説「六百六十円の事情」

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評価:
入間 人間
アスキーメディアワークス
¥ 641
Amazonおすすめ度:

【あらすじ】
 とある地域のコミュニティの掲示板に、ある書き込みがされた。「カツ丼は作れますか?」この、突拍子もない質問に、掲示板を覗いていた人たちは皆一様に驚くのだったが、中には興味本位でレスを返してくるものもいた。それは、普段は空き地で歌を歌っているお姉さんであったり、本屋で万引きを繰り返していた高校生であったり、家庭環境に悩む小学生の少女であったり、ニートの青年であったりで、一見すると全く接点のない人たちであった。しかし、それでも小さな地域のコミュニティの掲示板での話。実はそれぞれがお互いに顔見知りでもあるという特殊な環境であり、とある出来事を通じて、お互いが徐々に接点を持ち始めるのであった…。

【感想】
 とある地域コミュニティの掲示板の常連さんたちの日常を綴った連作短編集なんですが、なんかそれぞれのリンクのし具合に惹かれました。登場人物がみんな、「地域コミュニティの掲示板」の常連なんで、書き込みしてる人がみんなその地域に住んでる人たちなんですよね。なので、直接は面識がなくても、お互いが実は顔見知りだったり、友達の家族だったり、よく行くお店の店員さんだったりで、実は知ってる人…みたいな感覚が面白かったです。
 
 で、そんな掲示板の常連さんたちの日常を綴った小説なんですが、個々の登場人物のエピソードも魅力的で楽しかったです。例えば、本屋で万引きを繰り返していた高校生の話。たまたま近所で同じ高校に通っている女子高生がそこで働いているのを知った彼は、少しでも彼女とお近づきになりたくて、そのお店で一緒にバイトをすることに。そして、ひょんなことから、「童貞」「処女」と呼び合う不思議な仲(?)になってしまうんですが、このモヤモヤとした2人の姿が眩しくて素敵でした。高校生同士の友達以上恋人未満みたいなピュアな関係ってなんかいいですよね。青春って感じで。
 
 で、この話の中にも、別の章で出てくる登場人物がたくさん出てくるので楽しいです。高校生の少年がアルバイトをすることになったそのお店は、別のエピソードで出てくるあの人のお店だったり、そのお店では、またまた別のエピソードで出てくるあの人の彼氏さんがアルバイトをしていたり、彼がよくいく本屋さんは、またまた別のエピソードで出てくるあの人の実家だったり。人間関係入り乱れてるので、人物相関図みたいなのを作ってみるのも楽しそうな感じがします。

本 【入間 人間】 | comments(0) | -
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