映画と本の備忘ログ

映画・本・テレビなどの個人的な感想などを載せてます。
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映画「英国王のスピーチ」

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 【あらすじ】
 時は20世紀初め。ジョージ5世が英国を治めた時代。王の次男であるジョージ6世は吃音のために上手く喋れないという悩みを抱えていた。しかし、父親であるジョージ5世はそんな彼を認めず、次々とスピーチを命じて喋らせようとするのであった。この吃音をなんとかしたい。そう日々悩むジョージ6世であったが、そんな彼にも転機が訪れる。彼の妻であるエリザベスが、、スピーチ矯正の専門家であるライオネルという人物を紹介してくれたのだ。最初は不審に思いつつも、彼の治療を受けてみることにしたのであったが・・・。

【感想】
 日本の皇室でもイギリスの王室でもどっちでもそうなんですが、あんまりどういう生活をしているのかっていうのはよくしらないし、でも、庶民とはなんとなく違う豪華な生活をしてるというようなイメージがあって、どんなことがあっても動じないし、どんなときでも凛々しく、堂々としていられる・・・そんな人たちなんだろうっていう固定概念があったんですが、吃音を持っていてスピーチが上手くできなくて悩んでいる・・・なんていう一般市民的な悩みを、イギリス国王にもなった人が持っていたのかと思うと、なんかちょっと親近感が湧いてきました。非の打ち所もないような完璧な人間よりも、やっぱりどこか欠点があった方が愛嬌があっていいというか親しみやすい感じがしますね。見ていて応援したくなるというかなんというか、ちょっと身近に感じました。

 でも、王室の重みっていうのはやっぱり相当なプレッシャーなんでしょうね。祖先には歴史上に名を残した大人物たちがかつての国王として名前が残っているわけで、そこに名を連ねて彼らと比較されるなんて・・・なんか想像するだけでも嫌ですね(^^;好き好んで王位についたならともかく、成り行き上で王位につかされてしまったっていうのは・・・やっぱりなんか同情します(^^;ただ、そんな状態からスタートして、立派に国王としての責務を果たしたっていうのはすごいなぁって思います。国王としての素質はやっぱりもともと備えていた方なんでしょうね。

 あと、作品の時代的には第二次世界大戦前のイギリスが舞台というわけで、現女王のエリザベスのお父さんが主人公で、子供時代のエリザベスも登場していたりもするんですが、その辺もなんかちょっと身近に感じました。歴史モノの映画っていうと、現代とは隔絶していて、遠い昔の出来事のように思えてしまうことが多いんですが、エリザベス女王という現在もご存命の方が出てくることで、なんかこの時代あっての現在のイギリスなんだなっていうのを感じました。そして、このちっちゃな女の子が将来どんな風にして女王になっていくのか・・・何十年も女王の座についているわけだから、父王は早くに亡くなってしまったんであろうし、その辺も映画にしたら面白そうだなーって思いました。結構彼女も波乱万丈な人生送ってそうな気がしますよね(^^;

 最後に…父親がジョージ5世で自分がジョージ6世、妻がエリザベスで娘がエリザベス2世っていうのは…同じ名前が並んでてなんかちょっとややこしいですね(^^;

★★★★★

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映画(洋画:歴史モノ) | comments(0) | -

小説「プリズンホテル1夏(浅田次郎)」

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 【あらすじ】
 極道小説「仁義の黄昏」シリーズがそれなりにヒットし、日記作家として名前が売れている木戸孝之介は、ある日、叔父であり、シリーズの主人公のモデルでもある仲蔵叔父から、自分が経営をはじめたホテルに遊びに来いという誘いを受けた。ヤクザである叔父と交流するのはあまり気が進まない孝之介であったが、唯一の親戚である叔父が亡くなれば、ホテルは自分のものになることに気づいた彼は、一度ホテルに遊びに行ってみようと思うのであったが、極道である叔父が経営するホテルが普通のホテルであるはずがないのであった・・・。

【感想】
 ヤクザがホテルを経営!?というギャップ感はなかなかユニークで、そこに集ってくる従業員もお客さんも、色々と訳ありな人たちが揃っているので、その人たちが繰り広げるドタバタ劇みたいな雰囲気がなかなか楽しくて良かったと思います。

 で、個人的に好きだったのは、みんなが止まってるこの「プリズンホテル」にお化けが出るぞ〜みたいな展開なところ。お化けが苦手でキャーキャー騒ぎ出す従業員と、お化けを一目見たくて探しに行く従業員。それから、お化けだと気づかないうちに、普通のお客さんだと思って普通に会話しちゃってて、あとからびっくりするお客さん。なんかそんなこんななバタバタした感じが楽しくて良かったです。登場人物とか結構たくさんいるので、その人たちが同じホテルの中でゴチャゴチャ入り乱れて騒ぎまくる・・・そんなコメディっぽい雰囲気はやっぱり好きですね。

 従業員も外国人がいたり、極道がいたり、訳アリのホテルマンがいたり、お客さんも、性格の悪い小説家がいたり、自殺願望のある家族がいたり、離婚の危機を迎えた夫婦がいたり。色んな事情を抱えた人が集まってきているので、その人たちのやり取りもなかなか面白かったです。ただ・・・この中で小説家だけは、性格悪すぎで好きにはなれませんでした(^^;自分の義理の母親とか連れの女性とかを自分の奴隷のように扱って殴ったり中傷したりするんですよねぇ〜(^^;そういうのってちょっと嫌いなのでそこはちょっと受け付けませんでした(^^;実際、彼は他にも、実の母親絡みのちょっとホロリとするような哀しげなエピソードとかもあったりするんですが・・・やっぱり性格悪すぎだったせいで、こいつだけは好きになれませんでしたね(^^;

 まぁそれはさておき、とりあえず、夏は読み終わったので、秋に進んでみることにします。でもなんで夏から始まってるんでしょうね?春からじゃないのはなんでなんだろう???

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本 【浅田 次郎】 | comments(0) | -

小説「For You(五十嵐貴久)」

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 【あらすじ】
 叔母である吉野冬子が亡くなり、遺品を整理するために冬子のマンションを訪れた佐伯朝子は、そこで叔母の残した日記を見つける。日付が書かれていることもあり、それは高校時代に叔母が書いた日記であるらしい。生涯独身を通した叔母が、一体どんな青春時代を過ごしたのか。そんな興味もあり、朝子は叔母の日記を読み進めることにしたのであったが、そこには、叔母の一人の男性に対しての想いが綴られていることを知るのであった・・・。

【感想】
 1980年代に青春時代を送った叔母の吉野冬子と、現代を生きる佐伯朝子の2人のラブストーリーです。最初に読み進めて行った感じでは、叔母さんの日記の話が中心に進んでいって、朝子の話はちょっと余計な感じもしたので、正直朝子の話はいらないかなーって思ってたんですが、クライマックスまで読んでいくと、ドンデン返しってわけでもないですが、ミラクルな展開を迎えるので、その展開が上手くて面白いなーって思いました。あんまり詳しくはネタバレになるので書かないですが、なんかすごい時間とか世代を超えたラブストーリーって感じで壮大な雰囲気がすごく良かったです。

 で、中心の話の方はやっぱり1980年代に高校時代を送った叔母さんの話がメインになってくるわけなんですが、インターネットもケータイもない、遊ぶところもあんまりない、そんな時代と場所が舞台なわけで・・・好きになってもあんまり声もかけられず、2人だけで会えば目だってしまってすぐ噂になってしまうからなかなかそういうこともできず、会いたいと思ってもメールもケータイもなくて家の電話に電話をかけなければならず、遠距離恋愛になってしまえば、手紙のやりとりになってしまって返事がすぐには届かない・・・そんな時代の話なので、今の時代の恋愛事情とはだいぶ様相が違うなってのをひしひしと感じました。ただ、今の時代の恋愛と、昔の時代の恋愛ってどっちがいいんでしょうね?なんか本を読んだ感じだと、色々障害は多そうな感じはするものの、こういうじっくり関係を築き上げていく恋愛も素敵だなーって思えてしまいました(^^;あ、あと、文化祭の話とか、集団デートの話とか、大晦日の夜にみんなで初詣に行って・・・とか、そういうエピソードが満載なので、時代は違うものの、そういう経験のある人は高校時代を懐かしんで読めるんじゃないかなーって思います。やっぱり高校時代の恋愛って素敵ですよね(^^

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本 【五十嵐 貴久】 | comments(0) | -

映画「RED」

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評価:
---
ウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社
¥ 2,000

 【あらすじ】
 引退した元CIAのエリートスパイのフランクは、穏やかな余生を送っていたのであったが、ある日、何者かの襲撃を受ける。そう易々とやられるわけがないフランクは、見事襲撃者を撃退するのであったが、その事件にかつて自分が所属していたCIAが関与していることを知るや否や、フランクはかつての仲間たちを集め、事件の真相を探ることにしたのであった・・・。

【感想】
 最初の方のストーリーは正直よくわかんなかったんですが、ブルース・ウィリス、モーガン・フリーマン、ジョン・マルコヴィッチ、ヘレン・ミレンといったぱっと見た感じおじーちゃん、おばーちゃんな方々(・・・っていうほどの年でもない?)がズバババババって容赦なくマシンガンをぶっぱなして敵を倒していくシーンがギャップがあって楽しくてよかったです。ぱっと見た感じ、ちょっとボケてる風のおじいちゃんだったり、ちょっと上品でエレガントな雰囲気なおばあちゃんだったりするのに、戦闘モードに切り替わるとものすごい勢いで敵をやっつけまくるんですよね〜。その辺、なかなか豪快でよかったと思います。(ヘレン・ミレンがかっこよかったです!)

 ただ、ストーリーの方は、複雑な設定をいろいろ仕掛けてはいたらしいんですが、よくわからなかったのと、なんかちょっと強引じゃない?って思える展開だったのが残念でした。でもまぁ、こういう映画ってストーリーじゃなくてアクションシーンとかを楽しむべきだと思うので、細かいところは気にせずに楽しむのがいいんだと思いますが(^^

★★★☆☆

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映画(洋画:アクション) | comments(0) | -

映画「ジーン・ワルツ」

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 【あらすじ】
 大学病院に勤める曽根崎理恵は、とある事件をきっかけに、恩師が経営していた産婦人科医を任されることになった。末期がんに侵された院長に代わり、自分が残された4人の妊婦の面倒を最後までみることになったのだ。不妊治療を続け、ようやく妊娠した高齢の妊婦、生まれてくる子供に障害があることがわかっている妊婦、父親がおらず子供を降ろそうとしている妊婦、そして、代理母出産の妊婦と、複雑な事情を抱えた妊婦が揃っており、決してそれは楽なことではないのであったが・・・。

【感想】
 原作は未読なので、作者が同じ「チーム・バチスタの栄光」みたいな雰囲気の作品なのかなって思ってたんですが、こっちはなかなか重いテーマを扱っていて、コミカルな雰囲気で描かれている割には結構シリアスな感じの映画だったなーっていう印象でした。産婦人科を舞台としているので、「妊娠」とか「出産」とかそういうのがキーワードになっていて、身近なところに妊婦さんとか、ママさんとかいない自分としては、正直ピンとこない部分が大きかったわけなんですが、でもそれでもやっぱり子供が産まれるっていうのは、すごいことなんだなぁっていうのは感じました。子供がほしいといくら願っていても子供ができない人もいるし、子供ができたとしてもすぐに死んでしまう運命の子供もいる。妊娠したとしても安全に生まれてくる保障はないし、下手をすると母子ともに亡くなってしまうかもしれない。子供が生まれるのは奇跡なんだ・・・みたいなセリフがあったような気がしますが、確かにそうなのかもしれないなーってのは思いました。

 あと、この作品内で、代理母出産の妊婦さんが出てくるんですが・・・これまた奥が深い話なんですね(^^;子供ができない夫婦にとっては、代わりに子供を産んでくれるという代理母はすごく有難いことだっていうのはよくわかるんですが・・・産まれて来る子供からすると、産んでくれた母親と、血が繋がってる母親の2人の母親がいることになるんですよね(^^;なんか後々のトラブルになりそうな感じもするし、一概に代理母ができればいいって話でもないところがなんか難しいなぁって思いました。あと、今回出てくる代理母さんは、高齢出産の方になるんですが・・・あえて50代の女性に代理母出産させるっていう選択をさせるのってどうなんでしょうね(^^;50代の出産っていうとそれだけでリスクの高いことだろうし、命の危険を侵してまでその人に産んでもらう必要があるのかって思うとちょっと疑問を感じてしまいました。

★★★★☆
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映画(邦画:職業モノ) | comments(0) | -

映画「GANTZ」

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評価:
---
バップ
¥ 2,150

 【あらすじ】
 不幸な事故により、電車に轢かれてしまった玄野と加藤。彼らは気がつくと見知らぬ部屋に佇んでいた。部屋には他にも数人の男女がおり、彼らもまた状況がよく理解できない様子であったが、部屋の中央に置かれていた黒い玉(GANTZ)によると、彼らは異星人を倒さなければならないのだという。そして、GANTZに導かれるまま、異星人のいる空間に連れてこられた一同は、そこで人間とは思えない奇妙な生き物を発見するのであったが・・・。

【感想】
 原作は未読で、異星人という得体の知れないモノと戦うっていう設定だけは知っていたので、なんかファンタジーとかSFとかそっち系の雰囲気なのかなって思ってたんですが、なかなか独特な雰囲気で面白かったです。ファンタジーっていうほど幻想的な感じではないし、SFというほど、宇宙人と戦っている感じでもないですしね・・・。ただ、妙に異星人が生々しくて怖かったり(気持ち悪かったり)リアルに血が飛び散ったりするシーンが結構あったので、その辺はちょっと思ってたより内容がグロかったかなって思いました(^^;

 でも、内容が面白くないわけではなく、無理矢理連れてこられてわけのわからないやつと戦わせるあたりとか、弱いやつは容赦なく殺されるあたりとか、そういうところはなんかちょっとゲームっぽい雰囲気が強くて面白かったかなって思います。けっこう重要な登場人物で、きっと最後まで生き残っていくんだろうなって思われるやつまで案外あっさりと殺されてしまったりしていて、その辺も結構意外性があってよかったと思います。ただ、GANTZとは一体なんなのかとか、異星人は何者なのかとか、物語のコアの部分の謎とかそういうのは全然解決されずに、後編の方へバトンタッチされる形になっているんですよね〜。なので、後編を見るのがすごく楽しみになったってのはあるんですが、それと同時にちゃんと上手い具合に終われるのかなっていう不安感をちょっと感じてしまいます(^^;原作はちゃんと完結してるんでしたっけ〜?

★★★★★

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映画(邦画:SF・ファンタジー) | comments(0) | -

小説「謎解きはディナーのあとで(東川篤哉)」

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 【あらすじ】
 宝生グループの総帥・宝生清太郎のひとりむすめである宝生麗子は、身分を隠し、しがない刑事として無能な風祭警部の部下として働いていたのであったが、麗子もさほど頭がよいわけでもなく、2人は事件を解決できずにいた。そんなある日、麗子は、執事の影山に事件のことを話してみることにした。もちろん、影山が事件を解決できるとはこれっぽっちも思ってはおらず、誰かに話すことで事件への理解が深まればいいなと思った程度であったのだったが、話を聞いた影山はそんな麗子をバッサリと切り捨てるのであった。「この程度の真相がお判りにならないとは、お嬢様はアホでいらっしゃいますか」と。

【感想】
 殺人事件を扱っていて、容疑者が何人もいて、犯人がわからなくて・・・といったような犯人当てミステリの作品なので、もちろん犯人推理の部分も面白かったんですが・・・それ以上に麗子お嬢様と執事の影山の会話がユニークでよかったです。普段は、ご主人さまである麗子お嬢様に、礼儀正しく忠誠を誓っているように見える影山なんですが、本心はかなり見下していて、ときどきものすごい毒舌が飛び出してくるんですよね。「お嬢様はアホでいらっしゃいますか」とか「お嬢様の目は節穴でございますか」とか。実際影山はすごい切れ者で、麗子や風祭警部が苦戦している事件をあっというまに推理して解決しちゃうくらいの頭脳の持ち主なので、頭が良すぎて回りの人間がアホに見えてしまって仕方がない・・・のかもしれませんが、そのことを躊躇わずにずばっと本人の目の前で、しかもご主人さまの前で言い切っちゃうことがすごいです。当然それを聞いたお嬢様は怒り狂うわけで・・・そんな漫才みたいなこの2人のやりとりがなかなか面白いかったです。推理モノのアニメとかドラマにもしやすそうな設定だし、人気が出ればドラマ化とかありそうですね(日テレの土曜日9時あたりとか(笑))

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本 【東川 篤哉】 | comments(0) | -

小説「少年たちのおだやかな日々(多島斗志之)」

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 【あらすじ】
 中学の同級生である正樹の母親が、見知らぬ男とラブホテルから出てくるところを目撃してしまった則文は、その日以来、正樹の母親につきまとわれるようになった。ある時はお茶に誘われ、ある時は高級腕時計をプレゼントされたりした。どうやら正樹の母親は、則文にラブホテルの一見について口止めしているつもりらしい。わざわざ正樹にそんなことを話すつもりもなく、別に気にしていない則文であったが、それに反して則文を待ち伏せしてくる正樹の母親に対しては、徐々に恐怖心が沸いてくるのであった・・・。

【感想】
 初読みの作家さんで、しかも短編集だったんですが、なんか面白い設定の話が多くてグイグイ引き込まれて読み込んじゃいました。作風としては、ちょびっとエロティックな雰囲気も醸し出しつつ、ホラーっぽい感じ雰囲気でしょうか。主人公はみんな中学生なんですが、友達の家に遊びに行って、王様ゲームみたいなゲームを友達のお姉さんと一緒にやることになってちょっとえっちな妄想をしてみたり、ヒッチハイクをして同乗してたお姉さんに誘惑されてみたり。中学生くらいの男の子の純情そうな一面を上手く表現してるなって思いました。で、ただこれだけだと単なるえろ小説になっちゃう感じがしますが、それだけでは済まないのが面白いところでした。さっきの王様ゲームみたいな話なら、お姉さんは普通じゃない趣味の持ち主で、とんでもなく残酷な要求をしてくるし、ヒッチハイクのお姉さんなら、彼氏が出てきて酷いことになっちゃいます(^^;他にも、同級生の女の子が凶器を持って襲い掛かってくる話とか、姉貴の婚約者が女子高生を痴漢しているところを目撃してしまって、婚約者に襲われる話とかちょっぴりホラーがかっているけど先が読めない意外なストーリー展開が面白かったです。

 ただ、難を言うとすれば、どれも短編集なので、この後どうなるの!?的なところで話が終わっちゃってるのが多かったところですかね(^^;ホラー小説としてはそのあたりで終わってもいいのかもしれないですが、普通に続きを書けば1本の長編になるんじゃないの?みたいな秀作が沢山詰まっていたのでそのあたりはちょっと勿体ないかなって思いました。

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本 【その他】 | comments(2) | -

小説「あの頃の誰か(東野圭吾)」

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 【あらすじ】
 時は1990年代バブル全盛の時代。男ならアッシー君、メッシー君にミツグ君といくらでもいるし、車ならフェラーリみたいな高級車、結婚相手なら医者かパイロットで公務員なんてありえない。そんな時代。OL人生を謳歌していた津田弥生は、恋人である北沢孝典とデートの待ち合わせをしていたのであったが、待てども待てども彼はやって来ない。仕方なく、彼の住む高級マンションへ足を運ぶことにしたのであったが、そこで待ち受けていたのは、変わり果てた孝典の姿であった・・・。

【感想】
 最初読んだときは、いまさらバブルの時代が舞台!?なんか時代錯誤感がある小説だなぁって思ったんですが、実際にバブルの時期に書かれた小説だったんですね〜これ(^^;いまどきこんな感じの小説を書けたらある意味すごいなって思いますが、バブル真っ只中に書いていたのだとすればなんか納得です。ただ、やっぱり今の時代とバブルの時代ってなんか時代が真逆ですよね(^^;高級料理店で食事をして、高級車を乗り回して、お金持ちと付き合うのが当たり前。クリスマスのホテルなんて1年前から予約しないと間に合わない。結婚相手は公務員なんてありえない。節約節約で、高級料理店なんてあんまり行かないし、高級車なんて乗らないし、結婚相手なら安定してる公務員が一番なんて言われてる時代からするとなんかほんと真逆な感じがしますよね(^^;バブルの時代を謳歌していない(一応生まれてはいましたが)世代の自分からすると、こんな時代なんてほんとにあったのかと疑いたくなってしまうくらいです(^^;

 で、そんなこんなでバブリーな感じの今作ですが・・・内容的にはまぁ普通って感じですかね。短編集でもあるので、そんな大掛かりな展開ってわけでもないし、割とあっさりと読み終わったかな程度の話でした。名作「秘密」の原型になった作品も収録されているんですが・・・こっちも完成品と比べるとあっさりしすぎていて物足りないだけですね・・・(^^;完成品の方が好きなのでちょっとこれは受け付けない感じでした(^^;

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本 【東野 圭吾】 | comments(0) | -

小説「失踪トロピカル(七尾与史)」

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 【あらすじ】
 恋人の奈美と一緒にタイに旅行にやってきた国分隆史は、そこで奈美とはぐれてしまう。はぐれたらホテルで待ち合わせという約束をしていたこともあり、国分はホテルに戻って見るのであったが、待てども待てども奈美は戻ってこない。もしや誘拐されてしまったのでは?そんな不吉な予感が頭をよぎった国分は、何か手がかりはないかと一緒に撮ったビデオカメラを再生してみるのであったが、そこには、奈美に視線を送る同じ男が違う場所で何度も映りこんでいたのであった。誘拐を確信した国分は、タイにいるという奈美の兄のマモルと共に、奈美を探すことにしたのであったが・・・。

【感想】
 七尾さんの前作「死亡フラグが立ちました」が結構コミカルな感じの作品で、ハチャメチャな感じがけっこう読みやすくて良かったと思うんですが、今作は前作の雰囲気から一転してダークでグロい感じの作風になってしまっていたので、そのギャップがものすごかったです(^^;どっちかっていうと「死亡フラグ〜」みたいな楽しい感じの作風の方が良かったので、今作みたいにギロチンで生首が切断されるとか、生きたままチェーンソーで切り刻まれるとか、そういう生々しい殺され方をするシーンとかはちょっと受け付けなかったですね・・・。出てくる登場人物もどんどん容赦なく殺されていくし、最後まで読んで見ても読後感もあんまりいい感じじゃないし、なんか想像を絶する・・・といった感じの作品でした(^^;

 とまぁ、あんまり好きじゃなかった作品なんですが・・・最後まで読んで見ると、続編への布石を残したような感じで終わってるのでそれはすごく気になりました(^^;とうとうあの子にまでやつらの魔手が!?みたいな感じで終わってるので・・・(^^;でも内容がけっこう厳しいし、たぶん続編は読まないだろうなぁって思います。

本 【その他】 | comments(0) | -
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