映画と本の備忘ログ

映画・本・テレビなどの個人的な感想などを載せてます。
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4月総括

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いつのまにやらGWに突入しちゃってますが、皆様楽しくお過ごしでしょうか?
自分の方はとりあえず7連休なのですが…これといって旅行とかに行く予定もないので結構暇してます(^^;
とりあえず、いつもみたいに映画三昧〜はしようかなと思ってますが(^^;

んで、いつもの通り4月の総括です。
読んだ本は18冊、見た映画は4本でした。最近通勤時間が短くなったせいか、めっきり20冊の大台を超えられなくなっちゃいました(^^;
まぁ、それはいいとして…今月も先月に引き続き、皆様にオススメ頂いた本を色々読んできたんですが…面白い本が多くて良かったです(^o^)丿



以下、オススメ本・映画の紹介です。
[オススメ本]
●プリズンホテル4 春(浅田次郎)
⇒極道が経営するホテル小説の完結編です。完結編なだけあってクライマックスは良かったです。

●不祥事(池井戸 潤)
⇒銀行の調査員が支店で繰り広げられる不祥事を暴き出すって話です。「黄金の豚」の銀行版みたいな感じで面白かったです。

●愚者のエンドロール(米澤穂信)
⇒未完成の映画の結末を推理するって話です。ユニークな設定が面白いなーって思いました。

●神田川デイズ(豊島ミホ)
⇒フツーの大学生たちのお話なんですが…それぞれの悩みとか葛藤とかが上手く表現されてて面白かったです。

●トイレのポツポツ(原 宏一)
⇒とある会社の従業員たちの話です。タイトルからは想像できない意外な展開に引き込まれました。

●オレたち花のバブル組(池井戸潤)
⇒銀行で働く男の話です。理不尽なやつがいっぱいで読んでてムカつくんですが…最後は正義が勝つって感じなのでやっぱりスカッとします。

[オススメ映画]
4月はありませんでした。


[4月に読んだ本]
・★★★★☆ カササギたちの四季(道尾秀介)
・★★☆☆☆ 拝金(堀江貴文)
・★★★☆☆ 幸福な会社(阿川大樹)
・★★★★★ プリズンホテル4 春(浅田次郎)
・★★★★★ 不祥事(池井戸 潤)
・★★★★☆ キケン(有川浩)
・★★★★☆ 路地裏ビルヂング(三羽省吾)
・★★★★☆ at home(本多孝好)
・★★★★★ 愚者のエンドロール(米澤穂信)
・★★★☆☆ プリズンホテル3 冬(浅田 次郎)
・★★★☆☆ ひかりの剣(海堂 尊)
・★★★★★ 神田川デイズ(豊島ミホ)
・★★★★★ トイレのポツポツ(原 宏一)
・★★★★☆ それは、自殺5分前からのパワープレー(黒岩勉)
・★★★★☆ モデラートで行こう♪(風野 潮)
・★★★★★ オレたち花のバブル組(池井戸潤)
・★★★★☆ ひなた弁当(山本甲士)
・★★☆☆☆ 天使の報酬(真保裕一)

[4月に見た映画]
・★★★★☆ 高校デビュー
・★★★☆☆ 塔の上のラプンツェル
・★★★★☆ 婚前特急
・★★★★☆ 漫才ギャング

月別お気に入り本・映画 | comments(0) | -

小説「カササギたちの四季(道尾秀介)」

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 【あらすじ】
 不要になった品物を買い取り、修理した上で販売する、そんな「リサイクルショップ・カササギ」。そんな店を華沙々木と日暮という2人の男が共同経営していたのであったが、買い取りの割には販売が少なく、厳しい経営状態に陥ってしまっていた。そんなある日、倉庫でブロンズ像に火がつけられるという事態が発生した。幸い、火事にはならず、そのブロンズ像に跡が残った程度で済んだものの、跡が残ったブロンズ像をどうしても欲しいという顧客も現れ、何か事件に巻き込まれているのではないかと考えた日暮であったが・・・。

【感想】
 リサイクルショップを経営する華沙々木と日暮が巻き込まれた事件を解決するという探偵小説です。

 道尾作品っていうと、登場人物がちょっと捻くれた性格だったり、暗めのストーリー展開だったりして、ちょっと読むのが重いなって思うこともあったりするんですが、この作品は全然そういうことがなくて、ほのぼのとした雰囲気になっていたので、気軽に読めたし、読後感もなかなか爽やかな感じでよかったです。

 また、華沙々木と日暮のコンビのキャラ設定もなかなか独特で面白かったです。「マーフィーの法則」を愛し、ひたすら真面目に推理するものの、必ず間違った結論にたどり着いてしまう華沙々木と、華沙々木がその結論に達することを見越した上で、華沙々木の推理した内容が真実に見えるように裏工作をする日暮。

 一見すると、日暮が推理して事件を解決しちゃった方が速いんじゃ・・・って思えなくもないですが、あえて誰かが傷つく本当の真実ではなくて、誰も傷つくことのない華沙々木案を事件の真相にしてしまおうという日暮のキャラがなかなか好きでした(笑)まー、事件の真相を隠蔽するのはいいのか悪いのか微妙なところではありますが、それで誰も害がないのであれば、そういうことにしておく・・・っていうのもまぁいいのかなって思いますね。


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本 【道尾 秀介】 | comments(0) | -

小説「拝金(堀江貴文)」

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評価:
堀江 貴文
徳間書店
¥ 1,470

【あらすじ】
 漫画喫茶でバイトをし、暇なときはゲーセンで時間を潰す。そんな日々を送ってきた藤田優作は、ゲーセンで顔見知りになったオッサンに話を持ちかけられた。「金持ちにしてやると」と。つまり、ビジネスで儲けるための方法を教えてくれるというのだ。元手もかからず、在庫もいらず、定期収入が見込め、利益率もいい、そんなビジネスがいいと言われた優作は、早速ゲーム製作のビジネスを始めてみることにしたのであったが・・・。

【感想】
 ウワサのホリエモンの小説です。

 何のとりえもない若造が、ビジネスで成功して、有名社長になって、ぼろ儲けして、でもそんなのは長く続かなくて、失敗して、落ちぶれて…ってそんな話なので、確かにホリエモンの自伝的小説…ではあるんですが、肝心の「ビジネスで成功して」…ってところがあんまり詳しくかかれておらず、あっさり社長になって、あっさりお金持ちになって、何の苦労もなくさぞかし簡単に時代の寵児になってしまっていたので、その辺はやっぱり省きすぎだよなぁって感じました。
 
せっかくあれだけ知名度の高い、大きな存在にまで上り詰めた社長なんだから、きっともっと彼にしか書けないものってあると思うんですけどね。

なんかそういう部分が全然見えずに陳腐な小説になってしまっていたのが残念でした。



 あと、「ビジネスに成功して」の部分と同じくらい、「失敗して、落ちぶれて」の部分も読者は興味があると思うんですが、こっちもなんか裏で糸を操ってるような人物の存在を匂わせてはいるものの、「あくまでも小説」という形で、それが誰なのかは(実在するのか)はわからないし、なんかうやむやになっちゃってる感じがしたのが残念でした。

やっぱりちょっとあれだけ一気に上り詰めて、一気に落ちぶれた人も珍しいと思うので、もし、誰かに嵌められて、今に至る〜のであれば、こういう小説の形じゃなくて、暴露本とか書いて全部を明らかにして欲しかったかなって思います。
(まぁそういう影の存在がいないなら書きようがないわけですが)

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本 【その他】 | comments(0) | -

映画「高校デビュー」

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 【あらすじ】
 中学時代はソフトボール一筋だった長嶋晴菜。彼女は、高校に入ったら、可愛くなって、恋愛もして、楽しい高校生を送るんだと心に決めていたのだったが、春が過ぎ、夏が過ぎ、秋になっても彼氏も出来ず、寂しい毎日を送っていたのであった。そんなある日、晴菜は、お洒落でカッコいい小宮山ヨウに出会う。こんな彼に恋愛のコーチをしてもらえば、きっと自分もモテるようになるのではないかと考えた晴菜は、早速彼に恋愛コーチになってくれないかと頼むのであったが・・・。

【感想】
 あらすじに書いた通り、コテコテのラブコメです。少女マンガ原作の作品なのでで男が見るのはちょっと恥ずかしかったりもするんですが…でも面白かったです。ちょっとありえないような展開ではあるんですが、こういうジャンルの映画って究極的にポジティブだったり、明るかったり、前向きだったりする話が多いので、見ていて楽しくていいですね。

 この作品の主人公の晴菜も、モテないけれども、ポジティブで元気で、前向きな女の子。綺麗…とか可愛い…とかとはちょっと違うような気がしますが、行動パターンが面白くて、泣いたり笑ったり暴れたり(?)、コミカルな演技が楽しくて良かったです。綺麗とか、可愛いとかそういう女優さんならたくさん溢れてるような気がしますが、楽しい演技が出来る人ってなかなかいないと思うので、主演の大野いとさん、なかなかいいなーって思いました。

 男性陣が、こんな男現実にはいねーだろ!って感じの誰にでも優しくて、お洒落でカッコよくて、女の子にガツガツしてないような、女の子から見た、理想の王子様タイプの子ばっかりだったり、教室とか周りの風景とかがいかにも少女趣味なメルヘンチックな雰囲気だったり、全体的にやっぱり乙女チックな雰囲気だったりで、なかなかツッコミどころも満載だったりもするんですが、そこらへんも含めて、終始楽しい雰囲気で盛り上がっていたので、楽しくて良かったと思います。

★★★★☆

映画(邦画:青春・学園モノ) | comments(0) | -

小説「幸福な会社(阿川大樹)」

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 【あらすじ】
 赤字続きの大手鉄鋼会社・大日本鉄鋼に新しい部署が誕生した。その名は「第三企画室」。本業である鉄鋼が不審続きのため、それとは別の分野で新たな事業を立ち上げようというのだ。メンバーは、かつて大日本鉄鋼に勤め、12年ぶりに戻ってきた旭山隆児。セクハラのため、異動を申し出ていた風間麻美。そして、新入社員の楠原弘毅の3人だ。とはいえ、第三企画室で何の事業をするのかも決まっておらず、すぐには何もすることがない部署である。今後どんな事業を展開するため、何をはじめるべきかを、とりあえず1週間好きなことをして考えることになったのであったが・・・。

【感想】
 古い企業体質に凝り固まって、身動きが取れなくなってしまっている大手企業で、その現状を打破するために、新しい事業を始めようっていう話です。

 大手企業内での話ではあるんですが、新しい部署で、新しい事業を立ち上げて・・・って話なので、ちょっと起業の話みたいな感じで読めまました。・・・とは言っても、こっちはバックに大手企業のスポンサーがついている状態で、お金はいくらでもあって、利益が生み出せれば何をやってもいい・・・というような条件なので、ほんとにお金も知名度も何もない個人が1から起業するのとは全然条件が違っていますけどね^^;

 ただ・・・何かを新しく始める・・・っていう仕事ってなんかすごく楽しそうだなぁっていうのは感じました。何にも決まっていない状態からスタートするわけで、全部自分たちで考えて、全部自分たちで決めなきゃいけない。決まりきったマニュアルに従って、ただ着々と進めていけばいいのとは違って、不測な事態も発生するし、仕事量も多くなるし、大変なことも多い。でも、その分、この事業は自分たちが立ち上げたんだっていう意識は強いし、自分の思うとおりに事業を展開できるし、やりがいも感じられるんですよね。なんかそういう仕事もいいなって思いました。


 あと・・・これって続編があるんですね^^;なんか途中で終わっちゃったような感じで、盛り上がりそうな展開の前で終わってしまったのが残念でした^^;



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本 【その他】 | comments(0) | -

小説「プリズンホテル4 春(浅田次郎)」

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 【あらすじ】
 人気極道作家の木戸孝之介が文壇最高権威である「日本文芸大賞」の候補になった。しかも、2作品同時にである。しかし、孝之介は喜んでばかりもいられなかった。義母である富江が、これでもう思い残すことはないと言い残し、失踪してしまったのだ。もしや、叔父の経営する「プリズンホテル」に行ったのではないかと考えた孝之介は、「日本文芸大賞」の結果も待たずに、プリズンホテルへと向かうのであったが・・・。

【感想】
 プリズンホテル完結編です。

 今までは、恋人の清子や義母の富江に暴言を吐きまくったり、乱暴したりで、正直言ってこの主人公の木戸孝之介をあんまり好きになれなかったんですが・・・今作では、まるで人が変わったかのような性格になっていて、富江のことを心配したり、清子のことを大事に思ったり、意外といいやつじゃん〜みたいな部分がたくさん見られたのが印象的でした。

 ちょっと捻くれた性格ではあるものの、なんだかんだで周りのみんなのことを大事に思っているし、まわりのみんなからも大事に思われてるんですよね。

 家族愛というか、仲間の絆というかそういったものが感じられていいなって思いました。



 あと、クライマックスの部分・・・さすがに4部作の完結編なだけあって、なかなか訴えてくるものがあるなって感じました。

 4部に渡って読んできたわけだから、登場人物たちにもそれなりに愛着が湧いてくるし、そんな彼らとの「お別れ」のシーンが最後なので、なんか泣けてくるんですよね・・・。

 寂しいけれども、旅立ちのときだから、泣いてちゃいけない。そんな寂しいけれども前向きな雰囲気を味わうことができたので、すごく良い読後感を味わえました。



 「プリズンホテル」個々の物語としても面白いですが、なんか作品の醍醐味としてはやっぱり全部読んで見ないと味わうことはできないのかなってのを感じました。


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本 【浅田 次郎】 | comments(0) | -

小説「不祥事(池井戸 潤)」

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【あらすじ】
 銀行内の営業の事務処理に問題を抱える支店を個別に指導し、解決に導く「臨店」。そんな仕事を担当することになった相馬健は、勝気で言いたいことはズバズバ言ってくる性格の花咲舞を部下に従え、問題のある支店を視察することになった。
 気の強い花咲が何か問題を起こすのではないかと、気をもむ相馬。しかし、その心配の甲斐もなく、相馬・花咲コンビが回る支店では、次々と不正らしきものが花咲によって発見され、問題は大きくなっていくのであった・・・。


【感想】
 銀行内の不正を調査し、摘発するような仕事の話なので、ちょっと前にドラマでやっていた「黄金の豚」の銀行版みたいな感じで面白かったです。


 展開としては、相馬・花咲コンビは問題がありそうなところを中心に、どんどん支店を回っていって、そこで、次々に問題や不正を発見。物事を大げさにしたくない相馬は、ことを穏便に運ぼうとするものの、勝気で不正を許せない花咲は、相手が誰であれ、物怖じせずに相手を糾弾。最後は、今までえらそーにしてた悪いやつの不正が認めて、めでたしめでたし〜な感じ。

 まさに、前やってた「黄金の豚」みたいな展開です。

 それぞれが1話完結型の連作短編集で読みやすいし、最後には悪は倒される〜みたいな王道的なパターンなので、やっぱり最後は読んでいてスカッとして気持ちがいいですね。

 ただ、ちょっと気になるのは、悪のラスボスが倒されないまま終わったところ。続編があるんでしょうか?


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本 【池井戸 潤】 | comments(0) | -

小説「キケン(有川浩)」

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評価:
有川 浩
新潮社
¥ 1,470

 【あらすじ】
 成南電気工科大学に新入生として入学した元山と池谷の2人。彼らは、上級生の勧誘もあり、エアコン、冷蔵庫、ロフト完備という魅力的な環境に惹かれて「機械制御研究部」略して「キケン」という部活に入部することにしたのであったが、そこには、「成南のユナ・ボマー」と呼ばれる部長・上野と、「大魔神」と呼ばれる副部長の大神という2人の危険人物がいたのであった。何も知らずに入部してしまった新入生たちは、やがて2人の恐ろしさを目の当たりにすることになるのであったが・・・。

【感想】
 理系大学の部活がメインの物語で、登場人物はなんか漫画とかラノベチックで過激なキャラクターが多いので、こんなやつ現実にはいねーよなってな感じもするんですが、でもなんか「そうそう理系の大学ってこんな感じだった!」って思えるようなシーンも色々あったりで、なかなか楽しめました。

 理系の大学ってほんと男ばっかりで、女子はほとんどいないし、何かにはまるとそれに向かって一直線!ってなオタク気質な人多いし、文化祭とかあると、それはそれでなんか異様な一体感を発揮したりしたりする雰囲気があるんですよね。こういった「理科系大学ならでは」な感じが上手く話に盛り込まれていたので、なんか昔を懐かしみながら、うんうん、こういうのあるある〜って思いながら読めました。

 理系大学出身の人ならきっと共感できる部分が色々と見つかると思うし、文系大学出身の人なら、理系大学ってこんなんなんだぁってな雰囲気の違いがちょっと味わえるんじゃないかと思うので、興味のある方は気軽に読んで見るのもいいんじゃないかなーって思います。

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本 【有川 浩】 | comments(0) | -

小説「路地裏ビルヂング(三羽省吾)」

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 【あらすじ】
 経験も資格もない。高校卒業後何年もフラフラしていて定職にも着かなかった加藤が初めて就職したのは、辻堂ビルヂングという建物の5階にあるオーガニック・ヘルスという健康食品販売会社の営業だった。古びた雑居ビルに、ダサい黄色いジャケット、体育会系の社風に、キツイノルマ。想像していたサラリーマン生活とは程遠い現実に、加藤は失望を覚えるのであったが、今まで長年フリーターを続けて来た身から、すぐに会社を辞めるわけにもいかず、失業手当がもらえるまでの6ヶ月間はなんとか頑張ろうかと思うのであったが・・・。

【感想】
 「辻堂ビルヂング」という雑居ビルにたまたま入っていた、健康食品の営業マン、幼稚園の先生、学習塾の講師、不動産屋さんのテレホンアポインター、広告代理店の営業マン・・・といった人たちが主人公の短編小説です。

 上記に書いた通り、各主人公が職業が全然バラバラなので、こういう職業の人たちってこういう仕事してるのかーとか、色々大変そうだなーとか思ったり、でも、意外とみんな楽しそうに仕事しててなんか面白そうだなーって思ったりしながら読んでました。自分とは全然関係ない職業の人の話とか読んだり聞いたりしてみるのも結構楽しいですよね。自分とは無関係の職業だなーと思いつつも、意外なところで接点があったり、自分の仕事に活かせそうな部分が発見できたりで。特に、自分と同じアラサーな人たちが主人公だったりするので、色んなところで悩んだりもがいたりしてて、そういうことってあるよねぇってちょっと共感しつつ読んでました。

 あと、個々のお仕事小説としてもなかなか面白かったんですが、この作品のいいところって、やっぱり同じ建物内の従業員同士で交流が生まれてるってところですかね〜。屋上にちょっとした木とか草花が植えてあって、公園みたくなっているので、各階の従業員が休憩しに来たり、タバコを吸いに来たりして、ちょっとした顔見知りになったり、恋愛感情が芽生えたり、なんかちょっとほのぼのとした空気が流れていたのが良かったです。同僚でもないし、友達でもない。でも、ちょっとした仲間意識とかもできちゃったりして、一緒にご飯を食べたりする。なんかそういう人間関係も楽しそうでいいですよね。

 
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小説「at home(本多孝好)」

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評価:
本多 孝好
角川書店(角川グループパブリッシング)
¥ 1,575

 【あらすじ】
 父親の職業は空き巣。母親の職業は結婚詐欺師。そして、長男である僕の仕事はお札の偽造。普通の家族とはちょっと変わった両親と僕、そして中学生の妹と、小学生の弟は、それなりに楽しい毎日を送っていたのであったが、ある日、母の仕事が失敗し、捕まってしまった。母を返して欲しくばカネをよこせと言う。僕らは、母を救出するため、一芝居打つことにしたのであったが・・・。

【感想】
 ちょっと変わった家族を扱った家族小説です。空き巣や結婚詐欺で生計を立てている家族。彼女の連れ子と2人っきりで彼女の帰りを待つことになった男。借金の代わりに見知らぬ外国人女性と暮らす羽目になった男。幼い頃に失踪してしまった父とその息子。どれもちょっと普通の家族・・・とは言いがたいような家族(中には家族じゃないのもありますが)なんですが、お互いのことを思いやったり、大事に思ったり、彼らに何かあったら必死で守ろうとしたり、家族ってほんとはそういうもんなんだよなぁっていうことを改めて感じさせてくれた作品でした。

 個人的に好きだったのは、最後の幼い頃に失踪してしまった父とその息子を描いた話でしょうか。息子のほかに、あと娘も登場するんですが、どんなに長い間離れ離れになっていたって、娘がどんな状態になってしまっていたって、父親は娘を信じ続けるんですよね。展開としてはちょっと過激な感じで、強引な感じがしなくもないですが、父から娘への愛情が感じられて、いい話だなって思いました。

 
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