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評価:
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アミューズソフトエンタテインメント
¥ 3,243
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【あらすじ】 不倫相手の子供を身ごもるが、相手に裏切られ、子供を降ろしてしまった希和子。心に穴があいたようになってしまった希和子は、気がつくと、ちょうど同じ頃に生まれた、不倫相手とその妻の間に生まれた赤ん坊を連れてきてしまっていた。この子を自分の娘として育てよう。そう思った希和子は、その子に薫という名前を付け、2人で逃亡生活をすることにしたのであった…。
そして、そんな事件から何年も経過したある日、恵理菜(薫)のもとに一人の女性が現れた。安藤千草と名乗るその女性は、あの誘拐事件を調べているのだという。ちょうど自分も妊娠してしまったこともあり、昔の自分を調べてみる気になった恵理菜であったが…。
【感想】
以前小説版で読んだときもなかなかの衝撃的な内容で驚いたんですが、内容を知っている上で映画を見ても、やっぱりなんか色々と考えさせられることが多い作品だなって感じました。
誰が悪いっていったら、誘拐した希和子がもちろん悪いんですが、誘拐してから、逮捕されるまで何年も経過して、希和子は薫に充分な愛情を与えて育てていたし、薫も希和子を実の母親と思い込んで懐いちゃってるんですよね(^^;そんな状況で、2人を引き離すっていうのは…希和子の方はもちろん自業自得なんですが、あまりにも薫が可哀想で、辛かったです。
実の両親と一緒に暮らすことになっても、薫にしてみれば、母親と引き離されて、知らないおじさんおばさんと暮らすことになった…って感覚だし、実の母親からしてみても、娘に、希和子の面影が見え隠れするのであれば、イライラして怒鳴りつけたくなるってのもわからなくもないですからね…。
せっかく一緒に暮らせるようになって、みんな幸せになってめでたしめでたしって展開にはならずに、むしろ、家族がどんどん崩壊していくように進んでいくあたりは、なんか奥が深いなって思いました(^^;で、なんか普通の家庭に普通に育った自分としては、それだけでも充分幸せなことなんだろうなって感じました。
あと、中島美嘉さんの主題歌がすごく作品に合っていてよかったなーって思いました。前に聴いたときは、普通の男女のラブソングかと思ってたんですが…映画のエンドロールで聴くとイメージががらっと変わるんですよね(^^;
「あなたに名前を呼んで欲しくてはじめて声をあげ泣いたよ」
...希和子と薫の心情を歌ったような歌詞なので、最後に聴いててちょっとうるうるしてきました(T_T)
★★★★★