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評価:
豊島 ミホ
双葉社
¥ 650
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【あらすじ】 マンガを描くことが好きで、将来は漫画家になることを夢見ているちょっと地味目な中学生のアヤコ。彼女は、同級生で、バンドをやっているものの、同じく地味でイマイチぱっとしないシンに密かに憧れを抱いていた。一方、そんな彼も自分を応援してくれるアヤコに特別な感情を抱き始めていたのであったが、結局、2人の関係は進展しないまま、卒業を迎えてしまうのであった。別々の高校に進み、離れ離れになってしまう2人。そんな2人は、最後に、お互いに夢を叶えて10年後にまた会おうと約束を交わすのであったが・・・。
【感想】
なんかめちゃくちゃロマンチックな話ですね〜。
中学生の頃に抱いた甘酸っぱい初恋。10年後にまた会おうって交わした他愛もない約束。
そんな大昔の約束を、大事に思って、大切に守って、10年間待ち続けて、そして再会する。
現実的には、そんなに昔の約束を律儀に守って待ち続ける…なんて人はそう多くはないとは思いますが、小説とかで読んでみるとなんかすっごく素敵な話だなーって思いました。これぞ青春!みたいな(笑)
ちょっと昔に流行った「ZONE」の曲を思い出しました。時季はちょっと違いますが、めっちゃそのまんまですね。
クライマックスのシーンなんか、勝手にあの曲が頭の中を流れてきちゃいました(笑)
それから、10年前に抱いていた理想と、10年後の現在の現実とのギャップっていうのがまたなんか切なかったです。
10年前は若くて、青臭いことを言ってたりするけれども、10年も経てば、その分いいことも悪いことも経験してるし、その分だけちゃんと年を取って、仕事だの結婚だのいろいろと社会的責任も大きくなって来る。
いつまでも理想ばかりを追い求めてはいられない年齢になっちゃうってこと。時の流れは無常だなってのを感じました。
なんかすごく素敵な作品でした。ラストは下手すると泣いちゃうかもしれません(笑)青春ラブストーリーな感じが好きな方、オススメです!