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評価:
綿矢 りさ
文藝春秋
¥ 1,200
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【あらすじ】江藤良香26歳。彼氏なし。でも本当は彼氏候補(?)が2人いる。イチ彼は中学生の頃の同級生で、勝手に「天然王子」と読んでいる彼。もう何年も会っていなかったが、最近同窓会で再会した。ニ彼は、同じ会社の営業マン。どうやら私に興味があるらしく、私に告白してきた。結婚するならイチ彼じゃなくてニ彼なんだろうなと思いつつ、まだ付き合う返事は出していない。そんな2人の間を行ったりきたりする宙ぶらりんな私が選んだのは…。
【感想】
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☆メンドい女とニブい男とバカな男...
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他人の恋愛なんてハタから見たらみんなそんなもんなのかもしれませんが…
メンドい女とニブい男とバカな男の三角関係の滑稽さが際立っててなかなか面白かったです(笑)
中学時代の理想の彼を追い求めて現実逃避し続けて現実を見ることが出来ないヨシカに、そんな一途なヨシカの思いに全く気づかないイチ。
そして、そんなヨシカに好意を抱きつつも空回りしまくりなニ。
そんな彼らの話なので、三角関係なのにドロドロしてるーというよりは、ぶっ飛んでるストーリー展開だったので楽しかったです。
てか、ラブストーリー(のはず)なのに、展開がおかしすぎですね(笑)
途中までは割りとフツー(?)な展開だったのに、途中からヨシカ壊れすぎで。
なになに?綿矢さんどーしちゃったの?みたいな感じで。
彼女の奥底に潜んでる気持ちはわからなくもないですが、実際にこんなことを行動に移しちゃう子ってそうそういないと思うので、彼女のイタさが結構痛快で良かったなーって思います(笑)
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☆理想の王子様
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「この人はきっとこうに違いない!」って勝手に決めつけて、勝手に恋をして、勝手に王子様に仕立て上げて...
実際に会ってみると想像していたのとは違って、勝手に幻滅して、勝手にこんなの私の王子様じゃない!みたいに勝手に失恋して。
自分一人の中で恋愛が完結しちゃってるので、まぁ害がないので放っとけーって感じかもしれませんが...
やっぱりなんだかめんどくさい女だなーって思いました(^^;
まぁ初恋の人の思い出が美化されて、いくつになってもキラキラと輝いたままーになってしまうのもわからなくもないですけどねー。
やっぱり思い出は思い出のままにしておく方がいいですよね。
いつまでも過去になんてしがみついてちゃいけない。現実を見よう。そう思いました(笑)
あ、けっこうボロクソに書いちゃいましたが、ヨシカのキャラクター、めんどくせーって思いましたが、嫌いじゃないです(笑)