映画と本の備忘ログ

映画・本・テレビなどの個人的な感想などを載せてます。
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読書記録「銀行総務特命(池井戸潤)」

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 【感想】
銀行内部のトラブルを解決するために特命を受けた指宿という青年が、銀行内部に蔓延る不正を正していく…って話ですね。

何か犯罪が起こって刑事が事件を解決して…っていうストーリーなら刑事モノとしてよくある話かと思いますが、

今回は”銀行内部で”事件が起こって、”銀行内部で”解決するというちょっと変わった設定だったのである意味新鮮でした。

ただ、銀行内部っていってもちょっと事件が起こりすぎな気がしなくもないですけどね(^_^;)

銀行が舞台な話なだけにお金を巡った不正はもちろんのこと、ストーカー事件やら、誘拐事件やら、詐欺事件まで起こって、ついには死者まで!

実際の銀行内部がこんなに問題だらけ…とは思わないですが、もしかしたらこれに近いことは起こってたりするのかなとちょっと思ってしまいました(笑)


というわけで、印象に残った短編の感想です。

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☆官能銀行
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銀行内の女子社員のうち誰かが、問題あるビデオに出演しているらしいという噂が広まって…っていう話ですね。

ビデオに出る出ないはまぁ本人の勝手じゃない?って思えなくもないですが…

まぁ有名企業だったりしたら、それだけでイメージダウンになっちゃうから問題なのかな(^_^;)

ただ、そういうものって一度世に出てしまったらなかなか消えないだろうし、あんまり自分を安売りしてしまうのもどうかなって感じがしてしまいますよね。。。

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☆ストーカー
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とある女子社員がストーカーに追い回されているらしいが、その相手も銀行員らしくて…という話ですね。

つまりは、身内の犯罪が高いから、警察に引き渡すんじゃなくて穏便にすませよう!ってことでしょうか。

個人のストーカー問題を仕事として解決しなきゃいけないってのもなかなか大変かと思いますが…

そもそもそういうことを仕事としてやらせるってのもなかなかすごいなって思いました。

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☆ペイオフの罠
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銀行が破綻してしまって、預金が戻ってこなくなってしまったお婆ちゃんの話ですね。

ペイオフ…今まであんまり気にしたことなかったですが、実際に銀行が破綻してしまったら、

1000万円以上預けていたらお金が帰ってこない!なんてことも実際に起こりうるわけなんですよね(^_^;)

1000万円以上も、今のところ預けてないのでそんな心配はないのかもしれないですが、怪しげな銀行じゃなくてちゃんとした銀行を選ぶってことも大事なんだなってのを感じました。

あと、銀行マンに騙されてお金がなくなっちゃったお婆ちゃんが可哀想でした。。。





本 【池井戸 潤】 | comments(0) | -

映画鑑賞記録「ストロベリーナイト」

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【あらすじ】
警視庁捜査一課の姫川班を率いる姫川玲子。彼女は、ある日、担当している連続殺人事件の重要な情報を入手することが出来たのであったが、上層部からの圧力により、事件の捜査を中止するように言われてしまう。明らかに違った方向に事件を導こうとしている上層部には従えないと判断した姫川は独自に捜査を続けるのであったが…。


【感想】
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☆シリーズ映画版
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ストロベリーナイトシリーズの映画版ですね。

原作は読んでないんですが、ドラマ版を見てたので一応見てみました。

感想は…ドラマ版もなかなか重いストーリーだったような気がするんですが、映画版もやっぱりなかなか重い感じでしたね(^_^;)

内容は、事件の真相をひたすら隠蔽しようとする上層部に対して反旗を翻した姫川が、独自で事件の真相を追っていく…って感じでしょうか。

映像こそそんなにグロテスクなものはなかったんですが、設定はなかなかおぞましい(?)ものも含まれていたので、やっぱりなかなかダークな感じがしました(^_^;)

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☆肝心の内容は…
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で、肝心のストーリーの内容の方なんですが…

やふーの評価がメチャクチャ低かったので、それなりに覚悟はして見に行ったんですが…

そこまで酷評するほど悪くはないかなって感じでした。

謎解きはそれなりに、あの人とあの人がどう繋がるんだろう〜とか、事件の真相は一体なんなんだろう?って考えながら見てたのがそれなりに楽しかったですし。

意外な人物が犯人で、意外な行動を取って終わってしまったのにはちょっとオイオイって感じがしなくもなかったですが、まぁこれはこれでありですかね(^_^;)

ただ、この映画版、姫川班の小出さん、宇梶さん、丸山さんの出番が少ないですね(^_^;)

ここら辺のファンの方々はちょっと物足りないかもしれないです。

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☆正義か組織か
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あと、この作品のテーマになってるであろう「正義か組織か」難しい問題だなーって感じでした。

もちろん「正義」を貫くのは大事だとは思うんですが…

「正義を貫く」ことによって自分のいる組織に大ダメージを与えることになり、自分はもとよりお世話になった上司や同僚たちにも被害が及ぶのは間違いないとなったら…

なかなか決断するのは難しそうですよね(^_^;)

不正を行うことは悪いことだし、不正を見過ごすことも悪いことだとは思いますが、自分に不正を糾弾することができるかっていうと…実行に移すのはなかなか大変だなーって感じました(^_^;)

★★★★☆

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映画鑑賞記録「 ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日」

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【あらすじ】
インドからカナダへと移住するつもりで船に乗り込んだパイ一家。彼らは、経営していた動物園の動物たちを連れて船旅へと出かけたのであったが、ある日、船が難破してしまう。かろうじてパイだけは小型ボートに乗ることができ、命からがら生き延びることができたのであったが、なんと、そのボートにはベンガルトラも同乗していたのであった…。


【感想】
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☆トラと漂流して…
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乗っていた船が沈没してしまい、小型ボートでトラとふたりで漂流するハメになってしまった少年の話ですね。

…といっても基本肉食のベンガルトラと一緒の漂流。

油断したら自分がトラのエサになってしまうわけで…

トラに食われないように危険を回避しつつ、共存して船の上で生活する…っていうのがなかなかハラハラドキドキでした(^_^;)


太平洋のど真ん中で、大声で叫んでも誰にも声が届くわけもなく、食料も水もそんなに大量にはない。

小型ボートだから、嵐が来ればひっくり返ってしまいそうになるし、ボートの上にはベンガルトラまで住んでいる。


映画を見る前までは、単に漂流してるだけでそんなに面白いストーリーでもないのかなって思ってた部分もあるんですが…

なかなか奥が深い内容で、思わず見入ってしまうような展開なのがよかったです。

メチャクチャ面白い!って言ってしまうような映画ではないんですが…

なかなか見応えがあって見てよかったなって思えた作品でした。

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☆これは次のアバターだ!
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で、この作品、映画の広告とかでは「これは次のアバターだ!」みたいなキャッチコピーで宣伝されてたような気がするんですが…

確かに、3D映像はものすごく美しくてリアルな感じで良かったです(^^)

海の中で魚とかシャチとかクジラが泳いでるシーンとか、満点の星空がキラキラ輝いているシーンとか、大自然に囲まれた島で生命が溢れ出ているかのようなシーン。

そんな、普段見ることができないような美麗なシーンがたくさんあるんですよね(^^)

で、3Dの立体映像だから、なんだか自分もその場にいるような感じになってきて。。。

もし2Dを見るか3Dを見るかで悩んでいるんだったら、この作品は絶対3Dで見るべきだなって思いました。

★★★★☆

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映画鑑賞記録「LOOPER/ルーパー」

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【あらすじ】
未来からタイムマシンで送られてきた標的を殺すことを生業としている、「ルーパー」という殺し屋であるジョーは、ある日、いつものように標的が送られてくるのを待ち、ターゲットを射殺しようとしたのであったが、その日送られてきたのは、30年後の自分であった。ちょっとしたスキを付かれ、ターゲットに逃げられてしまったジョーは、何とかしてターゲットを殺害しようとするのであったが…。

【感想】
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☆未来の自分を殺せ!
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未来からやってきた自分を、現在の自分が殺さないといけない!というなかなか衝撃的な展開の作品ですね。

何故未来からやってきた自分を殺さないといけないのかは、なんかややこしいので置いておくとして…

いくら「未来の自分」とはいえ自分は自分。

自分を殺さないと行けないってのはなかなかしんどい話だなーってのを感じました(^_^;)

ただ、「未来の自分」vs「過去の自分」が対決するとしたら、圧倒的に過去の自分の方が有利ですよね。

未来の自分が過去の自分に負けてしまったら、殺されてしまってゲームオーバーってのはもちろんなんですが、

未来の自分が過去の自分を殺してしまっても、過去の自分の時点で人生が終わってしまうのでゲームオーバー。

過去の自分に殺されないようにしつつ、過去の自分を殺さないように適度に倒さないといけないってのがなかなか凝ってるなぁって感じでした。

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☆タイムパラドックスが…
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ただ、こういうのを見てるとどうしてもタイムパラドックスが云々…ってのが気になっちゃいますよねぇ。

例えば、未来の自分が、過去の自分を殺してしまったとしたら、自分の人生はそこで終わってしまうわけなので、

未来の自分が過去の自分を殺しに来るなんてことはできなくなるわけで、そうなってくると、過去の自分は殺されなくなって…

…と考え始めると同じ所をぐるぐるループしてしまうという(笑)

まぁタイムトラベルものは細かいところは気にしない方が楽しめると思うので、この作品も細かいところを気にしないで見るのが一番なんでしょうね。

★★★★☆


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読書記録「珈琲店タレーランの事件簿(岡崎琢磨)」

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 【感想】
珈琲専門店でバリスタをやっている女性が日常の謎を解き明かすっていう話ですね。

なんかちょっと設定がビブリアに似てるような気がしなくもないですが…まぁ細かいことは気にしないのがいいんでしょうね。


で、それはさておき、珈琲専門店が舞台なだけあって、コーヒーの種類が沢山出てくるんですが…

改めて、コーヒーっていろんな種類があるんだなぁって思っちゃいました(^_^;)

普段あんまりコーヒー店とか喫茶店とか行かないのでコーヒーの種類に馴染みがないんですよね。。。

エスプレッソにカフェモカにカフェオレにカフェラテにカプチーノにマキアート?なにがなんだかさっぱりわかりません(^_^;)

皆味の違いがわかって飲んでるのかなーってちょっと疑問でした。

…って本の内容と全然関係ない話になってしまった!(^_^;)


というわけで、以下、印象に残った短編の感想です!

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☆事件は二度目の来店で
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雨の日にお店に来たら、自分の傘がなくなってて、女性用の赤い傘だけが残されていた!っていう話。

で、この客の方は男性なわけで…自分の他に来てた客も女性ばかり。

つまり、女性客の誰かが何故か男性用の自分の傘を持って行ってしまったっていう謎ですね。

日常的な謎っぽくて割と好きな設定だったんですが…真相はちょっと凝りすぎてるかなって印象でした(^_^;)

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☆past,present,f*****
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たまたま行ったお店で、たまたま買おうとしたダーツの矢が売り切れて買えなかったその当日、プレゼントとしてダーツの矢をもらうことになった。

そのお相手の女の子はどうして、自分がダーツの矢を欲しがっていたのかを知っていたのか…っていう話ですね。

ミステリとしてはまぁなかなか面白い設定かとは思うんですが…よく考えたらちょっと怖いですよね(^_^;)

ほんとは誰も知らないはずのことを相手が知ってたわけで。この子まさかストーカー!?みたいな(^_^;)

まぁ実際はストーカーってわけじゃないんですが、なんかちょっと面倒くさいなぁって思ってしまいました。。。


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本 【その他】 | comments(0) | -

読書記録「暖かな手(石持浅海)」

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評価:
石持 浅海
東京創元社
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 【感想】
ギンちゃんとムーちゃんというちょっと変わった兄妹が遭遇した事件を扱った短篇集ですね。

実はこのギンちゃんとムーちゃん。

ぱっと見はごくごく普通のサラリーマンと女子大生の兄妹なんですが…

実は、人間のエネルギーを吸って生きているという、ちょっと変わった生命体(?)っていうのがなかなかユニークで良かったです。

ふたりともそれぞれ人間の同居人がいて、その同居人のエネルギーをちょこっとだけ分けてもらって生きてるんですが…

彼らに「余計な」エネルギーを吸われてるお陰で、どんだけ食べても彼らはスリムな体を維持できてるんですよねぇ(笑)

食べても食べても「余計な」エネルギーは吸い取ってくれるので、決して太らない。

よくわからない生命体と同居してるってのはちょっと不気味な感じもしますが、そういう生命体ならちょっと一緒に暮らしてみたいかも…ってちょっと思いました(笑)


以下、印象的だった短編の感想です。

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☆酬い
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ある日電車の中で痴漢をされてしまったムーちゃん。後日、その痴漢の犯人が電車の中で殺されるという事件が…っていう話ですね。

これだけ書くと何やら犯人はムーちゃんでなにやら特殊な能力を使って!?ってなってしまいそうですが…そんな単純な話ではなかったです(笑)

とはいいつつ、なかなか突拍子もないような展開ではあったんですけどね。

通勤電車というある意味密室の中で殺されてしまった痴漢犯。犯人は一体誰なのか。気になる方は読んでみてください。

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☆お嬢さんをください事件
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ギンちゃんを含めた4人でダブルデート(?)をすることになったところ、もう片方のカップルの男性の方が行方不明に。一体どうして?な話ですね。

サービスエリアという空間の中で、彼女も、乗ってきた車も置いたまま忽然と姿を消してしまった彼氏。

トイレでうずくまってるわけでもないし、車に戻ってるわけでもない。さらに、携帯電話の電源も切られている。

はてさて、彼氏は一体どこに行ってしまったのでしょう…な感じですかね。

まぁなんか身近なミステリって感じがしなくもないですが…まぁないかな(^_^;)

殺人事件が起こる話が多い中、これは誰も死ななかったので読みやすくてよかったです。

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☆温かな手
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ギンちゃんとムーちゃんの兄妹が、それぞれの同居人を連れてある建物に行く…って話ですね。

得体のしれない(?)彼らにどこかに連れて行かれるってのはある意味ちょっと怖いような気がしなくもないですが…

ストーリーとしては、ちょっと切ないような温かいようなそんな感じの内容だったので、ほっとしました。

どうやって終わるのかなって思ってたら、納得の行く終わり方だったのでなかなか良かったですね。


★★★★☆
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本 【石持 浅海】 | comments(0) | -

読書記録「純情エレジー(豊島ミホ)」

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評価:
豊島 ミホ
新潮社
¥ 1,365

 【感想】
帯に「等身大のエロティック純愛小説」とか書いてあった豊島さんの短篇集ですね。

正直なところ「エロティック純愛」ってなんだよ!って思わずツッコみたくなってしまう感じでしたが…案の定エロモード全開でした(笑)

豊島さん結構な数を読んできたんですが…やっぱりエロ路線の方を多く書く方だったんですね。。。

未読本が少なくなりつつある今、そろそろ爽やか青春路線の話を読みたいなぁと思ってしまいました。。。


以下、衝撃的な(?)短編をメモしておきます。

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☆十七歳スイッチ
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いわゆる地味系男子高校生という部類に属する男子が、ジュース1本でヤラせてくれるという女子に誘惑されて…っていう話ですね。

いわゆる「軽い女」の代名詞みたいな女子。そんな彼女を半ば軽蔑しているものの、自分は健康な17歳。

そんな彼女に誘惑されたらどうなっちゃうの!?みたいな思春期ならでは(?)な葛藤がなかなか面白かったですね。

ただ、純情な男の子を弄ぶ女の子って…怖ろしいですね(^_^;)

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☆指で習う
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失恋した相手のことを忘れられない習字の先生が、教え子の男子生徒が自分に気があることに気がついて…って話ですね。

生徒が自分に好意を抱いているのに気がついていながら、「習字」の指導のため、敢えてボディタッチを繰り広げる先生。

でも、純情な男子生徒は決して自分からは何もしてこない。でも、彼は明らかに動揺している。

そこで先生が取った行動は...!!な感じですね(^_^;)

こちらもなにやらアブナイモード全開です(笑)

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☆あなたを沈める海
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東京に出て行った彼を待ち続け、帰ってきた夏の間だけ逢瀬を繰り広げるふたりの男女の話ですね。

…ってこれだけ書くと、なにやら織姫と彦星みたいなロマンチックな話に見えなくもないですが…

毎年夏の特定の期間だけの恋人関係ってのもなんだか微妙な感じがしますよねぇ(^_^;)

もっと側にいてくれる人を見つけた方がいいだろうし、実際に他に付き合ってた人がいたこともある…

けれども、ふたりは相手のことを忘れられず、夏の間数日間だけは体を求め合ってしまう。

遠距離恋愛をしていて1年に1回しか会えないならそんなもん…なのかもしれないですが、なんかちょっと切ない話でした(^_^;)


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本 【豊島 ミホ】 | comments(0) | -

読書記録「恋する空港あぽやん2(新野剛志)」

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 【感想】
最近ドラマもはじまった「あぽやん」の続編ですね。

前作は主人公の遠藤くんは赴任して1年目の新人だったんですが…

今回は2年目になってOJTで後輩を指導する立場になってます。

前作では自分がトラブルを巻き起こしてドタバタしてたような気がしますが、今回は後輩のドタバタに巻き込まれてドタバタ…

こういう新人が先輩に〜っていうような展開って主人公の成長が感じられて結構好きなのでなかなか面白かったです。


以下、印象的だった短編の感想です。
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☆テロリストとアイランダー
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遠藤くんと同い年の枝元くんが新人としてグアム支店からやってきて…って話ですね。

経験からすると遠藤くんの方が先輩…ってことになるんだけど、でも、年齢からすると同じ2人。

しかも、枝元くんの方も、完全な新人ってわけではなく、元々はグアム支店でバリバリ仕事をしていた人。

遠藤くんが指導するにも、枝元くんには枝元くんなりのプライドがあったりして、なかなか素直に言うことを聞かなくて…って感じがなかなか面白かったです。

年下の新人で、経験も自分より乏しいなら「先輩」としての威厳も保てますが、同い年の後輩ってのはやっぱりなんだかんだでやりにくそうな気がしますね(^_^;)

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☆台風ゲーム
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成田空港に台風が接近してきて、てんやわんや…って感じの話ですね。

普通のサラリーマンとかだったら、「台風がもうすぐ来る!」ってなったら「早めに帰ろう!」ってなるかと思うんですが(ならない?)

空港関係者にとっては、そういうときは緊急事態!みたいな感じで大騒ぎになっちゃって、帰ってる場合じゃなくなっちゃうんですねぇ。

飛ぶんだか飛ばないんだかよくわからないから、お客さんとか関係者とかから電話がかかりまくってくるし、飛行機自体は飛んだとしても、電車が遅れてたりして、乗客が集まらないこともある。

飛行スケジュールも狂いまくっちゃうから、お客様には状況に応じて適切な案内を出さないといけない。

ただでさえ大忙しな感じがする空港業務。台風の日はますます大変なんだなぁってのを感じました(^_^;)

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☆マイ・スイート・ホームあぽ
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とある女子大生が遠藤くんに一目惚れして…って話ですね。

とある大企業の娘さんで、清楚で美人で性格もよくて申し分なし!な話なんですが…

こういうのでよくあるパターンとして、いろいろお邪魔虫が登場してくるのがなかなか面白かったです。

まぁこういう女性が多い職場だと、なんだかんだで女性絡みのトラブルが多そうな感じがしますよね(^_^;)

ちなみに、遠藤くん、別に好きな女性がいるのですが、一体誰を選ぶのか…ってところも見どころなような気がします(^^)



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読書記録「清須会議(三谷幸喜)」

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評価:
三谷 幸喜
幻冬舎
¥ 1,470

 【あらすじ】
時は戦国時代。織田信長は天下統一を目指して勢力を拡大していたのであったが、突然の明智光秀の裏切りに遭い、志半ばで倒れてしまうのだった。その後、羽柴秀吉により明智光秀は倒されるのであったが、信長亡き後の後継者が決まっておらず、信長のかつての居城である清州城にて、後継者を誰にするかの会議が開かれることになったのであった…。

【感想】
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☆三谷版清須会議
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信長が本能寺の変で亡くなった後、後継者を決めるため、羽柴秀吉や柴田勝家が集まって開いた会議「清須会議」を三谷流にアレンジした作品ですね。

もちろん、三谷幸喜さんの作品なので、普通の歴史小説になるはずもなく、いわゆる「三谷作品」らしい雰囲気になっていたのがなかなか面白かったです。

例えば、時代物の小説なのに、言い回しがみんな現代語っぽくて「イニシアチブ」とか「パフォーマンス」とかいうカタカナ語が出てきたり、真面目なシーンだろうに、なんかみんな緊張感が感じられないような展開だったり(笑)

三谷作品が好きなら受け入れられるって人も多いんでしょうけど、普通の時代小説だと思って読んでしまうと、かなり違和感を感じてしまうでしょうね(^_^;)


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☆登場人物たちの駆け引きが面白い
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あと、この作品、舞台が「清須会議」なんですが、それぞれの登場人物たちが自分たちの有利な方に会議を進めようと裏工作を繰り返す…って展開が奥深くて面白かったです。

今まで大河ドラマとかでちらっと舞台とかは出てきたものの、結構さらっと通りすぎてしまって、深く描かれてることって少なかったですからね。

あっさり秀吉が三法師さまを担ぎあげて、あっさり後継者が決まってしまったわけではなかったってことを知れて面白く勉強になりました(^^)

羽柴秀吉と柴田勝家の勢力争いだけでなく、信長の次男織田信雄と、三男織田信孝の後継者争いに、弟の織田信包に妹の市まで加わってみんなそれぞれで裏工作。

それぞれ描かれてる人物像も今までのイメージとはだいぶ違った感じで(お市さまはかなりダークで)意外性もあって良かったかなって思います。






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本 【その他】 | comments(0) | -

読書記録「残穢(小野不由美)」

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評価:
小野 不由美
新潮社
¥ 1,680

 【あらすじ】
ホラー小説を書くことを生業としている小説家である私のところに、とある一通の手紙が読者から届いた。最近なにやら、誰もいないはずの畳の部屋で何かを擦る音がよく聞こえるのだという。とりあえずよくある怪談話として、私は特に気にしなかったのであったが、後日、別の人物から同じような話を聞くことになるのであった…。

【感想】
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☆得体の知れない恐怖
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ホラーはあんまり読まないんですが、小野不由美さんの作品ということで読んでみました。

感想は…得体の知れない不気味さってこわいなーって感じでした。

例えば、誰もいないはずの部屋の中から「赤ん坊の泣き声が聞こえる」とか「何かを擦った音がする」とか「誰かの気配がする」とか。

何かがいる…ような気がするけれども、その正体は一向に明らかにならない。

大家さんに聞いてみても、前の住人が自殺してるとか、事件があったとかでもない。

でも、明らかにこの家はおかしい!

リングの「貞子」とか「ジェイソン」みたいな怪物が出てくるホラーももちろん怖いんですが、

あっちは明らかにフィクションでありえない!って思えるのに対して、こっちはよく考えてみれば自分もそういう経験が…って出てきそうなところがリアルで怖かったです。

これ読んだ後、一人で家にいたりすると、ちょっとした物音が異様に気になっちゃったりする…かもしれません(^_^;)

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☆その土地の歴史とは…
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で、その「異様な現象」の原因を探るため、主人公たちはそのマンションが建つ前には、その土地には何があったのかを調べてみることにしたんですが…

都会だとその土地の歴史をたどっていくのって大変なことなんだなーってのを感じました。

僕の実家の方の田舎だったりすると、ほとんど住民の移動がなかったりするので、祖父母にでも話を聞けば100年前くらいまでは簡単に辿れそうな気がするんですが…

都会の方で、マンションとか建っちゃって地元住民が散り散りになっちゃったりすると、誰がどこに住んでいて〜なんて記憶はほとんどなくなっちゃうもんなんですね。

戦争で焼けて住民がバラバラになり、高度経済成長で新住民が流れこんで旧住民が少なくなり、マンションが建ち始めてさらにその土地の歴史は断絶する。

もしかすると、自分が今住んでいるこの場所も、昔は知らない誰かの家があって、知らない誰かが暮らしていたかもしれない。

あるいは、その場所は、かつてお墓だったり神社だったりするかもしれない。

自分はそんなことまで考えて住む場所を決めたことなんてなかったりするんですが、もしかすると曰くつきの土地っていうのは実在するのかもなーなんて思わされてしまった作品でした。。。





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