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評価:
大崎 梢,平山 瑞穂,青井 夏海,小路 幸也,碧野 圭,近藤 史恵
実業之日本社
¥ 630
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【感想】大崎梢さん、平山瑞穂さん、青井夏海さん、小路幸也さん、碧野圭さん、近藤史恵さんの豪華6人が送るお仕事小説アンソロジーですね。
で、テーマが「お仕事」ということで、このお仕事ってこういうことする仕事だったんだなーなんて新たな発見があると同時に、この仕事ちょっと面白そう〜って思えたのがいろいろあったのが良かったです。
読後感もなんか良い感じのが多くて、よし僕もがんばろー!って思えるような作品が多かったのが良かったです。
オススメいただいたゆいこさんどうもありがとうございました。
以下、印象に残った短編の感想です。
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☆ウェイク・アップ
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古いと言われて連載が打ち切りになってしまった漫画家さんのお話。
売れっ子漫画家さんだったりすると、やっぱり映画化!ドラマ化!アニメ化!とかでお金ががっぽがっぽ入ってきて儲かってるイメージがあるんですが…
やっぱり売れない漫画家さんだと食べていくだけでも厳しいんでしょうね。
人気低迷=連載打ち切り=収入ゼロ!
サラリーマンならある程度は収入が保証されている面がありますが、こういう自営業だと切られたら怖いですよね。
ただ、収入ゼロでお先真っ暗!な展開じゃなくて、前向きな気持ちになれるような展開が読んでて心地良かったです。
漫画家以外の仕事も積極的にチャレンジしてみて、人生経験を積んだ上で、本業の漫画にも再チャレンジ!
一つのことだけに集中してるんじゃなくて、時には脇道にそれてみるのもそれはそれで人間の幅が広がっていいのかも〜と思わせてくれた作品でしえた。
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☆6畳一間のLA
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通信教育の講師をしている先生のお話。
通信教育って、ただひたすら生徒から送られてくる回答の丸付けをしてるだけの地味〜な仕事かと思ってたんですが…
生徒からの質問に答えたり、メールでのやりとりをしたりして、意外と人との接点もある仕事なんだなーってのを感じました。
ただ、ものすごく沢山の質問が送られてくる中で、それに全部回答しなきゃいけないってのは…やっぱり大変ですよね(^_^;)
いろんな人とメールしてみるってのは、いろんな人との個性と触れ合うってことで、なんかちょっと面白そうって思えた面もあったんですが…
やたらとプライベートに干渉してきたり、付きまとわれたりする…ってのはやっぱりちょっとカンベンですね(^_^;)
ただ、親身になってやりとりをした相手だと、無事に卒業できたりしたら、それはやっぱりうれしいだろうなぁーってのを感じました。
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☆金環日食を見よう
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プラネタリウムの解説員のお話。
最近プラネタリウムがどれくらい流行ってるのかはよくわからないですが…
さすがに大人気でいつも満員!ってことはなさそうですよね(^_^;)
というわけで、解説員もリストラの危機でひええー!な感じが大変そうでした。
ただ、それを打開すべく、案を考えるーってのは建設的でいいですよね。
前例がないから認められない!とか、誰が責任を取るの?とか、否定的な意見ばかり言う上司にはうんざりでしたが…
一生懸命によいプラネタリウムにしよう!と企画して、イベントを立ちあげて…っていう展開はなんか楽しそうでよかったです。
自分の好きなものを仕事にして、自分の好きなように企画を立ちあげて、それで大成功を収めたら、もはや言うことなしですね。
まぁそんなにすんなり行くわけはないんですが、目標に向かって突き進んでいく感じがすごく良かったです。
PS:評価の方は、6編とも全部がよかった!というほどではないので★4つで(笑)