映画と本の備忘ログ

映画・本・テレビなどの個人的な感想などを載せてます。
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読書記録「若桜鉄道うぐいす駅(門井慶喜)」

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【あらすじ】
とある田舎にある若桜鉄道うぐいす駅。そんなうぐいす駅の駅舎に取り壊しの話が持ち上がった。駅舎跡地に病院を建てるというのだ。うぐいす駅を愛し、文化施設としての価値を信じている住民たちからは反対運動が巻き起こるが、一方で村長はそれを強行突破しようとし…

【感想】
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☆老朽化した駅舎の行方は?
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とある著名人が設計したと言われる駅舎。

その駅舎を老朽化したから取り壊し、そこに病院を建てよう!と意気込む村長派と、

歴史を守ろう!という反村長派の戦い(?)を描いた作品ですね。


ちなみに、この作品の主人公は、村長の孫であり、反村長派の大学教授の孫弟子というなんとも微妙な立場な男性なんですが…

祖父である村長からは、著名人が設計したというのは嘘だったとの証拠を捏造しろ!と頼まれ、

師匠である教授からも、取り壊してはいけないという理由を捏造しろ!と頼まれるという、なんともわけわからない展開だったのがユニークでした。


で、主人公である彼、結局どっちの味方をするのかなーなんて読み進めて行ったんですが…

なんか途中から路線が大幅に変更!な展開だったのがオドロキでした(^_^;)

村長と反村長の戦い!?みたいなのを描いてたのに、途中からは、えっ!?そっちに進むの!?みたいな展開で。。。

よく言えば先が読めない展開と言えなくもないかもしれませんが…

個人的には迷走しまくってるような展開が、ちょっと残念だったかなーと思えた作品でした。。。

 
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本 【その他】 | comments(0) | -

読書記録「折れた竜骨(米澤穂信)」

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【あらすじ】
ロンドンから3日程度離れた場所に浮かぶソロン諸島。そこの領主の娘であるアミーナに突如悲劇が訪れた。領主である父親が何者かに暗殺されてしまったのだ。しかも、殺人を犯した犯人は、暗殺騎士の呪いによって操られていた可能性があり、誰であっても犯人の可能性があるのだという。特殊な条件が重なっていることもあり、容疑者は8人まで絞られるが、誰が犯人なのかはアミーナには見当もつかず...

【感想】
古典部シリーズで人気の米澤穂信さん。

この作品も、似たような路線なのかなと思って読んでみたんですが…

まさかのファンタジーミステリ!という異色な路線に最初はちょっとたじろぎました(^_^;)

うわ、カタカナの名前がいっぱい出てくる!

うわ、カタカナの地名がいっぱい出てくる!

うわ、なんだかよくわからない専門用語がいっぱい出てくる!


でもでも、実はファンタジー小説も僕は好きだったりするので…

気がつけばこの世界観にハマってました(笑)

騎士とか吟遊詩人とか傭兵とか魔術師とか青銅巨人とか。

RPGとかのゲームがお好きな方だったら、ちょっとワクワクするような設定ですよね。


しかも、この作品のすごいところは、そんな世界観で「ミステリ」をやっちゃってるところ!

冒頭で領主さまが何者かに殺されちゃってその犯人は誰なのか!っていうのを推理していくミステリなんですが…

その犯人ってのがまたなかなか凝った設定なんですよねぇ。

犯人は、悪い騎士に魔術を掛けられてしまって、自分が領主さまを殺してしまった自覚がない、と。

だから、動機からこいつは犯人じゃないだろうなーなんて推理はハナから成り立たなくて。

その人間には物理的に犯行が可能であったか、を調べていく展開がなかなか独特でした。

中には魔法を使ってくるやつもいるので、ある意味なんでもあり?な感じではあるんですが、この世界観でミステリを作っちゃったあたりが脱帽な作品でした。
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本 【米澤 穂信】 | comments(0) | -

読書記録「ブック・ジャングル(石持浅海)」

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【あらすじ】
思い出がたくさん詰まった地元の図書館が閉館することになってしまった。このまま大好きな図書館とお別れするのは忍びない。そう考えた大学生2人組は、深夜の図書館に忍び込むことにしたのであったが、そこには、別の目的で図書館に忍び込んでいた女子高生3人組と、謎のラジコンヘリが既に忍び込んでいたのであった…。

【感想】
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☆真夜中の図書館は危険がいっぱい!
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廃館間近の図書館にこっそり忍び込んだら、突然謎のラジコンヘリが襲ってきた!というお話。

「ブック・ジャングル」というタイトルから、本の森を探検するかのような、ワクワクドキドキな展開!?かと思いきや…

想像とは全然違った、図書館を舞台にしたサバイバルゲームな展開だったのがものすごかったです(笑)


舞台は真夜中の図書館。

自分からは敵がどこにいるのか見えないものの…

油断すれば、前後左右上からわさわさと湧いてきて、襲い掛かってくるラジコンヘリたち!


ラジコンなので、明らかに操縦している人物がいるはずなんですが…

相手がどこにいるのかまったく見当もつかず、いきなりラジコンヘリが襲い掛かってくるのは怖いですよね(^_^;)

しかも、ラジコンヘリには毒針がついていて、もし刺されでもしたら一巻の終わり!!


次々と主人公たちに襲いかかってくる悲劇的な出来事に、なかなか唖然としたお話でした。。。


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☆犯人の正体は!?
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で、そんなこんなで、主人公たちをラジコンヘリで襲ってくる犯人グループなんですが…

その正体と犯行の動機が、なかなかぶっ飛んだ内容だったのでこちらもちょっと唖然って感じでした。。。

ま、まさかアナタが、そんな理由で人殺しを!?って感じなんですよね(^_^;)

まぁ犯人を当てるような推理ものでもないので、犯人は別に誰だろうとあんまり気にしなくていいものなのかもしれませんが…

若干後味の悪いような展開が、ちょっと残念かなーと感じた作品でした(^_^;)
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本 【石持 浅海】 | comments(0) | -

読書記録「2.43 清陰高校男子バレー部(壁井ユカコ)」

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【あらすじ】
バレー部に所属しているものの、いまいち本気でバレーに打ち込む気にはなれなかった黒羽祐仁。彼は、かつて東京に引っ越していってしまった親友の灰島公誓が福井に戻ってきたことをきっかけに、本気でバレーに取り組むことにしたのであったが、とある事情によりふたりは絶縁状態となってしまい…。


【感想】
とある男子バレー部員の中学時代から高校時代を描いた作品ですね。

ふたりとも、それなりのバレーの実力を持っていて、それなりにバレーを楽しんでいた…はずなのに、

いろいろな思いがぶつかったりすれ違ったりして、苦悩していく感じが読んでてなかなかおもしろかったです。

ただ単に、バレーが好きで、バレーが得意でも、バレー部員として上手くやっていけるかっていうと、そうとも限らないですからね。。。

団体競技だからこそ、チームプレイが大事。

チームプレイだからこそ、メンバーがお互いを信頼し合っていないと上手くいかない。

なんかいろんなトラブルに巻き込まれながら、お互いに成長していく、ふたりの主人公がいい感じだったなって思えた作品でした。


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☆人の気持を考えないやつは嫌い…
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ちなみに、主人公の一人は、東京に住んでたんだけど、トラブルに巻き込まれて、やむなく転校してきたんですが…

その転校してきた理由が、なかなか酷くて、なんだかなぁって感じでした。。。

物語の後半で明らかになるんですが、なかなかショッキングな事実なんですよねぇ。

深く相手を傷つけることはよく考えればわかりきったことなのに、全然考えずに恐ろしいことをする友人たち。

そして、傷つけたことさえも忘れてしまう友人たち。

まぁそういうレベルになってしまったら、もはや友人とも呼べないんだろうなーって思えたエピソードでした。
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本 【その他】 | comments(0) | -

読書記録「大きな音が聞こえるか(坂木司)」

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評価:
坂木 司
角川書店(角川グループパブリッシング)
¥ 2,052

【あらすじ】
高校へ進学したものの、ぱっとしない毎日を送っていた八田泳。彼は、このまま自分は腐ってしまうのかと考えるようになったのだったが、そんなとき、ブラジルには終わりがない波「ポロロッカ」という現象があることを知る。これはもう行くっきゃない!そう考えた彼は、自らお金を貯めて、アマゾンへと向かうことにしたのであったが…。

【感想】
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☆少年、アマゾンへ行く!
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代わり映えのしない毎日にうんざりしていた男子高校生が、思い切ってアマゾンへ行こうと決意するお話ですね。

しかも、単にアマゾンに行くだけ!っていうわけじゃなくて、アマゾンで発生する波がアマゾン川を逆流していくという「ポロロッカ」という現象のときにサーフィンをしよう!というなかなか大胆なお話で。


普通だったら、単なる高校生にはそんなこと無理でしょ!?って感じで終わってしまいそうな話ではあるんですが…

この主人公、行動力がハンパなくて、どんな困難でも乗り越えて、夢に向かって突き進んでいく感じがものすごくエネルギッシュですごかったです。


同じアジアに行くならば、海外旅行でも十万円くらいあれば行けそうな気がしますが、行くのは日本の裏側のブラジル。

しかも、行くのは空港があるような都市部じゃなくてアマゾンの奥地だから、必要なお金は数十万円。

当然一人で行くとなると、ブラジルの言葉であるポルトガル語も喋れなくちゃいけないし、

アマゾンでサーフィンをやろうなんて無謀な挑戦なわけだから、両親も説得しなきゃいけない。

まさに「前途多難」って感じなんですが…それに挫けない!ってのがすごかったです。

やらなきゃ!って思ってもなかなかできないことって多いかと思いますが、思い立ったらすぐ行動!みたいな彼の思考回路は見習いたいなって思いました。

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☆人生観変わりそう
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あとは、実際にアマゾンに行ってみたあとで、日本で感じた後日談みたいなところが印象的でしたね。

日本とアマゾンでは、もちろん文化が違うから、生活のすべてが違う!って言っても過言はないかと思うんですが…

話す言葉とか食べるものはもちろんのこと、物事の考え方とか生活スタイルとかも全然違っちゃって。

清潔で快適な部屋で、暖かくて美味しい料理を食べられるのが当たり前!なんて思ってると、アマゾンでの生活はカルチャーショックがものすごそうだなーってのを感じました。


あと、外国のフレンドリーな感覚で育った人たちからすると、日本の人間関係の希薄さは余計に目につくんでしょうかね。

電車とか隣通しで乗り合わせてるのに、基本誰も話しかけたりはせずに、みんな黙ってスマホをいじってるだけ(笑)

日本にずっと住んでると、もはやそんな光景って当たり前!って感じですが、外国の感覚と比べると異様だっていう感じ方、面白いなーって感じでした。
 
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本 【坂木 司】 | comments(0) | -

読書記録「笑うハーレキン(道尾秀介)」

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評価:
道尾 秀介
中央公論新社
¥ 1,680

【あらすじ】
会社経営に失敗し、家族も失ってしまった東口。彼は、やがてホームレスとして生活しながら、家具修理の仕事をこなすようになるのであったが、そんな彼のもとに、彼に弟子入りしたいという一人の少女が現れるのであった…。


【感想】
最近ちょっと文学的な内容の作品が多かったので、ちょっと離れてたんですが、久しぶりに読みました。道尾作品。

で、読んでみた感想としては…この作品は、そんなに文学っぽくなかったので、読みやすくて良かったですね。

若干雰囲気が僕の好きな「カラスの親指」っぽい感じなので、その辺も良かったかもしれません。

ただ、結構ドタバタな感じのストーリーではあるんですが、なんか物足りなさが残りますね(^_^;)

どんでん返しもあるものの、さほど衝撃を受ける感じでもなく。

道尾さんならきっともっとすごい作品を書けるかと思うので、その辺はやっぱり期待しちゃうなーって思いました(^_^;)


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☆ホームレスとして生きること
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で、この作品で一番感じたのは、ホームレスとして生きることについてですかねぇ。

なんとなーく、お金や家こそないものの、みんなで寄り添って、楽しくのんびり暮らしてるのかなーなんて思いはあったんですが…

「保険証もお金もないから、病気になっても病院に行けない!」ってのは生きていく上で致命的ではありますよね。。。

ちょっとの風邪ならわざわざ病院行かなくても治っちゃうかもしれませんが…

持病が悪化したり、風邪をこじらせたりしたら、自力で治すのは難しいですもんね。

もし、医者にかかることができたなら、助かったかもしれない命も、ホームレスだと助からない。

同じ日本に住んでるのに、そういう人もいるのかなーと思うと、なんかちょっと複雑な思いになりますね。。。

そして、なにより悲しいのは、亡くなったとしても、社会的には何事もなかったかのように扱われること。

ホームレスのひとりやふたり、いなくなったところで、社会的に何も変わらないですからね。

いなくなってもなにも変わらないことをいいことに、アングラな世界の人たちにいいように使われてるホームレスもほんとにいたりするのかなとちょっと思ってしまいました。。。
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本 【道尾 秀介】 | comments(0) | -

読書記録「幸福トラベラー(山本幸久)」

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【あらすじ】
新聞部部長であるものの、いまいちぱっとしない中学生のぼくは、ある日、上野公園でひとりの少女と出会った。写真を撮って欲しいとお願いされた彼は、次第に彼女と仲良くなり、一緒に上野公園を見て回ることにしたのであったが…。


【感想】
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☆純情少年が可愛い子と知り合って…
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中学生の男の子が上野公園で可愛い女の子と知り合って、なんだかんだでデートしてしまう♪というお話(笑)

たぶん、普通の中学生活なんて送ってたら、こんな夢のような出来事って決して起こらないかと思いますが…

そんな出来事がホントに起こっちゃった!?みたいな展開が読んでて微笑ましくて良かったです(笑)

女の子耐性があんまりないから、顔を近づけられたり、手を握られたりしただけでドキドキドキドキ☆

話して見れば、意外にも同い年だし、趣味も一緒で読書好きだしで結構盛り上がったりなんかしちゃったりして。

なんだか楽しそーな雰囲気が、読んでるこっちまで伝わってくるようでほのぼのしました(笑)


気の合うふたりで、スタバに行ったり、大仏を見たり、図書館に行ったり、博物館に行ったり、神社に行ったり。

自分は中学時代にこんな経験はなかったので、この幸せ者メガー!な感じがなんかうらやましかったですねー(笑)

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☆意外なサブキャラも…
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あと、読んでてうれしかったのは、山本幸久さんの他の作品の主人公の某キャラが脇役として出てきたことですかねー。

しかも、ちょっとした顔見世…どころじゃなくて、主人公カップル(?)に影響を与えてくるちょっと重要な役どころで(笑)

まぁ主人公のこのふたりだけでも結構ほんわかしたムードを醸しだしてたりするんですが…

某作品のそのキャラクターが登場した途端に、なごみ度がUPしてるような感じが微笑ましくて良かったです。

すっごくオイシイところでちょこちょこ顔を出してきては場の雰囲気を緩ませていく彼女たち。

なんかすごくいいキャラしてんなーって見習いたくなりました(笑)
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本 【山本 幸久】 | comments(0) | -

映画鑑賞記録「神様のカルテ2」

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【あらすじ】
内科医の一止が勤める本庄病院に新たな医師がやってきた。一止の大学時代の友人で秀才だった辰也だ。かつて仕事に情熱を燃やしていた彼の赴任に、一止は期待を寄せるのであったが、そんな彼は、今では勤務時間が終わるとすぐに帰ってしまい、時間外は電話にも出ないという医師へと変貌してしまっていた…。


【感想】
人気シリーズの2作目ですね。

前作も一応見たものの、あんまりよく覚えておらず、原作も未読のまま見てきました。

感想は…なんか思ってたより考えさせられるシーンが多かったかなぁって感じですね。

医者っていう仕事は立派な仕事だと思うし、決してなくなってはならない仕事だとは思うんですが…

なんか、想像してた以上に報われない職業なのかなぁって思っちゃいました。。。


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☆医者だって人間だよねぇ
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で、一番気になったのは、医者が定時で帰ったり、夜間に電話に出なかったりするんだけど、仕事してない!とか無責任だ!とか言われちゃってるところですかねぇ。

普通の職業だったら、残業多くて給料少なかったら、その会社はブラックだ!ってことで会社が叩かれるかと思うんですが…

医者の場合って、残業しなかったりすると、医者の方が叩かれちゃうことがあるんですねぇ(どこでもそうってわけじゃないでしょうけど)

医者がいないときに患者が急変することだってあるし、すぐに医者に駆けつけて来て欲しい!ってのはわかるんですけど、医者だって人間ですからね。。。

家族で顔を突き合わす時間も必要だと思うし、何より自身も「休息」は必要ですよね。

自分が仕事を頑張りすぎて家族が壊れちゃったり、自分が壊れちゃうお医者さんって結構いるのかなーってちょっと考えさせられました。

これから高齢化もどんどん進んでいって医者の負担はどんどん大きくなるだろうから、国にはほんとなんとかして欲しいなって思いました。

★★★★☆
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読書記録「ボランティアバスで行こう!(友井羊)」

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【感想】
大震災が起きてしまって、大変なことになってしまった被災地に、ボランティアに行こう!というお話。

あの頃、被災地じゃなかったところに住んでた人たちは、きっと、被災地のために何かしてあげたい!

でも何にもしてあげられることがない!って歯がゆく思った人も多かったと思うんですが…

そんな、歯がゆい思いをしていた中、思い切ってボランティアに行こう!と手を上げた人のお話ですね。


みんなそれぞれ違った立場の人間なので、それぞれ違った思いを胸に抱きながら被災地に向かうことになるんですが…

良かれと思ってやったことが、被災地の人にはよくなかったり、逆に、なにをして欲しいと頼まれてるのに、何もしてあげられなかったりで

一概にボランティアに行けば被災地の人たちが喜ぶのかと行ったらそうでもないのかなーなんて感じられたのがちょっと複雑でした。

確かに、わざわざボランティアに行ってるのに、病気になったり怪我をして足手まといになったり、現地の支援物資をご馳走になってたら何しに行ったんだ!って感じになりますよね。。。

面白かったんですが、なんだかちょっと複雑な気分になった作品でした。


それから、いろんな登場人物が出てくるので、その人その人のお話もすっごく魅力的で面白かったんですが…

最後のどんでん返しには衝撃を受けました。。。

なんか読んでてちょっと違和感あるなーって部分がいくつかあったんですが、まさかこんな展開だったとは!!

思いがけない人と人との繋がりにちょっと感動。。。

フィクションと言えども、実際にこういうことも起こりえそうで、人の縁って不思議だなーって思いました。


以下、印象的だったお話の感想です。
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☆会社員 遠藤の場合
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子供の頃別れた母親が、被災地で亡くなったという男性の話ですね。

長い間ずっと会ってなかった母親。

きっとどこかで元気で暮らしているのだろうと思ってたのに、地震で亡くなったことを知ったら、ショックでしょうねぇ。。。

自分は何故今まで会いに行かなかったのか。ものすごく後悔しそうです。

ボランティアとして、母が暮らしていた街を訪れることになった彼の気持ち、なんだか切ないなーって感じでした。


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☆大学生 和麿の場合
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ボランティアしたいと思いつつ、いいのがないと思った大学生が、自分でバスをチャーターしてボランティアに行こう!っていうお話ですね。

きっと、何かしなきゃ!とはみんな思っていつつ何もできなかった人が大半かと思うボランティア。

探してみたけれども、よさ気なものがなかったから参加できなかった!って人もきっといるかと思うんですが…

なければ自分で企画すればいい!って主人公の行動力がものすごかったです。

自分でバスをチャーターして、支援先と交渉して、一緒に行く仲間を募集して、いざ行くと決まれば仲間たちの面倒を見つつ、トラブルが起これば自分がなんとかしなきゃいけない。。。

ボランティアに行く!ってだけでも大変なのに、何から何まで周りの面倒まで見なきゃいけない!ってのがなんかすごく大変そうでした。。。

でも、こういう人が頑張ってくれたからこそ、救われた!って人もきっとたくさんいたんでしょうね。

普段はちゃらんぽらんな大学生活を送ってても、いざ!っていうときにすごい行動力を発揮できる人、改めてすごいなって思いました。
 
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本 【友井 羊】 | comments(0) | -

読書記録「体育館の殺人(青崎有吾)」

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評価:
青崎 有吾
東京創元社
¥ 1,836

【あらすじ】
放課後の体育館で生徒が何者かに殺害された。当時は雨が降っており、体育館には卓球部部長の女子生徒1人がいたのみで、他の生徒はいなかったことから、犯人はその女子生徒ではないかというのが警察の見解らしい。彼女が犯人なわけがない!そう考えた同じく卓球部の柚乃は、部長の無実を晴らすため、学内一の天才と噂される、裏染天馬に助けを求めるのであったが…。


【感想】
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☆思ったより本格だった。
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「体育館の殺人」ということで、体育館が舞台なので、よくある学園ミステリ?とちょっと思って読んでみたんですが…

想像してたのより、ずっと本格ミステリだったのがちょっと驚きでした(笑)

最近のミステリではだいぶ影が薄くなったような気がする、「密室」とかが出てくる作品なんですよね。

しかも、現場はまさかの「体育館」で(笑)

人の出入りも多い放課後の体育館で、密室殺人事件なんて一体どういうこっちゃ!?な感じではあったんですが…

動機とかそういうのは割とどーでもよくて、密室とか、アリバイとかそういうのに拘ってるんだ!って感じがすごく強く伝わってきたのがある意味よかったかなって思いました。

(僕は頭がよろしくないので、誰が何時何分にどこにいて何をしていてーとかいうのたくさん読んでるとなんか頭痛くなってきちゃいましたが(笑))


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☆でも登場人物は濃いよっと。
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でも、そんなこんなでも、やっぱり書いてるのは最近の作家さん。

結構アクの強い登場人物が多くて面白かったなーって思います。

探偵役はオール100点を取っちゃうような天才なのに、学校に住んでて萌え系にはまってるオタクだし、

事件が起こった現場にやってきた刑事さんは、実は事件関係者のお兄さんで、ややこしいことに巻き込まれちゃったりするし(笑)

変人探偵に振り回される刑事さんとか、そういうコメディっぽい設定好きなので、その辺は結構楽しめました。

続編もあるようなので、そちらもチェックしてみたいと思います。
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本 【その他】 | comments(0) | -
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