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評価:
入間 人間
アスキーメディアワークス
¥ 1,512
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【感想】
ひとりでいるのをこよなく愛し…てるわけじゃないけれども、何故か友達ができない!
気がつけばいつもひとり!な「ぼっち」くんたちを描いた短篇集ですね。
僕もどっちかっていうと「ぼっち」体質なので(大学生の頃はぼっちじゃなかったですが(笑))、彼らの感じていることってよーくわかるんですが…
気がつけばいつもまわりには友達イパーイ(^O^)ノな人にはわからないんでしょうね。この気持ち(笑)
みんな仲良し同士で席固まって授業受けてるのに、自分だけポツーン(´・ω・`)と座ってたり、
空き時間はみんな連れ添って楽しそうにしてるのに、自分はどこにも行く場所がなくてヒマー(´・ω・`)だったり。
「おい、あいつまた独りだぜー」みたいな後ろ指指されるのも嫌だから、人気のある学食には行かなかったり( ゚ ρ ゚ )イイナー。
高校までは座席が決まってたりするからまだマシですが、大学とかだとほんと自由なんで、「ぼっち」な人だとちょっとつらい環境ではありますね。。。
「ぼっち」な大学生活を送ってる、「ぼっちーズ」にちょっとエールを送りたくなる、そんな短篇集でした(笑)
以下、印象的だったお話の感想です。
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☆「いつか君との電気ロケット」
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友達がいない「ぼっち」くんが、保健室の先生に同情されて(?)秘密基地の鍵を渡されるというお話。
…ってこれじゃ意味がわからないですね(笑)
保健室の先生が「ぼっち」くんが、暇な時間に、独りでも大丈夫な場所を提供してあげよう!ってことで、学内に作られた秘密の部屋の鍵を貸してあげた、ってお話です。
秘密の部屋は秘密なので、もちろん、鍵を持っている「ぼっち」くんしか出入りはできない。
すなわち、空いてる時間も、空いてない時間も、そこに入り浸って寝てようが、お菓子を食べてようが、漫画を呼んでようが自由!というわけ。
空いてる時間が暇で暇でしょうがないよー!という「ぼっち」くんにとっては、とってもありがたいお部屋ってわけですね。
ただ、ネックがあるとすれば、そこに入り浸ってるせいで、逆に友達が作れないこと。。。
そういう「秘密基地」も見方によっては良し悪しですねぇ。。。
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☆「朝と夜のオセロ」
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友達がいない「ぼっち」くんが、ある日、友達がいない「ぼっち」くんと知り合いになったというお話。
友達がいたことがない「ぼっち」くんは、どうすれば「友達」になれるのかがわからずに、とりあえず、朝も夜も、その「知り合い」とオセロをしてみることにしたんですが…
まぁよくよく考えてみると「友達」の定義ってなかなか難しいですよねぇ。
「よーし!俺とお前は今日から友達だー!」みたいな宣言をしたからといって友達になったとは到底思えないし、
かといって、年がら年中オセロをしあう間柄が友達かというと…うーん…どうなんでしょうね(^_^;)
友達ってなんだろーとちょっと考えてしまったお話でした。
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☆「逆フライング」
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大学に入って友達たくさんできた!と喜んでいたのが、実は、周りからは友達だとは思われていなかった「ぼっち」くんのお話。
自分は友達だと思ってるのに、相手からはそう思われてない間柄って…ある意味ものすごーく悲しいですよね(T_T)
思い切って悩み事を相談してみても、「あっそう。大変だね」みたいな感じで軽く受け流され、相手にされない。。。
こちらも、友達ってなんだろーっと思ってしまったお話でした。。。
友達の定義ってなんだか難しいですねぇ。。。
ちなみに、薄っぺらな人間関係じゃなくて、濃い人間関係ってどうすれば築けるんでしょうね?
人間ってよくわからないです。まだまだ未熟者だなー(笑)