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評価:
瀧羽 麻子
幻冬舎
¥ 1,620
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【あらすじ】
京都市麩屋町で小さな和食器店を営む紫。彼女は、恋人もいないまま30半ばを迎えていたのであったが、そんな彼女のもとに気になる男性が現れた。50を少し超えた染物師の光山だ。彼女に気があるそぶりを見せつつも、本心が見えない彼。そんな彼の態度に、紫ははまってはいけないと感じつつも、だんだんと彼に惹かれていく自分に気づくのだった・・・。
【感想】
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☆大人の恋愛小説?
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京都に住む、アラサー女子が、魅惑の年上男性に惹かれていく、というお話。
たぶん、ジャンルとしては恋愛小説に入るんだろうけど…
好き!嫌い!とかそういうのが前面に出てくるような感じじゃなくて…
友達なのか彼氏なのかわからないけど、いつのまにかあいつのペースに巻き込まれて、気になってしょうがない!っていうような話でした(笑)
自分のこと、好きなのかどうかよくわからないけど、やたらと自分のことを誘ってくるあいつ!
それなのに、自分以外にもいろんな女の子と会ってるらしきあいつ!
好きになっちゃいけない!という自覚はあるものの、逃げようとすればするほど構ってくるあいつ!
そして、逆に連絡がなければ気になって仕方がないあいつ!
こういうの読むと、男女関係って難しい…いや、面倒くさいなーってちょっと思っちゃいますねぇ。
面倒くさい人は好きになりたくないです(笑)
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☆京風なのがいい感じ
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あとは、京都が舞台なだけあって、出てくる描写がどことなく優雅なのが読んでて面白かったです。
夜に京都御苑に散歩に行って、大原に野草を摘みに行って、宵山で気分転換して、友禅染をしてる人を知り合って。
京都の人じゃないので、具体的なイメージはあんまり湧かないんですが、なんか東京とは違う!って感じがいいですねー。
(京都の方が読んだらどう感じるのかはわかりませんが(笑))